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料理代行人が持つべき外面
料理代行という職業は家庭の一番近くにいて、誰よりも味方であるべきものである。
それ故に親しみや暖かみ、人を想い遣るという事を大切にしなければならない。
とはいえ、あくまでお客様である。
相手の為を思った行動は、常に必ず【相手の為】である必要がある。
この行動力。自分本位になってしまうと、いらぬお節介になってしまう。
距離感が近いからこそ、ここを踏み間違えると途端に迷惑に成り下がってしまい、多大なる不快を産んでしまう。
本当にその行動はお客様が望んでいた事ですか?
口に出した言葉は本当にお客様の為になりますか?
毎日毎分毎秒、我々は緊張感を持って接しないといけません。
他の職業より距離感が近く、生活に密着しているからこそ意識高くあるべきなのです。
ここで難しいのは、そうは言っても暖かみを求められるというところ。
規則を重視したり、上辺だけの会話を積み重ねてしまうと、どこか突き放された接客に思われ、長くご愛顧いただけなくなります。
この匙加減、大変難しいですよね。
料理代行人は皆さん心からお助けしたいと純粋に思ってお仕事に挑んでらっしゃる方がほとんどだと思います。
しかし、あくまでビジネスであることは主軸に置かないと、かえって関係性が悪化してしまうという事は理解しておいていただきたいのです。
ではどうすればいいのでしょうか?
答えは
限りなく外面に見えない仮面を被ることです
お客様の為を思ったあくまで【接客】である事を何より心がけましょう。
冷たく感じるかもしれませんし、人柄を売っていくというビジネスには抵抗があるものかもしれません。
ですが、結局この考えを主軸に置かなければ、最終的に誰も幸せにならないのです。
良い顔を無理して続け、何でもいいよと安請け合いすればそこから抜け出せなくなり、都合の良い人間に成り下がってしまいます。
一方で自分本位の善意を押し付け続ければ、お客様が耐えられなくなってしまいます。
もちろん原動力は、ご自身の善意で問題ありませんし、むしろその方が自然に振る舞えるので好印象を持たれやすいです。
ですが、その善意を素の自分で押し通してしまうと、お客様の本意にそぐわない状態になってしまう可能性があるのです。
綺麗事を抜きにして、お客様とは所詮他人。生活環境も生い立ちも何もかも違う中、料理代行を依頼するという利害のある関係値という事を肝に銘じて欲しいのです。
外面に見えない仮面とは何なのか?
言い方を変えると
自分の善意を常に客観視するということ
お客様の為を思っての行為は素晴らしい事ですし、その思い遣りは確実に誰かを救っていくでしょう。
ですが、主観的に行動し続けてしまうと、いつの間にか自分のやりたいように、行動や思いを押し付けていってしまうようになるのです。人間とはそういうものなのです。
そうならない為に、お客様と接する時は常に第三者的自分を共存させましょう。
本当にその行動や言動はお客様の為を思っての事なのか?
常にこの目線を意識してください。
この意識が持てるようになると、思い遣りとお節介の境目に気づくようになってくるでしょう。
この境目は人それぞれなのでなかなか難しいところではありますが、うまく仮面を被る自分をコントロールできるようになると、自ずとわかってくるのです。
そして何より仮面を被る事によって、長くご愛顧頂けるようになった時に、変に馴れ馴れしくならずに済むのです。
何年もご自宅に通い、ご家族の話を重ねていくと、どんな方でも関係性を勘違いしてしまうものです。
どんなに年月を重ねても、我々料理代行人はあくまでビジネスとしてお伺いしている事を決して忘れないように、客観的な視点でお客様を思い遣る接客を心がけていきましょう。
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料理代行6年目
地方(三重県)で独立開業
主婦で母
年間3600品調理
予約の取れない料理代行人【北村光穂】がお届けする
料理代行に興味がある方
家庭調理でキャリアを積んでいる主婦さん
料理人と栄養士(特に女性)の新しい独立の形
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