【国内・鉄道】鉄道に詳しくなる003:リニア中央新幹線小史
今回は、リニア新幹線の「始まり」について考えてみましょう。新幹線の歴史を簡単にまとめると、日本の高度成長とともに計画が生まれて、経済状況により進捗が左右されつつも、着実に実現されてきているといえます。その「始まり」になった、田中角榮の著作から該当箇所を引用します。
リニア中央新幹線計画はいつから?
超電導磁気浮上式鉄道のアイデアは1960年代からあったようで、当時の国鉄は1962年に研究開発に着手しています。1970年代には田中角榮氏の著作などで一般の人たちも知ることになります。
田中角榮氏が1972年に出版した『日本列島改造論』には、日本全国に張り巡らされた新幹線のネットワークが提案されていて、そこで具体的にリニアモーター式の新幹線計画が語られています。
ここに書かれた「第二東海道新幹線」が、現在建設中のリニア中央新幹線になったといえます。
なお、『日本列島改造論』は、当時大ベストセラーにはなりましたが、あまりにも具体的に開発計画の場所を明示したために、その後に起こる土地にまつわるさまざまな歪を生むことになったといわれています。
超伝導磁気浮上方式鉄道の開発史
リニア新幹線の技術開発について見てみると以下のようなプロセスをたどったことがわかります。
人を乗せて安全に走らせるためには、相応の時間が必要なことがわかります。たしかに、無人の実験であれば多少手荒なことをしても、実験用機械が壊れるだけなのでそれほど問題にはなりません。500km/h台のスピードを獲得するのに、無人から有人まで約20年近く要しています。こういう積み重ねがあって、始めて新幹線の安全性が担保されているのでしょうね。そのあたりは、事故を起こしたら、原因を追求する前に(関係者の責任が追求される前に?)とりあえず埋めてしまう某国との違いがよくわかります(笑)。
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