見出し画像

マニューバ―

マニューバ―

パワーゾーンとパワーゾーンを繋ぐための動作の総称。

マニューバ―の習得方法

陸でトリガ―ワードを声に出しながら反復練習をする。野球の素振りのように。
トリガ―ワード=自分で自分の動作の引き金を引く目的。

テイクオフ

波のトップから勢いよく滑り下りて、次のセクションに向けて行う加速。
初速がなく、動く余裕がない波の中腹でのライディングになりがちなので注意する。

トリガ―ワード

「手」
※トリガ―ワードは、声に出せば出すほど効果的。

ボトムターン

波にトップまで持ち上げてもらう。
レールを傾けることで、重心がボードの中心から外れ、その反動でリップに向かって勢いをつける。
身体を強くひねらないように注意する。(後ろの手を後方に振らない。)また、テールを強く押し出しすぎると、減速の原因となる。

トリガ―ワード

「肘+膝」

ボトムターン・ツイスト

円を描くように、ひねりを加えながら小さいピボットターンをする。
バランスとスピードを失う、テールがスライドする、後方へ落下したりしないように注意する。

トリガ―ワード

「前足」

ボトムターン・リーン

ラインを保ち、ボードを傾け、旋回円を調整する。
バランスとスピードを失ったり、テールが滑らないように注意する。

トリガ―ワード

「肘+水」(肘をつける場所によって旋回半径が変わる)

屈伸(Compression)

前傾姿勢でかがむ。スピード、ドライブ、加速のために一番重要な運動スキルは、スクワットではなく、短距離走者のように前傾姿勢でかがむ動作。
スクワットの体勢ではなく、ランジをする。

トリガ―ワード

「膝」(前膝の裏に後ろ膝をキスさせる)

トップターン

トップのパワーゾーンを有効活用して、ボトムのパワーゾーンに戻る動き。

ポイント

・大きな筋肉を使うため、腕や肩よりもコアマッスルや下半身が重要。
・トップに上がるまでに数を数えると良い。
・見る「癖」をつける。(一気に変えようとしない)
・見たうえで動作を加える。

トレーニング

ターンの一連の動作を「素振り」して、筋肉に覚え込ませる。
また、インナーマッスルを鍛える。

ラップ

開いている波のフェイスに対して振り返り、パワーゾーンを見て、両腕をひねって調整すること。
テールを踏みすぎて失速してしまったり、先を見過ぎてターンを短くしてしまわないようにする。

トリガ―ワード

「ラグビーパス!」(相手を見る。そしてそこに対してパスをする。)

カービング

できるだけ長く高くたくさんのスプレーを上げて、次の動きの準備をする。
平らなセクションで行うため、浅く長いボトムターンをする必要がある。レールを長く入れることが重要なため、すぐに旋回させるのではなく、ゆっくり振り返っていくイメージを作る。
バランスを崩してレールを食ってしまったり、腕がバタついて、膝が固まり屈伸ができていないことなどに注意。

ポイント

カービングは、やはり一番最初に習得したい技。レールを入れる時間を長くするために、しっかりと見る→体を旋回させる。
腕がしっかりとボトムのパワーゾーンに向くまでひねり続ける。目で確認して、更に胸で見る事が重要。細かいテクニックは色々あるが、ゆっくりとボトムのパワーゾーンに向かってレールをホールドしていく。

トリガ―ワード

「呼吸」
ゆっくり振り返るために、ロングブレスが大事。呼吸のスタートがトップターンのスタートで、そこから吐き続けて、吐き終わったときにボトムのパワーゾーンについているようにすると良い。
レールが入っている時間が長ければ長いほどスプレーは上がるので、絶対に呼吸もターンも切らない。陸で呼吸とセットで「素振り」を行う。

レイバックスナップ

前方の波にポテンシャルがない時に、テールを蹴り出す動作をする。
バランスを失ったり、腕をばたつかせてしまいボードの動きと合わなくなることなどに注意する。

ポイント

バランスを絶妙に保ったまま後ろ足を蹴り出す必要がある。そして、蹴り出して自分の下に板を回してくる必要があるため、前足を残して引きつける。そこから後ろ足をキックする。

トリガ―ワード

「キック」(前足を引きつけた後に)

