夜更けのビジネスもやもやラジオ    ~もろエリート現象~

はーい、今夜もまんぷくが送る、夜更けのビジネスもやもやラジオ。

さてさて一体何人が聴いているんでしょうね。まんぷくはきょうもお腹がゆるいでーす。そんなところは安定しないでほしい。さ、それは置いておいて。

では、早速いきましょう。東京都港区にお住いの40歳の女性、ラジオネーム『外資出身ですが、何か?』さんからの相談です。

じゃ、よみますね。

えー、

「まんぷくさん、こんばんは。私の悩みを聞いてください。私はいろいろあって、つい最近外資系企業でのキャリアに限界を感じて、或るベンチャー企業の企画部門に入りました。最初からけっこう覚悟はしていたのですが、これほど仕組みが出来上がっていないとは思わなくて、日々まわりで繰り広げられる戦士たちのアナログさ、低レベルさにイライラが爆発しそうです。一応、前職で培ったフレームワークを落とし込んで、経営的観点から仕組みを作ろうとしているのですが、何しろ人が動かない。ほんと動かない。前職と比べると新しい職場のすべての人がリーダーシップをもたない無能な働き蟻のように劣ってみえるのです。毎日ため息ばかりです。『土台』とでもいうんでしょうか。オーナー以外のマネジメントやメンバーからはまったくビジョンが感じられずアウトプットになんら意志がなく、つねになれ合い気味、MTGでのうごきも政治的で、目標についてはファクトではなく、いつも気合に基づいて動いている気がします。そんなこんなで、私もあまり多く成し遂げられず期末をむかえていて、経営陣からどんな評価を受けるか心配です。そこでこれからの動きについて、神腕コンサルのまんぷくさんのお知恵をお貸しください。(もし、プレゼント当選したらエアーウルフシリーズの特選DVDでお願いします!)」

はい、『外資出身ですが、なにか?』さん、どーもこんばんはー。

そうですねー、これは、まんぷく的に云わせてもらうと、黙れよ、てめえが悪いんだよ、いきがるなよ、自重せよ。自ら動けよ。というのはもちろんあるかと思うんだけど、多分これは、これまで大手の看板によってなしとげられていた自分の成果に対して能力を過信してしまっていて、多くの優秀な方の分業によってなされていたことが全部自分の肩にかかってくると、ヤバ重!って、そそくさと自分のタスクをおろして、周囲から攻められる前に、先んずれば人を制すというわけで、周囲を批判して先制防御にまわる被害者マーケティングの1パターンかなと思います。これは、外資系云々ではなくて、大手から中小へ転身するとよくある話です。

むかしですね、まんぷくが中学3年生のころ、サッカー部に所属していたのですが、ちょうどブラジルから転校してきた同級生Aくんがいました。Aくんはそのバックボーンを期待され早速サッカー部に入ることになり、最後の県大会にむけてまず地区大会の勝利を目指すことになりました。

ブラジルから来たというわけで、いつもは他人の意見をまったくきかない頑固監督H田先生までがAくんにノウハウを聞くわけです。

やれ、トレーニングはどうしたらよいか?やれ、戦術は?やれ、フォーメーションは?と、いうわけなのですが、大体3ヶ月くらいしたころ、Aくんが気づいたのは、このチームは自分が前いたスターチームとは異なり、選手の技術も低いし仕組みは整っていないし、それが今後も整うことがないということでした。

それは見切りといってもよいかもしれません。そうこうして、地区大会の試合前日に苛立ったAくんは、放課後の部活後、H田監督を差し置いて、チームメンバーへ講釈を垂れたんです。

いわく、

「なんで、ステイハングリー、ステイフーリッシュにうごけないんだ。チームの誰もにビジョンがないし、キーパーはてめえK地、ザルかよ。いてもいなくてもかわんねーよ。フォワードはなにを下向いてほっつき歩いてんだ。ブラジルで⚪︎⚪︎は⚪︎⚪︎なんだ!てか、キャプテンは監督の奴隷かよ。監督も監督ですよ。これまで何を指導してきたんですか?腹立つなー。こんなんじゃゼッタイ勝てないよ」

まー、大まかにそんな趣旨の話だった気がします。

で、翌日の地区大会ですが、まんぷくの学校は3位というわけで県大会に出場できませんでした。試合は惨憺たるものでした。Aが他のチームメイトを無視して勝手にゴールに突き進むのですが、さすがにマークが集中して失敗、常にカウンターで点を決められしまいました。

試合後、「みんな、最後の大会だったが、よくがんばった!」と、日本らしく最後は丸くまとめておこうというH田監督の目もみず、Aくんは、「まったく、下手くそが足だけひっぱりやがって!胸糞悪!ガッデム!」という趣旨の低レベルな愚痴を、控えのメンバーと話すごとにつぶやきました。

さて、まんぷくこれを「もろエリート現象」と呼んでいます。

『モロ』ではなく『脆い』のです。

優秀なビジネスマンは土俵がかわったら、土俵の違い、メンバーの構成・力量を正確に理解して動きます。

はじめからスタンドプレーなどはご法度です。そしてブラジルでは、こうだった、トレンドはマルチフォーメーションだ、前職のマーケティングではデジタルな面を重視していて、リード・ナーチャリングなんだよなどとカタカナ語は、おくびにもださず、ひたすら短期的成果を積み上げることに注力します。

短期成果を出し続けつつ、皆の信頼を得て、徐々に責任と領土を拡げ、必要な場合のみ案を出して自ら組織を動かす仕組みを描き、上司を動かすためには、まずは成功のプロトタイプをみせるために動きます。

もしかして『外資出身ですが、何か?』さんは、未だ何も成し遂げていないのに、小難しいカタカナの言葉を振りかざして、勝手に消耗してませんか?

まんぷく的には、まずは誰も上げたことのない成果を上げ続け、そこからだとおもいます。

でも、『外資出身ですが、何か?』さんは、きっと優秀な方なので、決して被害者マーケティングに陥らず、上司や多くのメンバーと本質的なコミュニケーションをし、一つ一つタスクを大切にしていくことをオススメします!

と、いうことで、

『外資出身ですが、何か?』さん、

ご希望のエアーウルフシリーズのプレミアムDVDをまるごとお送りします!

本質は全てに通ず。

それではみなさん来週もビジネス力をみがいてくださいね。

また来週。まんぷくまんぷく、さようなら〜。

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ひらたつよし
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