人間の『善』の機能をひたすらに解説する本が壮大すぎて面白かった件〜ブループリント〜
善性って「友」か「敵」かを判断する機能なのだな・・・・
著書『ブループリント』を読んでみました。難しかったなぁ・・・笑。
本書のテーマは
進化の過程で得た、人間の『善』の機能ははかりしれないものになっている!
というもの。
歴史的に存在した古今東西の「コミュニティ(集団)」を紹介し
そこから「パートナー(個と個)」に焦点を当て、愛について深掘りし
次いで動物の「惹かれる」機能から善性は遺伝子に刻まれていることを説明し
遺伝子そのものが「文化」を形成して、社会の法則を打ち出している
といっためちゃくちゃ壮大に立ち回って「善性」について深掘りしております。
スケールが大きい分、なかなか主張がボヤけがちになるので
なんであれこれらのストーリーは「善性」について説明しているのだ!
と都度頭に叩き込んどかないと「なんでこんなエピソード話しているんだっけ?」ってなって頭がこんがらがりそうになりました。
即効性は極めて低く、実用性には欠けますが
人間以外の動物にも善性が備わり、「仲間」と呼べる対象には良いことをしたくなるのだ!それは遺伝子レベルで組み込まれているんだ!
と分かったのが収穫だったりします。
ここからが主張ですが、基本的に遺伝子に逆らうとしっぺ返しを喰らうようにできております。
遺伝子の仕事は、
自分の遺伝子をより多くに分散すること
に他なりません。
そのために必要なこととして、生殖行為はもちろんのこと、「生きる」ために睡眠や食事もしないといけません。
そして、より魅力的にうつるように
争いで勝つように仕向けたり
無駄なコストを割いて余裕をアピールしたり
と言った行為は人間だけじゃなくてクジャクみたいな動物にも見られる行為です。
その中に「仲間を大切にする」という善性が古来より刻み込まれ、そして今なお生き残っているのです。
これって、
仲間を大切にしている生物はより遺伝子を分散しやすく、遺伝子を重ねるごとに「より支え合う文化」が形成されてきた
ってことだと思いまして。
簡単に言っちゃえば、
年代を重ねるごとに「優しい人」が増えている
という感じ。実際若い人たちの方が「貢献」に興味ある人多いですもんねぇ・・・
普通に考えても、
周りに害を及ぼすような人は「村八分」とし、迫害してきた
という流れは自然なものです。
だから今も色々と問題はありますが、
もともと人間は『善き本質』を持ってるんだから未来は明るくなるんだ
と読み終わって感じました。
正直、私はこんくらいしか感じなかったんですけど読む人が読めば「これは世紀の発見だ!」って思わせるくらいのインパクトはございました。
じっくりゆっくり考えたい人向けな本です。すぐに使えるテクニックをお求めの方はあんまりおすすめしません。
後からじわじわ効いてくる類の本と感じました。
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