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動物愛護センターで一目惚れした猫のお話


ー茶々丸

私が22歳の頃、愛護センターから譲り受けた茶トラオス猫。当時推定5,6歳。現在約14歳。

断然犬派、猫なんて論外だったのに、動物愛護センターのホームページを見て一目惚れ。特別顔が可愛いとかじゃなくて、魂レベルで「絶対にこの子と一緒に暮らしたい」と思った。

1週間経ってもまだ譲り先が見つかっていなかったらいいよ、という母親の条件をクリアして、動物愛護センターで面会したときは、スリスリ寄って膝の上に乗ってくれて、嬉しくて愛おしくてたまらなかった。


後にペットリーディングができる方からのお話で、「あなたのお家に絶対行きたいと思って必死でアピールした」と聞いときは思わず涙腺が緩んだ。

あれから、

彼氏ができたときも
失恋したときも
病気になったときも
発作が起きたときも
就職したときも
転職したときも
派遣切りに合ったときも
引きこもりになったときも
両親と喧嘩したときも
推しのコンサートに当選したときも
なんでもないときも

いつもいつでもそばにいてくれた。

嬉しいとき
悲しいとき
怒ってるとき

笑ってても、泣いてても、
隣で寄り添ってくれた。


それなのに、夜な夜な茶々丸の鳴き声を無視して遊び歩いたこともあったし、もういい加減にして!って叱ることもたくさんあった。

なんでもっと一緒に楽しい時間を過ごさなかったのか、せっかく出会えたのに、一緒にいられる時間は限られているのに、、



「いっぺん死んでみる」というセミナーを受けたとき、大事なものを付箋に書いて貼って、自分の死が近づくにつれて1つずつ付箋を捨てていくんだけど、私は最後に「茶々丸」って書いた付箋が残った。

もう身体が動けなくて痛くて苦しくてかろうじて呼吸している状態で、そんな最期に茶々丸の姿を見れたらもう満足だと心の底から思った。それしか自分の最期は想像つかなかった。

それなのに、どうやら私の方が長生きしてしまいそう。



急激に体重が2,3割減って、簡易的検査でわかった病気は、

・高血糖
・高グロブリン
・腹腔の腫瘍(リンパ腫)

でも、どれもが矛盾していて、高血糖なら高まる数値のケトンが少なかったり、免疫刺激なかったのに高グロブリン、腹腔の腫瘍はリンパ腫であろうと思われるのに1個しかできていない。

もしかしたらキセキが起きるんじゃないかと、そんなことを、思ってしまったり。

昨日から血糖値コントロールのために入院生活。

退院したら治療食に切り替わったり、毎日朝晩2回の注射を打ったり、今後の治療方針を決めていくなかで、茶々丸にとっても私たち家族にとってもいくつかの大きな変化に戸惑うかもしれない。

今まで何度か病気をして介護したときは眠れないし心身ボロボロで鬱になるかと思った。もしかしたらそれ以上に過酷かもしれないし、そうじゃないかもしれない。

それでも、

私は自分の命の時間を茶々丸にめいいっぱい使うと改めて決めた。人付き合いも悪くなるでしょう。推し活も減るでしょう。それでもいいから、私は茶々丸と一緒にいたい。最期まで。

懺悔と出会ってくれた感謝の気持ちを込めて。

ありがとう。

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