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チェロ弾きのためのエッセイ〜3・3・2拍子〜

Day6

今回はついにダブりました、7番です。

さて、前回の練習内容をしっかり覚えていたかな…

以前お世話になっている先生の元で久しぶりにレッスンを受けさせていただきました。
そのとき先生がおっしゃったこと。
「フレーズの切り口を変えよう」

どういうことか。
例えばこの譜面。後ろの4小節にご注目ください。

普通だったらスラーの切れ目や、音符4つごとでフレーズを考えますよね。ですがあえて、音符を3つ、3つ、2つでフレーズを取ります。

すると、今まで見えてこなかった、シ♭ラの半音階のテーマが見えてきました。
実際この曲はよく半音階を用いており、全体的にため息のような、後ろ髪引かれるニュアンスを感じます。

後ろの2小節間も、ただの短3度の音階と捉えるのではなく、少し細かいまとまりで取ってみることでどこでボルテージを上げようかな、ということを考える余地が生まれます。


これはほんの一例ですが、他にも意識できていなかったつながりやまとまり、フレーズの意味や全体のテーマが見えてくることがあります。


先生曰く、これは正解や不正解というような次元の話ではないそうです。

その理由の一つとして、チェロを弾いていく自分も不変の存在ではなく、常に変わっていくものだから、だそうです。
1年毎に弾いた同じ曲でも、今見てみると全然違うように見える。弓順に関しても、徹頭徹尾以前と全く同じ弓順、ということはほとんどない、ともおっしゃっていました。必ず1カ所以上は、「この弓順の方が”今は”弾きやすいなあ」というところがあるそうです。

もちろんこれが唯一の理由ではないでしょう。
まだ先生の考えまで辿り着くには時間がかかりそうですが、自分が歌いたい、強調したいところ、また作曲者が強調したいところを探るためにも、この練習法は良さそうです。自分がもう1ステップ上がるためにも。


そういうわけで、2回目に弾くことになったこの譜面で、この考え方を試してみます。
1回目は基本的にスラーの切れ目や小節線で切っていましたが、これを最初とは違う切り方で、別のまとまりを作るように弾いてみましょう。

例えばこの部分。最初の小節からですね。

大きなスラーで捉えて弾くことももちろんできますが、あえて音のパターンを見つけた上で弾いてみると、実はもっと細分化できたかもしれない、というものです。

今思えば、1番も初めて弾く譜面ではなかったので、この考え方を使う良い機会だったのかもしれません。また試してみたいですね。
きっとその時には、今は気持ちよく感じているフレーズのまとまりも、時が過ぎれば違和感を覚えるのかもしれません。気楽にいきましょう。


そういえば、どこかのゲームの実況者が、
「前と変わったっていうのは、成長したっていうこと」
なんて言っていたような気がします。なんで覚えているのかよくわかりませんが、レッスンで先生に教わった内容とどことなく似ている、のかも。


本日の結果
基礎練に見えなくなってきた…

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