チェロ弾きのためのエッセイ〜蛇の道は蛇〜
Day7
今日の練習番号は4番です。
改めて練習してみましたが、序盤の番号とは思えない弾き辛さがありました。私は少なくともこの譜面、苦手です。
まず、調性が複雑であるということ。
シャープが6個で、楽譜の終わりがF♯なのでF♯durですね。
弦楽器や管楽器、打楽器など、オーケストラには色んな楽器があります。ですが、その楽器自信が得意とする調性はそれぞれ異なります。
例えばざっくり言うと、弦楽器はシャープ系の調性が、管楽器はフラット系の調性が、それぞれ得意であることが多いです。
これは楽器の製造の過程や、楽器そのものが有する調性(管楽器で言うB♭管、F管というような)、または倍音による影響だとされています。
私が担当していますチェロは弦楽器ですので、どちらかというとシャープ系の調性の方が響きやすかったりします。
なんていえば良いのでしょうか、しっくりくる音程っていうのがそれぞれの音であるのですが、それがシャープ系の方がピッタリはまることが多いんです。
どなたかがこの現象を「ツボにはまる」なんておっしゃっていましたが、まさにそんな感じです。
でも、シャープもそんなに多いとそれはそれでしんどいです。だってA♯っていうたらB♭ですし。残念。
そんなわけで4番はそういう難しさもあり苦戦していました。なんとも進め辛かったです。
ですが、確かにこの鳴り辛い調性に慣れることができれば、普通の弦楽器奏者よりまた1ステップ上がれそうな予感もしています。そう考えると、苦手なものに対する反応も過剰にならなくてすみそうです。
苦手なものはきっとみんなも苦手。クリア出来なきゃ行けないものではなく、むしろクリア出来たらすごいんだぜ、ってこと。
聞くところによると、Popperさんもチェロ弾きだそうです。この教則本を、チェロ弾きが苦手とする音、ポジション、調性、移弦、指使いを結集させた、チェロ弾きいじめのような譜面である、と表現されている方もいます。チェロがわかっているからこそ為せる業なのかもしれません。くそう。
でも、なので、もう少し頑張ってみましょう。
この譜面は他にも、第2ポジションや第ポジションに親指を置かなければならない部分もありました。個人的にはこれがまだ慣れていなかったですね。
でも俯瞰してみると、基本的には6度→3度の音程がテーマになっているようです。それを考える余裕が生まれるのはきっと2回目からですが…
本日の結果
またまた楽譜に酔う始末。