カットバック

パワーゾーンに戻ってライディングを続けること。パワーのないエリアで、パワーが強くなり波が出来あがってくるのを待つ繋ぎの技。
波を切ることで重力と波の力を利用してスピードを生み出す。ターンをする時のフローが良くなり、次のセクションへのタイミングが合わせやすくなる。
カットバックは、技を繋ぐための技。(コンビネーション)パワーゾーンが強くなってくるまでの時間稼ぎのため、大きく回る必要がある。だからカットバックのトリガ―ワードはカットダウンとなる。
四角く戻るイメージ。カットダウンからのバック。

トリガ―ワード

「カットダウン」

ラウンドハウスカットバック

完全な八の字を描き、スピードに乗ったままスープに戻り、波のパワーを利用して更に加速する。
八の字を描くように一回下りて、バックサイドリエントリーをするようにトップのパワーゾーンに当て込む。

ポイント

①背中を真っ直ぐに保つ。
②スープに戻る時は、なるべく高い位置を目指す。(一番高いところをガン見する。
③スピードが出ていない場合は、肩を水平に保つ。
④十分なスピードが出ている場合は、先行する腕を下ろして、ターンをする弧の中心に向かって傾いていく。(波のフェイスに座るように傾ける。)
⑤ボードのボトムにスープを当ててリバウンドさせる。乗っかるのではなく、ボトムを当てる。
⑥ターンは絶対に切らない。

トリガ―ワード

「コーヒーカップ」

パワーハック

倒れ込むくらいのターンをして、大量の水しぶきを上げる。
ゴルフやボクシングでは、パワーはひねりから生まれると言われるが、それはサーフィンも同じ。手首を上げるとボードの内側のレールが入る。
この動作に力いっぱいひねりを加えれば、水に対して大きな変化を加える事ができる。

ポイント

しっかりと手首を返して身体をひねる。
また、膝・腰・腕を開いて、タイミングを合わせてひねる。しっかりひねることで自分の後ろ側に迫ってくる次のセクションが良く見えるので、リカバリーターンはニュートラルポジションに戻るためのひねりと同じくらい、軽く行おう。

トリガーワード

「手首」

ブローテール

波のトップでテールをリリースする。

ポイント

着地する方向を見て、前足の上で重心をとる。後ろの腕でパンチを出すようにすると、前方に勢いをつける事ができる。
テールをリリースする高さは、後ろの膝をどれだけ高く上げられるかによる。そして、180度身体を捻ってフィンが後方に行くようにする。180度以下になってしまうと、フィンが引っかかって、顔面から落ちてしまう恐れがある。

トリガ―ワード

「膝を上げる」

グラブレールフィンリフト

レールを掴み、フィンを空中に浮かせる。

ポイント

肩を水平に保つことで、バランスを維持する。衝撃を吸収する為に、膝は柔らかく少し曲げた状態で、着地に備えて準備しておく。
レールを掴む動作は重心を低くし、ターンしている間に腕の調整をしやすくする。レールは掴み過ぎず、やさしく触る程度で大丈夫。風があっていない時や、オンショアのチョッピ―なコンディションで有効なテクニック。

トリガ―ワード

「ひねり」

オフザリップ

できるだけ高く、タイトにリップへ当てる。

ポイント

ボトムターンが短すぎるとフェイスから飛び出してしまう。
集中してターゲットを決めてから、重心を傾けて1~2秒長めに波が張ってくるのを待つ。
波のトップではボードのボトムをリップに当てることで、押し戻す力とスピードを得られる。このタイミングで捻るとボードはビーチに向かって旋回し進んでくれる。
前足に重心を乗せると、テールのリリースが早くなる。
背中を真っ直ぐにすると、より効果的にひねることができる。
板の裏にリップが当たるまで我慢する。

リップのボトムターン

倒す→肘から先を落とす→引っぱたく

トリガ―ワード

フリーズ(より長く状態を保つ)

パンチスルー

スピードとフローで走り抜けるトップターン
ジャンプやランニングをする際、腕を上げることで勢いをつける事ができる。腕を上手く使うことで重力をターンに利用したり、リップからの反発力を使ったり、セクションごとにスピードをつけたりすることができる。

※オフザリップの一般的なミスは、後ろの腕を後方に振り上げることで捻りを妨げ、ふたつの異なる方向に動力を分けてしまうこと。

ポイント

板に対して身体を垂直に保った状態で捻る。
リップと比べて少しタイミングを遅らせる。(フィン全抜き)
リップより戻るスピードが速くなる。(水の抵抗がないから)

