ゼロから始めるアイルランド日記~36~42日目(赤ワインとキウイ)
新居に引っ越してきてから2週間、ロックダウンが始まって3週間が経ちました。アイルランドのコロナの状況としては1日の感染者数が400人前後まで減少し、いまのところ順調にロックダウンの成果は出ているのではないか、という感じがしています。
そのため今週は特におでかけしたわけでもなく、授業もオンラインで行われていますので、大きな変化はありませんでした。
そのため、今週は個人的にできるようになったことを記録していきたいと思います。なぜかというと、アイルランド来て、ひとりで生活をして、日本に帰った時に「自分は何も成長してないのではないか」、と感じる日がいつか来ると思うのですよね。その時のために、たとえ些細なことでも、自分ができるようになったことを記しておくことは大切だと思うのです。恥ずかしいこともあえて書いていきます。
1.料理
今週の目標は料理スキルを身に着けるという目標だったので、それは着実に前に進んでいるかなと思います。キャベツの芯の取り方を勉強して実践してみたり、人参は短冊切り、玉ねぎはくし切りをできるようになりました。えらい!
日本にいたときは母親の料理のお手伝いで少し切ったりはしていましたが、なかなかスムーズにきることができなかったり、毎日やるわけではなかったので、なかなか身につきませんでした。ですが今は、自分で食料を買ってきて、おいしいディナーを作るために、あえて挑戦したことがない食材を買ったり、既にカットされているものではなく、自分でカットする必要があるものを選んで買ったりしています。
2.コーヒーと柔軟剤
私はコーヒーも自分で入れたことがありませんでした。実家にはコーヒーメーカーがあったので、自分でいれる機会がなかったのですよね。すごく恥ずかしいことをあえて書いておくと、インスタントコーヒーとローストコーヒーの違いもわかりませんでしたので、ローストのコーヒーを買って、「お湯に溶けない、、なんどやっても駄目だ、、」なーんてことをひたすら繰り返していました。
また、柔軟剤も使ったことがありませんでした。大学生のころは、ボールドのぷちっとタイプの洗剤に柔軟剤も含まれていたので、それをひとつ投下すればよかったのですが、こちらで同様のものを買ったつもりが、柔軟剤が含まれていないぷちっとタイプのものを買ってしまっていたのですよね。
ヨーロッパは硬水ですので、柔軟剤を入れていないと洗濯物が硬い仕上がりになってしまうので柔軟剤を買う必要があったのですが、柔軟剤を使ったことがなかったので、どこに柔軟剤を投入すればいいのかも知りませんでした(直接洋服にかけていいものだと思っていましたしね)。
*
*
こうやって書いてみるといかに世間知らずというか、ものを知らないなあと感じます。きっとみんなはそういうの教わったり、自分でやってきたりするのだろうな、と思いますが、私はそうではなかった、そういう環境で育たなかった、だけなのですが、知らないことで困るのは自分でした。
日本という国は改めて素晴らしい、便利な国だな、と思います。原理や仕組みを知らなくてもできるように開発されていたりするのですよね。だから日本に住んでいると「困る」ということが少なかった。もちろん言語がわかるから、ということもあるかもしれませんが、ここで記しておきたいのはそういうことではなく、
「誰もが使えるように便利になった」「文句を言われないため」「お客様に良い商品を届けるため」に開発する結果「知らなくてもできる、こなせる」ようになっている。
と感じました。日本だけではないかもしれませんが、文明が発達していくと「原理原則はわからないけど、そうなることは知っている」状態ができあがります。それはどうなのでしょうかね。
*
昨夜、お風呂上りに牛乳を飲みに行こうと冷蔵庫に向かうとオーナーさんと遭遇しました。オーナーさんに「ワイン飲む?」と突然聞かれて、金曜日だったので、まあいいか、と思い久しぶりに赤ワインをいただきました。ずーっとお酒は飲んでいなかったので、とても美味しかったのですが、つまみがなかったので、冷蔵庫に入っていたキウイを切ってつまみ代わりに食べました。
私にとってはアルコール度数の高いワインで少しきつく感じましたが、キウイの酸味と甘みが程よかったです。そんな赤ワインとキウイは、まるで今週の私の日常を表現してくれた2品だったなぁと感じます。
*
そのように生活していく中で、少しずつ学んで一生懸命生きています。文字通り、一生懸命生きている感じがします。日本にいる時には全く感じられなかった感覚です。
家から出てどこかに外出するわけではありませんが、それでも毎日、こういった気づきや成長があることは、やはりこちらに来てよかったと思うばかりです。それではまた来週。