『RRR』と『ジョジョ』を経由して考える、プロレスとは何か


1.『RRR』での印象的な台詞

2023年12月23日、今ごろになって『RRR』を観ました。
スゴかった……!なんつーか、スゴかった。
約3時間もこんな特別な経験をできて幸せな気分にすらなってしまった。

映画の内容はさておき、劇中で印象的なセリフがありました。

“責務とは行為にある。その結果にあらず。
行為の結果を動機とせず結果に執着するな。
飢えた我が血の最後の一滴まで責務に向かって突き進むのみ。”

映画『RRR』より

このセリフを聴いた瞬間、「なんだかジョジョでも似たような事を言ってたな」と思いました。

そして、プロレスにもなんだか通じるものがあるんじゃあないのか?と思ってしまい、ついこのnote記事を書いてしまいました。

2.『ジョジョの奇妙な冒険』主人公の意志

ジョジョ各部で現れる悪役は「過程より結果を重んじる」という思想のもと行動しています。

「どんな手をつかおうが…………最終的に…勝てばよかろうなのだァァァァッ!!」

第二部より カーズのセリフ

「過程や…!方法なぞ…!どうでもよいのだァーッ」

第三部より DIOのセリフ

…などと言っております。
5部のディアボロなんて、モロにまんまなスタンド能力ですね。

対して、主人公達は『真実に向かおうとする意志』で行動しています。

そうだな…わたしは「結果」だけを求めてはいない。
「結果」だけを求めていると、人は近道をしたがるものだ………
…近道した時、真実を見失うかもしれない。
やる気も次第に失せていく。
大切なのは『真実に向かおうとする意志』だと思っている。
向かおうとする意志さえあれば、たとえ今回は犯人が逃げたとしても、いつかはたどり着くだろう?
向かっているわけだからな……………違うかい?

第五部より 警察官のセリフ

オレは このSBR(スティール・ボール・ラン)レースで
いつも最短の近道を試みたが 


『一番の近道は遠回りだった』 

『遠回りこそが俺の最短の道だった』 


『スティール・ボール・ラン』より ジャイロ・ツェペリのセリフ

ジョジョシリーズで繰り返し語られる
『真実に向かおうとする意志』こそが『人間讃歌』であり、
「結果に執着するな」というセリフも人間讃歌なのだなと、『RRR』を見ながら感じていました。


そしてプロレスにこじつけて僕は考えてしまうのです。

3.プロレスは人間讃歌だ

僕が非プオタにプロレスの面白さを伝えようとするとき、「プロレスは結果よりは過程を楽しむコンテンツ」と言っています。

プロレスは単純な勝ち負けよりも、
いかにして勝ちに至ったのか、いかにして負けたのかという
「いかにして」が見どころだと思います。

時には敗者にも拍手を送りたくなるような試合も多くあります。
勝てば嬉しいですが、負けてもいいんです。
お互いが勝利を目指しながら生き様をさらけ出してリング上で両者が立ち向かおうとする意志が重要なんです。

お互いの意志が激烈にぶつかり合って高まった時に、プロレス界に絶景という真実が見えるのかもしれませんね。


そういえば、プロレスリング・ノアのレッスルユニバース配信CMで市川勝也アナが「人間讃歌と呼ぶべき未曾有のドラマ」とナレーションしていました。

『RRR』や『ジョジョ』経由で遠回りして色々気づく事ができた今なら、市川アナのナレーションも納得してしまいます。


プロレスとは、人間讃歌だ。


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