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【国内・鉄道】鉄道に詳しくなる006:新幹線の永遠のライバル?(その2)

  今回は、日本の新幹線の最高速度とマウント記事についてです。
(タイトル画像出典)https://linear-chuo-shinkansen.jr-central.co.jp/about/

高速試験電車955形「300X」で粘着型日本最速443.0km/h

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Shinkansen955-1.jpg

日本の粘着式では1996年に高速試験電車955形「300X」が東海道新幹線の米原~京都間で記録した443.0km/hが日本最速です。先頭車両が両端で異なる形状になっていて、写真の先頭車両は博多方面で「カスプ型」とよばれるタイプになっています。ちょっと水鳥のくちばしに似ていますね。面白い顔してます。

リニア新幹線が603km/h鉄道の世界最高速度を更新

2007年の574.8km/hのTGVの速度記録は、2015年に日本の超電導磁気浮上式車両が山梨リニア実験線で603km/h(有人走行)を達成したことで更新されています。もちろん、これは「世界最速の磁気浮上式」(Fastest maglev train)としての記録ですが、鉄道という枠組みでは、日本の新幹線が世界最速の称号を奪還することになったのです。

フランスへの対抗心があらわに?

上記のようなフランスへの対抗心(?)から、リニア新幹線のサイトにはフランスのデータが引用されている箇所があります。

https://linear-chuo-shinkansen.jr-central.co.jp/future/

なんというか、どうにかマウントを取りたいという新幹線関係者の意気込みが見え隠れするようです。わざわざ「フランス一国のGDPを上回る」なんてここで比較する必然性はないように思います。世界最速は自分たちであることを、暗に示す修辞的表現といえますね(笑)。

ところで、昨今のSDGs的な観点でコストパフォーマンスを重視する傾向の拡大で、高速鉄道を運行する西欧諸国では最高速度にこだわらず「適正な速度」を探る動きも出ているようです。

とはいえ、トップランナーには必ずライバルが現れます。バチバチ火花を飛ばしながら、これからも世界の鉄道技術者たちの戦いは続くのでしょう。Bon courage ! (がんばって !)


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