【自動車工学】平均有効圧
排気量が大きければトルクは増えるので、エンジンの本質的なトルク性能を考えるのには平均有効圧を用います。排気量1リットル当たりのトルクみたいなものです。式は下記です。
平均有効圧は、
無過給ガソリンエンジンで大体
平均有効圧=1MPa=10bar≒10気圧
最高筒内圧=7MPa=70bar≒70気圧
過給ガソリンエンジンで大体
平均有効圧=1.4MPa=14bar≒14気圧
最高筒内圧=14MPa=140bar≒140気圧
無過給ディーゼルエンジンで大体
平均有効圧=0.7MPa=7bar≒7気圧
最高筒内圧=9MPa=90bar≒90気圧
過給ディーゼルエンジンで大体
平均有効圧=1.5MPa=15bar≒15気圧
最高筒内圧=15MPa=150bar≒150気圧
高過給ディーゼルエンジンで大体
平均有効圧=2MPa=20bar≒20気圧
最高筒内圧=20MPa=200bar≒200気圧
過給すればするほど最高筒内圧が上昇するので、シリンダヘッド、ピストン、シリンダヘッドガスケット、シリンダブロック、コンロッド、クランクシャフト、ベアリングキャップを剛性高く設計しないといけないので、軽量化との闘いになります。
またガス漏れ、コンロッド破損、ベアリングキャップ破損を防ぐため、ボルトの軸力アップとばらつき低減が必要で、塑性域角度法が当たり前です。
どうでも良い話①
コンロッドは日本流略語で、正確にはコネクティングロッドですが、昨今では欧米でもコンロッドと呼ぶようになってきています。
どうでも良い話②
日本では圧力の単位にMPa(メガパスカル)、欧州ではbar(バール)とSI単位なのですが、米国では未だにPSI(ポンドスクエアインチ、1平方インチ当たりのポンド)とヤード・ポンド法で、換算が面倒くさいです。