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かゆいとこまで手が届く真っ当なお金本はこれだ!〜MONEY もう一度学ぶお金の仕組み〜
お金の起源、物価、信用経済、果ては通貨の特徴まで!
生活の基盤であるお金の悩みは尽きないもので、あればあるほど人生に余裕が生まれるものです。
とは言ったものの、金融知識についてはサッパリなもので
「リーマンショックの何がヤバイの?」
「インフレとかデフレとか実感がわかない」
「銀行ってなんであんなに多いの?」
と知識のある方ならホントに初歩的なところも全く分かりません。
とはいえ、金融系の家系で育った方以外であれば、積極的に勉強しないと知らないのではないでしょうか?
自分はお金の使い方は知っているものの、お金にまつわる知識はないというのが現状でした。
不明瞭なものは不安になるものです。
だから、お金の不安を持っているなら稼ぎ方より、まずお金そのものの特徴を知ることが大事かと。
そんなお金の悩みを持っている方にオススメの著書が『MONEY もう一度学ぶお金のしくみ』です。
本書は
・お金の起源
・インフレとデフレ
・銀行の仕組みと役割
・信用経済って何?
・ユーロってどうなの?
というようにお金についてかゆいところまで手がとどく作品になっております。
お金の特徴と性質
「もう一度まなぶ」というサブタイトルですが本書は網羅的に「お金」をまとめています。
まさに「お金の入門書」とも呼べるものです。何回も読むことによって詳しくなれること間違いなしです。
ここでは、お金の役割と性質についてお話しいたします。
お金の主な特徴としては
会計単位である:数値で測れる。比較できる。
価値貯蔵できる:保存ができるものである。
交換手段である:持ち運びが容易である。
そして、現代におけるお金とは『信用』から成り立っています。
お金に求められる性質は4つです。
1つ目が、運搬可能であること。
お金は、商いをしながら持ち運びができなければなりません。
たとえば袋に入った米は、重くて持ち運びが困難です。
これについては、証書を発行することで解決できます。
2つ目は、耐久性。
お金は価値貯蔵手段でもあるのだから、枯れたり、溶けたり、腐ったり、錆びたり、消えてしまったりしてはなりません。
3つ目は、小分けにできること。
崩して小銭にしたり、規模の異なる取引をしたりといったことが容易にできなければ不便です。
最後が、希少性。
貴金属が数千年にわたってお金として好まれてきたのは、その美しさのためだけではなく、一定量しか存在しないからです。
さらに、安価で生み出すことはできないからです。
米やタバコは栽培できますが、時間と資源を必要とするため、希少性を満たしているといえます。
そして、上にあげた「米」は4つの性質を全て満たしています。
だから、銀行の起源は「米蔵(穀物の貯蔵庫)」でした。
米は、耐久性があり、希少で、計測も小分けも容易です。
しかし、米袋を持ち運ぶには重くて現実的ではありません。
だから「○○さんはいくら米を預けているか?」を記録する施設、「米銀行」が作られます。
「米銀行」の経営者は、預けられた米についての証書を発行します。
この証書が、日常の取引において米の代わりになりました。
証書をだれかに渡し、別の商品を受け取ったり、サービスを受けたりできます。
証書を受け取っただれかは、米蔵に行き、証書を渡して米袋を受け取ります。
もしくは、別のだれかに証書を渡し、商品を受け取ったり、サービスを受けたりします。
その証書の名前は、流通紙幣と言います。
といった風に、身近で分かりやすく銀行について教えてくれる良書でした!
他にもアメリカ金融史や大恐慌の何が恐ろしかったのか?とか、アベノミクスってどうなの?とか触れててためになる作品です。