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「少し小さい」赤ちゃんを産んだママの悩みと困り感

私は、約2年前から自分の34週での2度の早産経験をもとに「後期早産」や「低出生体重児」をテーマに情報発信をしてきました。

その中で、「少し小さい」赤ちゃん(※)を産んだママには共通した悩みや困り感があることに気が付きました。
(※)ここでいう「少し小さい」赤ちゃんを産んだママとは、早産の中でも後半の週数(~36週)で産んだママや、出生体重1,500g以上2,500g未満の低出生体重児を産んだママのことを指します。

今回は、そんな「少し小さい」赤ちゃんを産んだママの悩みや困り感についてまとめてみました。
ぜひ、多くの方に見ていただけたら嬉しいです。

不安や悩みを周囲から理解されにくい


一般的に、「少し小さい」赤ちゃんは適切なケアを受ければ順調に成長発達することが多いと言われています(もちろん個人差はあります)。

しかし、正期産の赤ちゃんよりも発達障害や疾患を伴うリスクが高いとも言われています。
私も、産後はこの事実に大きな不安を抱え、苦しみました。
息子が4歳になった今でも、これらの不安が完全になくなったわけではありません(もちろん産後に比べて不安感は小さくはなりましたが)。

このように、比較的順調に成長発達することが多い反面、正期産で生まれた赤ちゃんよりもリスクが高い現実もある…
この微妙な立ち位置にいるからこそ、この悩みや不安感が周囲からも理解されにくく、その結果悩みや不安を一人で抱え込んでしまうママがいるのです。

情報が少ない


約4年前に息子を34週で早産した時、私が一番欲しかったのは、似た週数や出生体重で出産したママの体験談や赤ちゃんの成長発達に関するリアルな情報でした。
しかし、「少し小さい」赤ちゃんを産んだママや育児に関する情報が非常に少なく、日夜検索魔になりながらも情報を探しましたが、自分が納得するのに十分な情報を手に入れることはできませんでした…
そしてその現状は、4年後の今も大きく変わることはありません。

なぜ「少し小さい」赤ちゃんを産んだママや育児に関する情報が少ないのか…
それには次の2つの側面があると考えます。

1 順調に成長発達することが多い

「少し小さい」赤ちゃんは、目に見える困り感も少なく、比較的順調に成長発達することが多いと言われています。
そのため、ママの出産や子どもの成長が大きな話題を呼ぶことは少なく、メディア等で取り上げられて記事にされることはほとんどありません。
また、最近話題の「リトルベビーハンドブック」も、主な配布対象は出生体重1,500g未満の赤ちゃんの家族となっており(申請すればもらえます)、必要な情報を手に入れにくい環境があるのではないかと考えています。

2 後期早産に関する研究結果が日本では少ない

しかし、もう一つぜひ知っておいていただきたいのは、「少し小さい」赤ちゃんに関する医療現場での情報が日本では少ないという事実です。

「少し小さい」赤ちゃんの中でも、特に在胎週数34週~36週で生まれた赤ちゃんを「後期早産」児と呼びます。
この「後期早産」に関する研究が、一昔前の日本ではほとんど行われていませんでした。

しかし、諸外国では以前より「後期早産」に関する研究がされており、正期産で生まれる赤ちゃんよりも後期早産児のリスクが高い事実や、後期早産をした母親へのメンタルケアの重要性が指摘されています。

そんなこともあり、近年は日本でも「後期早産」が注目されるようになり研究や調査が少しずつ進んではいるようですが、まだまだ情報が少ない現実があります。
また、医療現場での情報が少ないからこそ、後期早産をしたママの思いを医療従事者が上手く理解できず、知らない間に後期早産ママを傷つけてしまうといったことにもつながっていると思うのです。

リトルベビーサークルに参加しにくい


「早産」や「低出生体重児」を出産した当事者同士で話し合う場があれば、不安や悩みを減らすことや解決につなげることができます。そんな当事者同士のつながりの場としてリトルベビーサークルと呼ばれるコミュニティがあります。

しかし、「少し小さい」赤ちゃんを生んだママは、リトルベビーサークルへの参加に壁を感じてしまうことがあると感じています。

私は「対象じゃない」感

リトルベビーサークルに参加しているママの多くが、在胎週数28週未満の週数で産んだママだという調査結果があります。

同じ「早産」や「低出生体重児」という枠組みの中でも、出産時の在胎週数や出生体重、出産時の様々な状況によってママが抱える悩みは大きく異なります。

交流会に参加したものの参加者と悩みや不安が違うことに戸惑ったり、自分より早い週数や出生体重が小さい赤ちゃんを出産したママの話を聞いて、遠慮して自分の悩みを上手く話せなかったというママの声も聞きました。

このように、「少し小さい」赤ちゃんを生んだママは、似た境遇の当事者のママとつながりにくい環境にあり、不安や悩みの共有、情報交換が難しいという困り感があります。

医療機関とのつながりが薄い


赤ちゃんの退院後は、医療機関で定期的に成長や発達のフォローアップを受けるようになります。
しかし、「少し小さい」赤ちゃんはフォローアップがないことや期間が比較的短いことが多く、正期産の赤ちゃんに比べて様々なリスクが高いにもかかわらず医療機関とのつながりが早期に切れてしまいがちです。

例えば発達に関する悩みや困り感は、子どもが少し年齢を重ね大きくなってから気づくことや感じることも多いです。
その時に、医療機関とのつながりがあればすぐに療育などのサポートを受けられることも多いのですが、医療機関と早期につながりが切れてしまうと、速やかに支援やサポートを受けることが難しくなります。

また、信頼できる主治医に相談できる唯一の場がフォローアップであったというママの声も多く、相談できる機会が早期に失われてしまうことで不安を感じる方も少なくはありません。


「少し小さい」赤ちゃんを生んだママの悩みや困り感を減らすために


このように、「少し小さい」赤ちゃんを生んだママには以下のような困り感があると考えます。

・悩みや不安を周囲に理解されにくい(遠慮して思いを伝えられない)
・「少し小さい」赤ちゃんを生んだママや育児に関する情報が少ない
・当事者のママと繋がる機会が少なく、不安や悩みの共有や情報交換できる場が少ない
・医療機関とのつながりが薄く、困った時に速やかに医療と繋がれる環境が乏しい

だからこそ、過去の私のように、つらい思いを一人で抱えこんでしまうママがいるのだと思います。
実際に、早産や低出生体重児を出産したママは、正期産で出産したママに比べて、産後うつなどメンタルに問題を抱えやすいとの研究結果があります。
「少し小さい」赤ちゃんは比較的順調に発達や成長をすることが多いとはいえ、早産をしたことへの罪悪感や子の成長発達に関する不安は決して小さいものではありません。

私は、自分の経験を生かし、そんなママたちの力になれる活動を微力ですが今後も行っていきたいと思っています。

具体的には、①「少し小さい」赤ちゃんを生んだママの体験談やお子さんの成長発達に関する情報を記事にして公開することと、②当事者同士のオンライン交流会を計画しています。

詳しい活動については、今後Instagramに情報を載せていく予定です。
こちらも、ぜひフォローいただければ幸いです。

今回の記事が、少しでも誰かの目に留まっていただければ嬉しいです。
最後まで目を通していただき、ありがとうございました。
















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