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精読を極めて「血肉読み」にする。朝・夜のルーティーンに「音読」を。

毎日、たくさんの本を読むけれど、注意しないと、まるで噛まずに飲み込んでいるかのよう。電子書籍が「読み飛ばし」てしまう傾向があると知ってからはなおさらそんな感じがする(参考:電子書籍の内容が頭に入らない理由。Kindle版 vs. 紙媒体の本、どっちを買おうか?

本当に「血肉」にしたい本もある。古典や名著の類、その文章表現や語彙を自分のものにしたい本もある。こういう本は、読み飛ばしてばっかりじゃ、読んでいる意味がない。「なんとなく分った」で終わらせずに、その考えや表現を身体にしみこませたい。「血肉読み」するには「音読」が一番だ。

*「血肉読み」は私の造語。

何度も声に出し「血肉」にする

今から5年ほど前、脳トレの川島隆太氏の音読本を読んでから、朝の時間の音読に励んでいたことがある(いつの間にかやめていた)。脳トレという漠然とした動機では続かない。でも、この本を、本当に自分のものにしたい!という欲求があるなら、音読ほど「血肉読み」にふさわしいものはない。

もう一度、音読を始めたのは、齋藤孝氏の「読書の全技術」でインスパイアされたからだ。齋藤氏は以前から音読の重要性を説いている。ポップスの歌詞は、何度も口ずさむうちに、覚えてしまうものだけれども、名著の表現も何度も何度も繰り返して読むうちに覚えこむことが可能だという。

「声に出して読むことにより、その言葉の意味が自分の内側に乗り移ってきます。 それにより、いちいち意味の説明を全部聞かなくてもわかる、というような読み方が実現できる」

「そもそも、人間は暗唱して語り継いでいくという能力を持っています。それは長い人類の歴史の中で培ってきた偉大な能力です。 しかし、今の時代は情報を頭の外に置いておくのに慣れきってしまったようです。それはつまり、自分の頭を働かせなくなったということでもあります。」

この本の中で紹介されている、寝屋川市の公立小学校の二年生の授業では「八郎」という児童書をクラスで暗唱する授業をしている。クラス全員が暗唱しているので、国語の授業で、先生が「八郎」について何かを質問しても、すぐに前後の文脈を結び付けて「理解」した答えを述べることができるのだという。単に覚えているだけじゃなくて、ほんとにわかっているのだ。

本当にその内容を理解し、使いこなすには、暗唱するのが一番だ。本気で覚えこむまで音読したら、その内容は自分の血肉となる。自由に引き出すことができる、自分の語彙になるのだ。齋藤氏は音読にふさわしいテキストとして「論語」などの古典を挙げているが、これは自分の好みでかまわないと思う。汎用性がきき、これを自分の軸にすると決めた一冊を暗唱するくらいの勢いで音読しよう。

音読している最中は飛ばし読みができないので、自然と意識が文章や単語に向けられる。声に出して何度も読めば読むほど、それは「使える」(活用できる)記憶になっていく。人生の岐路に立った時、大事なタイミングで、古典の一句が口をついて出てくる(と、かっこいいかな?)

音読に適している時間は「朝」

音読の習慣は、脳を目覚めさせ、一日の仕事に整えるためにも役立つ。朝のウォーミングアップの一環として音読を習慣にするのがよい。もちろん、朝は忙しいので、そんなに、そんなに時間はない。でも、5分か10分の時間でも十分なのだ。(川島氏の本によると、脳のトレーニングのために音読をする際には、5分~10分で十分な効果が出るとのこと)

最近は、朝のルーティーンが終わり、机回りやトイレ掃除などをした後に、5分でも音読してから、仕事を開始するようにしている。そうしたら、不思議なくらい仕事がはかどる(気がする)。また、今朝、読んだ文章や句などが、一日の中で、ふと、頭の中を去来することがある。これは、良い習慣かもしれない。欠かさずやってみようと思っている。

と、そんなことを思っていて、やはりほしいのがこれだ。

音読の習慣にはベストマッチだ。noteで1000記事達成したら、自分へのご褒美に買ってあげようと思っている。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq