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【感想】ノーナレ「コロナと街と私 2020夏」

コロナが、2020年の夏を予想外の期間に変えたことは間違いのないことだ。私も、人生で初めての数か月を過ごした。まあ、おかげで生活習慣を大いに見直すことができたし、アクセル踏みっぱなしの人生からちょっと離脱した(だいぶ離脱している)感じもする。

コロナ禍の中で生きていく人の姿には純粋な興味がありNHKの「目撃!にっぽん」とか「ストーリーズ」とか大好きなのだ。5月25日の緊急事態宣言解除から3か月、コロナの夏に生きる人々の姿が映し出されている回だ。

行きかう人々にマスクを配る人

道路の真ん中で行きかう人にひたすらマスクを配る男性の姿が目を引く。彼は、厨房の清掃の仕事をしているという。やはり、この時期にコロナの影響を受けて苦しんでいる一人なのだろう。この苦境の中で、自分にできることをしようと考えたのだろうか。道でマスクをつけてない人に、声をかけてマスクを配る活動を始めたのだ。

最初は怪訝な顔をする人たちも、やがて感謝を述べながらマスクを受け取るようになる。そのうち、その場でマスクをする人の姿も見られるようになる。7月になると、彼はマスクをホームレスに配って歩き、また友人?(雇った人?)と一緒に大々的にマスクを配るようになる。普段は、深夜の厨房清掃で誰とも会話を交わすこともないのだが、マスクを配ると、受け取った人から「ありがとう」と感謝されるのがうれしいという。

誰に命じられたわけでも、教えられたわけでもなく、自分にできることをしようと立ち上がって、たった一人で通行人に声をかけ続ける。コロナがなかったら、彼がこんなことをしようと思うことはなかったかもしれない。もし、そうだとすればコロナは彼の人生を変えたのだ。

ライブハウスを消毒する人たち

ライブハウスを手作業でひたすら消毒する人たち。コロナ問題が始まるや否や、できることを探して消毒の会社を立ち上げたという若者二人。徹底して消毒を行っていく。手作業で、壁を拭いたり、ステージを拭き上げるのは大きな労力が必要だ。彼らが述べていた言葉に深みを感じた。

「コロナは大変だけれど、実は、これまでと、そんなに変わらないかなって。今、そこにあるものをキレイにして明日に向かうだけ。」

確かに、ここ数年は特に「想定外」のことばかり起きている。どこにも「安定」なんてないって思い知らされている。大切なのは、どうなるか分からない将来のことを考えて「いったいどうなるんだろう」と思い悩むことでも、過ぎ去った過去のことを考えて「こんなはずじゃなかった」と悔やむことでもないだろう。とにかく、今目の前にあるものにコツコツと向かうことだ。

「先の見えない不安」という言葉に踊らされず、今、目の前にあること。求められていることを見つけて、時代に向かい合い続けている人たちの姿は、訴えるものがあった。

私ができることは何だろうか。今、行えることは。小さな質問が未来を拓くかもしれない。そんなことをぼんやり考えた。

#NHK #ノーナレ #コロナと街と私2020夏  

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綿樽 剛@AGA・薬を使わない薄毛対策
大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq