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ビタミン・ミネラルの話 その2

前回に引き続き、ビタミン・ミネラルの話です。

今回は、主にうつ病に関連するビタミンの話を書かせて頂きます。


ビタミンは、三大栄養素の炭水化物・たんぱく質・脂質と共に、私たちが生活していくのになくてはならないマストアイテムの栄養素。 種類はAからUまで様々あります。 その中から、メンタルにも関係してくるビタミンをいくつか書いていこうと思います。


まず、ビタミンB群から。


☆ビタミンB1

 B1は、糖質をエネルギーに変える役割を持っています。 このエネルギーのとても多く消費するのが、脳です。 ですから、B1が不足すると、糖質代謝が上手くいかず、疲労が溜まっていったり、食欲不振になると言われています。  またB1は、脳の中枢神経や手足の末梢神経にも関係してきます。 江戸時代、脚気が増えたのもこのB1不足によるもだそうです。

 B1は、胚芽玄米、豚肉、レバー、豆類、牛乳などに多く含まれています。


☆ビタミンB2


 B2はビタミンAとタッグを組んで、呼吸器、消化器、循環器の粘膜を守り、目や皮膚の正常化を助けます。 

 また、エネルギー代謝にも関わっていて、セロトニンの原料となるB6のタッグパートナーでもあります。


B2は、牛乳、レバー、うなぎ、チーズ、緑黄色野菜などに多く含まれています。


☆ナイアシン(B3)


 ナイアシンは、主に糖質・脂質・タンパク質からエネルギーを作る際の酵素の補助をする役割を持ち(ナイアシンアミド)、他にも皮膚や粘膜、神経症状にも関わってきます。

 ナイアシンが不足すると、食欲不振、消化不良、湿疹、不眠の一因になると言われています。

 また、統合失調症の人は、このナイアシンのレセプターが病気でない人の10分の1だったという研究結果も出ています。 ですから、ナイアシンを積極的に摂取する療法もあります。


 ナイアシンは、カツオ、レバー、エリンギ、ピーナッツなどに多く含まれています。


☆ビタミンB6


 B6は、メンタルに大きく関わるツートップのうちの一つ。 タンパク質からエネルギーを産生して筋肉や血液の元になるの当然ながら、脳内でセロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質になっていきます。 うつ病になるとセロトニンやドーパミンなどが枯渇するので(モノアミン仮説。 抗うつ剤のほとんどが、この説を基に作られている)、アミノ酸と共に摂取するのがいいとされています。

 また、マグネシウムと組んで、神経の昂りを抑える効果があると言われています。


 B6は、レバー、牛乳、バナナ、ブロッコリー、卵、さんまなど。


☆ビタミンB12


 B12は、ツートップでエース。 血液を造るビタミンとしても知られてますが、神経系にも大きく関わっていて、睡眠に関わるメラトニンの調節、脳細胞の生成・修正・活性化、精神安定、ホルモンバランスの正常化、難聴の改善など、守備範囲も広い。 女性の悩み、PMSの場合にも助けになってくれるそうです。


B12は、牛乳、卵、チーズ、しじみ、かき、レバー、赤貝、あさり、いくらなど。


☆ビタミンC


ビタミンの代表選手。 疲れがたまってきたら、やっぱり、これ! コラーゲンの生成からの、抗酸化作用。 鉄分の吸収の補助からの、貧血予防などなど。 

メンタル関連では、抗ストレスホルモンと言われる副腎皮質ホルモン(コルチゾール)を作り出すのに関わっている。

ビタミンンCは、レモン・みかんなどの柑橘類、キャベツ・ピーマンなどの野菜、緑茶にも。


☆ビタミンD


ビタミンDは、直接的ではなく、間接的にメンタルに関わってくる。 ストレス、特に鬱の時のストレスは半端ないと思う。 そういう時脳内では、心を落ち着かせようと大量のカルシウムが消費される。 場合によっては、骨や歯からも。 鬱の時、歯が悪くなったり、骨折しやすく傾向(運動不足が主原因の場合が多いが)の一因となっていたりするそうです。 この不足したカルシウムの吸収や骨などへの定着を任とするのが、ビタミンD。

 また、季節性うつ病とも大きく関わっている。

ビタミンDは、太陽の光を浴びて体内で生成されるが、鮭、マグロ、イワシ、牛乳、きのこ類にも多く含まれている。


 他にも、ビタミンAやビタミンE、K、Pなども今まで出てきたビタミンとチームを組んで、身体と精神を作り上げているそうです。 

 食べ物から摂るのがいいとは思うけれど、今は安くて良いサプリメントがたくさん出てますから、そちらでも十分OK!


 これらビタミンなどは、あくまで原材料。 薬ではありません。 薬や心理療法の代わりになるものでもないし、過剰に摂ることがかえってマイナスになることもあります。 あくまで補助、サポートとして。

 そういう意味では、これはうつ病に悩む本人もさることながら、それを支える家族や周りに方に読んでい欲しいと思います。 「家族がうつ病になった。 何をしてあげたらいいか分からん!」という声をよく聞きます。  周りがしてあげられること、実は沢山あるんです。 これはその一つとして読んでくれたら、と思います。 読んでもらって、密かにサポートするのも良し、「こんな話があるよ」と思いを聴くきっかけになるもよし。 その助けになれれば、幸いです。


 ミネラルの話は、また次回に。


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