時を超えても愛している
みなさん、こんにちは。メリアです。
本日は冬野夜空さんのこちらのライト文芸を紹介いたします。
とても綺麗な表紙ですね♪
冬野夜空さん
10代から執筆活動を続け、大学在学中の2019年『満月の夜に君を見つける』にてデビュー。2020年に『一瞬を生きる君を、僕は永遠に忘れない』が大ヒットし、累計10万部を突破。ファンタジックな世界観が魅力的!
あらすじ
夏休み。作曲家になりたいという夢を反対され、鬱々とした日々を送っていた弥一は家出をすることにする。そして、作曲家になりたいという夢の原点でもある、"霧山村"で過ごすことにする。そこにはいとこの哲也と村長の娘の雅がいて、少しは気分も晴れるだろうと思っていた…。
そこで弥一はとある少女、結に出会う。
記憶のない彼女。
どうして僕の名前を呼んだのだろうー。
どうして結は1人で神社で眠っていたのだろうー。
「私は100年前からみんなを助けにきた。」
記憶を取り戻した時に言った衝撃の事実。
そして2人は、過去と今の間で揺さぶられ、残酷な運命を前に、結ととある約束をする。
感想
冬野夜空さんの作品は初めてでしたが
とても読みやすく、世界観に入り込みやすいファンタジー小説でした。
霧山村には昔から悪い意味で受け継がれる悲しい過去があります。
それは、過去に村で起きた土砂災害です。
その土砂災害で霧山村の山中はとある部分が欠如し、「ハゲた」状態となっているのです。
その山の中で、結と弥一は出会います。
結は「自分が何者なのか」、「何のためにここにいるのか」何一つ記憶がないのです…。
読み始めた序盤から生じた謎が謎を生み、私自身がミステリーとファンタジーの世界で彷徨っている感覚になりました。
弥一も結も責任感が強く、そして行動力のある人物です。
結が自分の背負う運命に気づいた時、それはとても衝撃で、悲しいものですが、その運命を背負う結は一切の妥協や諦めを見せません。
弥一は結に協力をするのですが、2人は一緒の時間を過ごせば過ごすほどに離れがたい絆を生むのです。
100年前からやってきたという結と現代を生きる弥一。2人の運命は残酷なものでもあります。
2人はどうなってしまうのか。
過去と現代はどのような変化を見せるのか。
ミステリーと青春の物語、とても感動しました!
この作品を読んだことで、人と人、時間と時間の結を考えさせられました。
霧山村という田舎での物語なので、多くの人々が深い関わりを持って生活をしています。
そして、田舎だからこそ見られる、昔からの伝統や文化を重んじる習慣。
私自身が田舎出身だからこそ、親近感あふれる作品。そして私たちは何かしらに繋がりを持って生きていることを実感させられました。
ぜひ気になる方はチェックしてみましょう♪
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