バイドゥがEV製造事業へ進出、吉利汽車(Geely)と戦略提携へ
このnote記事『戦略をアップデートする』は、競争戦略コンサルタントとして「GAFA×BATH」などの米中メガテック企業をはじめと国内外トップ企業の動向をフォローしている田中道昭が、日々行っているこれら企業へのリサーチの中からその内容をシェアするものです。
今日の『戦略をアップデートする』は、バイドゥの自動運転についてです。
バイドゥは、2021年1月10日、「Baidu Announces Plan to Establish an Intelligent EV Company and Forms Strategic Partnership with Geely(バイドゥがインテリジェントEV会社の設立計画および吉利汽車(Geely)との戦略提携を発表)」とプレスリリースしました。
プレスリリースによれば、バイドゥはインテリジェントEV製造会社を設立するとともに、バイドゥと民営の自動車メーカーである吉利汽車(Geely)との戦略提携では、バイドゥが自動運転やスマート・トランスポーテーションに関する知見を提供、吉利汽車が車両デザインや製造に関するノウハウを提供するとしています。
バイドゥは、第15回、第46回、第96回noteで述べてきたように、自動運転プラットフォーム「アポロ」を推進しています。その特徴はオープン・プラットフォームであること。AI、ビッグデータ、半導体、センサーなどのテクノロジー、ソリューションやサービス、カーエンターテイメントのコンテンツを提供する事業者、ダイムラー、BMW、フォード、トヨタ、ホンダといった伝統的な自動車メーカー、BYOやNIOといったEVメーカーがアポロ・パートナーとして参画しています。
吉利汽車はボルボの買収やダイムラーへの経営参画のほか、スウェーデンでEVメーカー「リンク・アンド・カンパニー(Lynk & Co International AB)」を設立するなど、中国で最も国際化に積極的な自動車メーカーと言ってよいでしょう。(動画参照)
バイドゥと吉利汽車との戦略提携で、自動運転の社会実装への進展に向けて、オープンプラットフォーム「アポロ」の陣容はさらに強化されることになります。
田中道昭
PS.著書にてバイドゥ「アポロ」、吉利汽車や「リンク・アンド・カンパニー(Lynk & Co International AB)」について詳しく解説しています。よろしければ、こちらも手にお取りください!
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