フローター

リップ部分にスピードをつけて乗り上げ、流れて戻る。

ポイント

手を上げて体重を持ち上げ、リップからスピードを得ながら押し出されるようにするために、ボードの裏側にリップを当てるようにする。
ボードを平らにしてしまうと、レールがリップに飲み込まれて沈んでしまう。
着地に備えて膝を柔らかくし、衝撃を吸収できるような状態でボードに乗る。
凄く大事なのが、柔らかく下りる事。また、手をフワッと上げ、手だけでなく肩ごと進行方向に向ける。

トリガ―ワード

「手を上げる」(フワッと)

チューブライディング

リップから落ちてくる波と、ボトムから水が上がってくる部分に、自分のライディングするラインをキープする。

ポイント

100m走のスタート地点で選手がするようにかがむ。
重心を前方に移動させてスピードを出す。後ろの腕を先行させると、前足の上で水が水平になり、バランスが良くなり、前方のドライブが増す。
ボード前方のレールは丸くなっておりホールドするため、前足を押し出すようにする。後ろ足を押し出すと、ボード後方のエッジは硬いので、水面を切ってテールが滑り落ちてしまう事がある。
前足には乗っているけれど、前のめりにはならない体勢。
後ろ膝はボードの中にしまう必要がある。
ダンパーとチューブは紙一重

トリガ―ワード

「はりつく」

バックサイドの波・ボトムターン

自分の最大限の能力を使って、各セクションに反応できるよう、波を思いきり見ること。

ポイント

視界が悪いことでサーフィンが難しくなるため、骨盤から進行方向にねじり、胸が完全に前を向いて、まるでフロントサイドでサーフィンをしているかのように意識する。
前足荷重になることで、近づいてくるセクションに対して広い視界を使おう。
背中を真っ直ぐにすると、リップに当てるための身体のひねりが楽になる。視界を良くし、バランスを保つためには、頭を水平に保って顎を上げておく。
前方の波をしっかり見るための簡単なテクニックは、後方の腕を前に持ってきて、その手で身体の前に架空のコーヒーカップを持つこと。

トリガ―ワード

「コーヒーカップ」

バックサイドのボトムターン

ボトムターンは、リップに近づくための動きだと考えること。
波にトップまで持ち上げてもらうイメージ。レールを傾けることで、重心がボードの中心から外れ、その反動でリップに向かって勢いをつける事ができる。

ポイント

ノーズをビーチ側に向けて、波のトップから思い切りよくテイクオフしてスピードを出す。手首を上げて内側のレールを入れる。当てようと狙っているリップが見えるまで、コアマッスルからひねりを加える。要するに、振り向いてターゲットを見るってこと。
ターゲットに集中して、先行する腕を持ち上げる。自分の前方で手を上げると加速し、ボードがスムーズにターンする。

トリガ―ワード

「ハロー」

バックサイド・チューブライディング

ラインを保ち、速度を調整する。

ポイント

顎を上げて、進行方向をしっかり見る。
ランジ(骨盤を進行方向に向けて膝を落とし、構えること)の体勢をとり、両膝をボードのノーズ側に向ける。
肩を水平にしてバランスをとり、内側のレールをコントロールする。加速したいときは前傾になり、ストールしたいときは腕を使うことで、チューブ内での速度を変えられる。
波のフェイスに対して「座る」くらいお尻を落とすことで、波を良く感じる事ができて、簡単に止まることができる。リラックスすればできるはず。
レールへは、小指と薬指を添えるだけ。
腕は物差し。
ストールは、手を前に出して水面を触るように。

肩の使い方が重要

肩を水平にして進行方向を向くことが一番重要。
バランスをとりながらセクションを抜けるために、顎を上げて頭を水平にしておく。ボードは見ている方向に進んでいくのが原則。

波側に身体を傾ける

ボディサーフィンをするかのように、身体をフェイス側に傾ける。そうすることにより、波とより深く同調できる。水面が引き上げられていることを感じ、波のどこが速く流れているのか、遅く流れているのかなどが分かるようになる。また、身体を波のフェイス側に倒すことにより、安定性をもたらし、チューブを上手く通り抜けられる。リラックスして呼吸をする。深呼吸をすればするほど、長くチューブに入っていられる。

