【国内・鉄道】鉄道に詳しくなる002:リニア中央新幹線とは?
(写真出典:Saruno Hirobano)
今回は、最新の新幹線について考えてみましょう。人口減少が進む国で、右肩上がりの経済成長期に考えられた高規格のインフラを作り続けることの是非はとりあえず置いておいて、現在の状況を見てみたいと思います。
あと数年で品川~名古屋まで40分・品川から大阪まで67分に!
2023/03/21現在の関東圏~大阪間の新幹線の最速は、新横浜発「のぞみ491」です。
のぞみ491は、新幹線の始発なので先発列車がありません。そのため、最高速度285km/hで走行できる区間が長く、ほぼ2時間で新大阪までいけます。これでも十分速いのですが、2030年代には、さらにこれが半分程度に短縮される新幹線が建設中なのです。それが「リニア中央新幹線」です。
リニア中央新幹線計画
2011年に東京から大阪まで敷設する整備計画が決定され、2027年の東京~名古屋までの先行開業を目指しています。総事業費が10兆円を超えるため、財政的な安定性を確保でき次第、大阪への延伸を行うことになっています。
中国などでは既に「トランスラピッド」などのリニアモーターカーが実用化されていますが、日本の超伝導磁気浮上式リニアモーターカーとは技術的に異なる方式です。日本のリニア中央新幹線では、営業運転速度500km/hを予定していて世界最速になるようです。
ただし、車両の性能としては2015年に603km/h(有人走行)を達成しているため、近未来には営業運転速度600km/hの可能性を指摘する声もあります。そうなると、「品川~名古屋まで40分」のところが7分短くなり「品川~名古屋まで33分」になるというウワサもあります。
リニア新幹線のホームまで何分かかる?
ただし、リニア品川駅のホームは地下40~50mに設置予定なので、地上から結構な時間がかかるのではないかと思われます。例えば、東京駅の京葉線のホームは地下33.5mなのですが、山手線のホームから移動すると、水平方向の移動距離も長く、10分くらいかかる気がします。都心部の駅の新設はいろいろと難しいですね。