ADHDに結婚は向いていないのか?確かにパートナー選びは超重要。
ADHDと結婚に関しては、いくらでも語りたいことがある。私はADHDの特性が強くて、大変な苦労を重ねてきたが、理解ある妻と結婚できたことで、結婚後はADHDの苦しみの70%くらいがなくなったのだ。金銭管理から、家の整理整頓、記録・記憶は、ほとんど妻が助けてくれる。ほとんどヘルパーか保母のような感じだ。
なので、適切なパートナーを見つければ、結婚はADHDにとって、人生を変えるものになる(と断言できる)。しかし、そのためには、ADHDならではの落とし穴をいくつも避ける必要があり、それを考えると手放しで「ADHDには結婚おすすめだよ!」と言えない現実もある。
パートナー選びが難関
まず、第一に注意喚起をしなければならないんだけれど、結婚=幸せではない。当たり前だけど、パートナー次第では、ADHDの結婚生活は悲惨なものになる。そして、ADHDはその特性ゆえに、パートナーを誤ってしまう可能性が非常に高い。
1:衝動性が高い
ADHDは衝動性が高いために、かなりのスピードで近しくなってしまうリスクがある。まだ十分に知らない相手と深い関係になってしまうのは、とても危険だ。相手もADHDのことを十分に知らないままだと、後になって「だまされた」と思うかもしれない。
私がこれまで、見てきたADHDの恋愛で、とても痛々しいと感じていたのは、ADHD同士の恋愛だ。
2:刺激を求める
ADHD同士は恋愛関係の時は、とてもウマが合う。発想力とか、話題の豊富さとか、奇想天外な行動とか、恋人同士の時は惹かれるものがあるのだ。ADHDは刺激を求める傾向も強いので、悪い奴とか、斜め上の人に惹かれる傾向がある。恋人の時はいいんだけど、結婚すると、ほんとお互い苦労するような人に惹かれるのがADHDの怖いところだ。
3:依存性が強い
ADHDは自尊心が弱く、一度付き合うと、その関係に固執することがある。自尊心が低いので「この人を失うと、もう見つからないかもしれない」という思い込みに支配されて、あきらかにダメな関係を断ち切れないことも多いようだ。
ADHD特有の罠にハマると、とにかくパートナー選びで失敗する可能性がある。当たり前の話だけど、相性の悪いパートナーとの結婚生活は独身生活より悲惨だ。そこで、ADHD=結婚に向いている・向いていないと考えるより、適切なパートナーを見つけることに注力すべきなのだ。
ADHDのパートナー選び
ADHDは結婚相手を選ぶ時には、自分の衝動性をできる限り抑える必要がある。一言で言うと「慎重」に決めなければいけない。まあ、一言で言えば「時間をかける」ということだ。できれば、交際するまでに時間をかけるのが良いだろう。
私は職場結婚だけれど、彼女と知り合ってから交際するまでは6年間かかった。それくらい慎重だったが、お互いによく知り合っていたので、結婚後の苦労が少なく済んだ。ADHD女子の恋愛と結婚に関して扱った本にも、この点が強調されていたので引用してみたい。
先を見据えたお付き合いを考えるなら、より慎重になる必要があります。脳内のヤンチャ君が「なんか飽きた!」→離婚、「めんどくさくなった」→離婚。なんてことになれば、自分にはもちろん、周りにも多大な影響が出ます。結婚に関してはしっかりコーチと相談する必要がありますね。
・自分の特徴を受け入れてくれる人か
・一緒に生活していて心地よいか
・お互い信頼し合えるか
・生活面での不安はないか
・家族ともうまくやれるか
・正直な気持ちを伝えあえるか
・・など、トキメキとは別次元の視点で考えてみてください。(P79-80)
時間をかけて知り合っていけば、パートナーもADHDとの折り合う方法を、だんだん覚えていってくれる。ADHDは「バレたらどうしよう」「だらしないと思われたらどうしよう」という不安と闘っているのが常だが、時間をかけて付き合うと、確実に「バレる」。そして、バレたほうがよいのだ。
私が知っているADHD女子、ADHD男子は、それぞれ魅力的な人たちだ。信じられないくらい抜けてしまうのだが、それでもそれを補ってあまりある愛される性格の持ち主なら、ADHDの欠陥も十分に補ってもらえる。そして、長い期間をかけて知り合ったカップルの場合、パートナーがADHDの欠陥を補うだけの特性を持っていることが多い。
凸凹はうまく組み合わさるようにできているんじゃないかな。私の知っているADHDカップル(ADHD+非ADHD)は、そうなっている人が多い。
ADHDガールは大変?
結婚になると家事や育児などのマルチタスクが求められることが、全部、女性に集中する?ので、特にADHD女子が大変だと思われることがある。しかし、こと、ADHDの結婚に関しては、常識・普通に縛られる必要はない。何ができないのかをよく分かってもらえる人と結婚すれば、ほぼ問題ない。
別に夫が育児・家事をしてはいけないルールはないし、それぞれが得意なところを補い合って生活するのが夫婦だ。我が家でも男女の役割は逆転しているようなところも多いけれど、どっちかができれば大丈夫だ。これが結婚・家族の良いところなのだ。
結婚がすべてだとは思わないけれど、ADHDだから結婚できないとか、結婚が向いていないと考える必要は全くない。大事なのは、時間をかけて、自分の適性にぴったりのパートナーを見つけることだけなのだ。
どちらかというとASD向けの本だけど、発達障害と結婚はかなり重いテーマだよな~
大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq)