WEBメディア編集者になりたい人へ。編集者のリアルを共有します
こんにちは。みもりです。
ただいま電車の中でして、会社の飲み会に向かう途中でこの記事を書いてます。
華金に心置きなく思いっきり飲みまくるため、今月は月初からフルスピードでタスクを捌きまくりまして、無事やるべきことは大体完遂できました。
今回の記事では、私が生業としているWEBメディア編集者という仕事について、振り返りの意味も込めてご紹介しようと思います。
WEBメディアの編集者に興味がある方は、何か参考になる部分もあるかもしれません。
では、本編へどうぞ。
前提条件
WEBメディアの編集者といっても、メディアの規模や業界、社内リソースがどれくらいあるかによっても様々なので、念のため私がどんな環境で働いているメディア編集者なのかご理解いただければと思います。
業界:広告代理店(社員80名くらいのベンチャー)
規模:運用歴3年/記事数200記事/月間1.5万PV/リードは月に10件程度
目的:認知醸成+リード獲得
体制:編集長+ディレクター2名+デザイナー1名(業務委託)ライター2名(業務委託)
ご覧いただくとお分かりかと思いますが、メディアの規模感や体制としてはかなりスモール。
サイト自体も本格的にSEOを意識して運営し始めたのも1年前くらいからなので、会社のオウンドメディア運営ノウハウはほぼ無いといっても良いくらいでして、私含めた3名のメンバーであれやこれやと手探りで施策を進めている状況です。
WEBメディア編集者って何するの?
メディア編集者の仕事は会社によって様々なのであくまで私の場合は、ですが以下のような業務を担当しています。
オウンドメディアの戦略立案
サイトに掲載する記事の企画編集
SEO対策全般(キーワード選定、リライトとか)
アクセス解析(GA4、lookerstudio、エイチレフス、サチコなど)
外部ライター、デザイナーさんのディレクション
サイト改修の企画、ディレクション
公式SNSの運用
メディアの編集、というと記事の企画と編集だけやってるイメージもあるかと思いますが、私の場合はベンチャーで人員が少ないのでわりと手広く任せてもらっています。
基本記事は現場社員と業務委託のライターさんが執筆するので自分で記事を書くことはほぼ無いですが、インタビュー記事などは自分で執筆することもあります。
メディアの編集だけやっているわけではないので、どちらかというとインハウスエディターというポジションに近い気がします。
WEBメディア編集者の働き方
先程申し上げたように、メディア編集者と一口で言っても業務内容は様々であるし、働き方は会社の体制や雇用形態に左右されがちなので、以下に示すスケジュールは、あくまで私の普段のスケジュールを可能な範囲で平準化したものです。
また、これもメディア運営のスタイルによりますが、メディア編集者は企画職でマニュアルに沿って業務遂行する仕事ではないので、動かしている施策の内容や本数によって忙しさにばらつきがあったりします。
私の場合は、原稿チェックの本数が増える月末月初が比較的忙しく、月中は比較的穏やかに働いている気がします。
〈平均的なスケジュール〉
9:00-業務開始。タスクの確認と優先順位をつける。
10:00-原稿チェック(1日あたり平均10本くらい)
12:00-ランチ休憩しつつメディア周りの情報収集
13:00-企画・制作進行のMTG
14:00-施策の企画・進捗確認や記事のリライトなど
17:00-新規記事の企画
18:00-タスクの進捗確認、優先順位づけ
19:00-業務終了
自分の会社はオウンドメディアの本格的な運営に乗り出してから日が浅いため、主な業務は新規記事の企画とメディア施策の実装だったりします。
アクセス解析も重要な業務の一つではありますが、だいたい施策を企画するときに必要なデータを取ってきて分析することが多いので、日次のモニタリングはしていないです。
大抵の場合、週次で月間PV目標に対する進捗を確認しつつ、リライトした記事に関しては週次・月次で検索順位のモニタリングする程度でルーティンワークとしてのアクセス解析業務はほぼないです。
WEBメディア編集者の面白いところ
仕事のどういう部分を面白いと思うのかは人それぞれなので一概には言えませんが、WEBメディア編集者ならではの面白さ、というものもあります。
例えば、自分の企画した記事がヒットしてGoogleDiscoverに取り上げられたり、専門メディアで紹介されたりすると「頑張って企画してよかったなあ」と思いますし、逆に自分では結構反響あるだろうなと思って書いた記事が全然読まれない・・・ということもあったりする世界なので、コンテンツマーケティングの世界はとても奥深いなと感じます。
また、紙のメディアと違ってWEBメディアは「どの記事がどういう人にどれくらい読まれているか」をデータ計測することができ、効果測定がしやすいのも分析を進める材料になるので分析すること自体が好きな人にはハマる領域かもしれないです。
さらに、最近ではヒートマップツールというものがありまして、誰がどの記事を読んだかだけでなく、ページの中のどの要素がクリックされて、全体の何割くらいまでスクロールされたかといった「読者の動き」も見ることができるため、定量データだけでは追えないユーザーのリアルな行動についても分析材料に出来ます。