肩の動きが最重要

前足の上で肩をボードに対して水平に保って、バランスよくボードをコントロールすることができる
スクワットの体勢は取らず、膝をチューブの出口に向かって突っ込むようにする。顎を上げて前をしっかり見て、波の先がどうなっているかに集中する。チューブから出る時は腕から出るようにし、姿勢は真っ直ぐにする。

※バランスボールでトレーニングする時は、肩を水平に保ちながら背中を伸ばし、姿勢を真っ直ぐ保つように意識する事。

トリガ―ワード

「肩を水平に」

バックサイドリエントリー①

リップからスピードとフローを使って押し出す。

ポイント

どこでマニューバ―を終わらせたいのかに集中する。ほとんどの人が、次のセクションを逃すまいと、実際にライディングしている場所の数メートル先のセクションに集中しすぎている。下を見てターンを完了させれば、次のセクションに向けて加速することができる。
ひねりが大きければ大きいほど、より多くのスプレーが飛ぶ。
スピードを失い、ボードがリップに引っかかってしまうことに注意
掘れ具合によって頭の下げ方が変わる。
掘れていれば掘れているほど、頭は下げる。

トリガ―ワード

「下を見る」

バックサイドリエントリー②

先行動作で完成度が高まる

焦らずにマニューバ―を終わらせることで、より多くの時間を稼ぎ、着地の準備をすることができる。更に腕の動きを加えると、ターンからスムーズに移ることができる。ここでは、ボードを12時の方向に向けるため、腕を先行させる動作が非常に重要だ。この動作をすることにより、ボードの裏側をリップに当ててから、波のボトムに真っ直ぐ下りる事ができる。この結果を予想することはとても大事なこと。

ポイント

クオリティの高いバックサイド・オフザリップを成功させるには、視線をリップに向け、腕を振り上げるようにする。

バックサイドリエントリー③

大事なのは腰を軸にしたひねり。捻りやすくするために背中を伸ばすことがポイントとなる。
陸上で手の下にボードがある状態をイメージして、バックサイド・オフザリップの体勢を一つ一つチェックしていく。

ポイント

①肩を水平にしたまま、ターゲットに向かって腰を回転させる。
②腕を先行させてリップに当てる。ボードは常に先行する腕の動きに沿ってターンする。
③首からではなく、腰からひねる。そうすることで、力が入りやすくなり、緊張や怪我を防ぐことができる。
④サーフィンの前に波を見ながらタケル体操などでマインドを整え、身体が反応しやすい状態を作る。

180度ローテーション

空中で綺麗な180度スピンをする。

ポイント

上に行ったものは必ず下りてくるのが原理だ。
そして、スピンする前に高さを出すことにチャレンジする事が重要だ。これは、回転するためのスペースを作り、フィンが引っかかるのを防ぐ役割を果たす。
目線の先が進行方向になる。空中で180度回転する理由は、ボードを正反対方向にすることによりフィンを真っ直ぐ着水させるため。180度以下の回転不足の体勢で着水すると、フィンが引っかかって重心が前足の位置を越えてしまう。
逆に速く回りすぎると回転しすぎになり、ボードから飛び出てしまう。ボトムターンから優しいアプローチをして、回転とブーストのタイミングを安定させる。ランディングの時は前足で柔らかく着地し、ノーズを沈めて衝撃を吸収しつつ、ボードが速く回転しすぎるのを防ぐようにする。するとボードがゆっくり回転しながら戻ってくれる。

トリガ―ワード

「ビーチ」

QA

・まずは頭でポイントと注意点を理解して、トリガ―ワードで身体が動き出すように反復練習をしよう。
・トリガ―ワードは口に出すのが一番
・屈伸の時は、腰を曲げないためにも顎を上げて進行方向に向けていく。顎を引かないことが重要。
・気楽にやる。真面目にやらない。
・「これを練習しよう」ではなく、波にこれをしろ、と言われたことをやる。(ボトムターンを変える事が大事)
・リップは、深く短いボトムターンの後にリードアームをリップにかざし、その後右手で肘打ちするようにして返していく。
・オフザリップは前足に乗ることが大事。例えるなら、野球のボールを投げるようなイメージ。前足に乗ったタイミングでひねる。
・バックサイドのチューブは、フェイスに座る・腰掛けるようなイメージ。こうすることで肩が四角くなる。後ろ足は引かずに前へ。ストールする手は横ではなく前。前の方がコントロールしやすいため。