集団の攪拌とアイデアビルドのプロット
子供向けの演劇ワークショップに家族で参加した。声もアクションも大きめ空想力に満ちたの子どもたちにとって演劇はきっと親和性が高いに違いないと思っていた。皆同じように考えるのか演劇ワークショップは人気が高くなかなか参加が叶わなかったのでようやくだ。長男7歳は「え、なにそれ、行かない」と言う。親のオススメをすっと受け入れてくれない年齢にさしかかっているようだ。この世にはいろんな表現があるのだのに。まだ見ぬ表現のなかで自分の"言語"を見つけるかもしれないのに。いろいろ一緒に見たい知りたいやってみたい。長男よ付き合え。
小学校低学年までと保護者が中心のワークショップ。親子三組が集まった。それぞれ面識はない。子どもたちははじめから楽しそう。会場の演劇練習場で走り始め、走っているうちに遊びになっていく。子どもはすごいな。準備体操からはじまり進行役の手で親子は自然にバラされ集団が攪拌されていく。最終的にはランダムに組まれた人びとが話し合い演劇をつくり演じることになる。知らない子どものアイデアは自分の子どものそれと違い突拍子がない。思想のクセや型が見いだせないままアイデアがいくつも出てきて重なっていく。きっと大人の思考だけだとウサギとカメの話にメリーゴーランドは出てこない。突飛なアイデアをなんとかまとめようとする大人とさらに覆していく子どもたち。「幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。」「そしてその〜日後…」という設定の物語がいくつもできあがった。自分一人だけでも大人だけでも決して見ることのできない世界観やプロット。
即興というのはこんなに頭も身体も使い疲れ果てるものなのだな。すぐさまぐったりした大人たち。対する子どもたちは「つぎいつ行くの?」とキラキラした瞳で楽しそう。よかったね。ママパパまだまだがんばる。