WEBメディア編集者のつらいところ
これはWEBマーケッター全般に言えることかもしれませんが、企画職で一見華やかなように見えて実際の業務は地味な作業が案外多いです。
例えば、SEO対策ひとつとっても、実際に任意のキーワードでGoogle検索して上位表示されている競合他社の記事と自社の記事の差分をチェックしたり、最新情報のアップデートが必要な場合などは逐一過去の記事をリライトして情報鮮度を高める、といった業務があったりします。
また、これは業界や商材、メディアの戦略にもよりますが、サイト立ち上げ直後は思うような成果に繋がらず、広告などの即効性のある手段と比べて比較的長期戦が求められる領域だったりします。
基本的には年間目標を立ててそれを達成するための勝ち筋(シナリオ)を描きつつ、細かい施策を実施・検証を繰り返して段々と成果につなげていく、という流れになることが多いため、中期〜長期的な視点で成果を捉えることは必要だと思いますね。
WEBメディア編集者に向いている人
これはメディア編集者の採用に携わったことがないので想像ですが、以下のような人はWEBメディアの編集者に向いていると思います。(個人の主観です)
Googleのアルゴリズムに関して知見がある人
いきなり難しい表現をしてしまいましたが、どんなWEBメディアでも殆どの場合はSEO(Googleの検索結果など)で戦うことになるので、Googleの検索エンジンの仕組みに詳しい人であるほどキャッチアップは早いと思います。
こうした知見を持っているのはSEOコンサルタントや広告運用者だったりするので、未経験でいきなりWEBメディア編集者になるのは厳しいとかんじている方はまずこれらの職種で経験を積むのもありだと思います。
論理と閃きのバランスが良い人
WEBメディアの編集においては、右脳と左脳を両方バランスよく使える人が向いていると思います。
50%50%というよりは、どっちかというとロジカル寄りの人のほうが適正があると思いますが、SEOでも記事の企画でも、論理だけで良い結果を生み出せるかというと必ずしもそうではないことのほうが多いです。
人によってはサイト自体の導線整理やデザイン改修を行う場合もあるため、ロジカルかつ閃きセンスもある人だと向いている仕事のような気はします。
他人の文章を読んでイラッとする経験がよくある人
昔何かの本で読んだ知識で、「才能はイラッとすることに隠れている」という一節を見たことがあります。
何かに対してイラッとするということは、裏を返せば「俺(私)ならもっと上手く出来る」という自負心の現れでもあるため、イラッとすること、もっというと殺意が湧く経験は結構重要だったりします。
その点において、WEBメディアの編集適正がある方は、他の人が書いた文章に対して「イラッとする経験」があって然るべきだとは思うので、「文章を読むのが好き」とか「文章を読むのが早い」とかだけだと足りない気がします。
WEBメディア編集者になるには?
この記事をご覧いただいている方はWEBメディア編集者に興味のある方だと思うので、最後にWEBメディア編集者になる方法について記載しようと思います。
私は未経験でWEBメディア編集者になったクチなので、未経験でWEBメディア編集者になる筋道については経験上語れることがあるかなと思ってます。
WEBメディアの編集者の求人は、営業やエンジニアなどのメジャー職種と比べると求人数が少ない傾向はあるので、おすすめは社内転職ですね。
資金力に余裕の無い立ち上げ直後のスタートアップとかでなければ、大抵の場合、何かしらのオウンドメディア(コーポレートサイト、ブログ、公式SNSなど)を持っている場合が多い一方で、オウンドメディア運営に関する専門知見をもっている人材は結構レアなので、「俺(私)はメディア運営に詳しいっす」という裏付けがあり、会社の利益に貢献できることが熱量を持ってプレゼンできるのであれば異動出来る可能性はあると思います。(とはいえ社内異動のしやすさなど、会社の人材配置に対する考え方にもよりますが)
私の場合は、もともと新卒では人材会社で営業をやっていた人間ですので、最初はオウンドメディアという言葉も知らないくらいWEB音痴でしたが、趣味で始めたブログの経験をもとに広告代理店に転職し、最初はWEB広告の運用をやっていました。
その後社内でオウンドメディアを本格的に伸ばしていこう!という機運があり、たまたまブログの運営経験があった私が専任としてアサインされた、というのがWEBメディアの運営に携わるきっかけだったりします。(その他にも理由はありますが)
なので、結論WEBメディアの編集者になりたくてなったというよりは、たまたま社内のポジションが空いていて自分が親和性の高い経験をもっていた、というだけなのですが、個人でもブログを早期から始めていたのは大きかったなと思います。
ブログは副業としても参入障壁がめちゃんこ低く、ドメインとサーバーだけ契約してWordPressの設定をやれば誰でもサイトを作ることが出来るので、未経験からWEBメディアの編集に携わりたいと思っている方はまずブログを立ち上げてご自身でポートフォリオを作ってみるのもありだと思います。