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【ARMORED CORE VI】は過去作と違って死にゲーになったのか

そんなわけないだろ。

初めまして。
早々にトロコンまでやりこみ、最近はひたすらアセンブルをしては対人を繰り返している程このゲームにハマっている、いちフロムゲーマーです。

長々と自己紹介するつもりは無いので本題に入りますが、最近暇つぶしにX(旧Twitter)で「ARMORED CORE VI」(以下AC6)について情報を集めていたところ、とある発言が気になりました。

曰く「今のアーマードコアは死にゲーになってしまったから別物」らしいです。

ぶっちゃけ見た時から「いやいやそんなわけあるか」と思ったのですが、調べてみると同じように考えている人の多いこと。驚くことに過去作を随分やっていてもそう感じている人が一定数いるようでした。

そのため、「AC6は死にゲーになったのか」「過去作と比べて別物になってしまったのか」について個人的な考えを述べていきたく、本記事を書こうと思った次第です。

なお、このような形で文を書くことが初めてのため、拙い文章になること、予めご了承ください。

また、以下はこの記事を進める上での注意点となります。
1.「好き、嫌い」「面白い、つまらない」「神ゲー、クソゲー」等の個人主観は一切考慮しないものとします。
2.あくまで私個人の意見であり、正解はありません。また、他者に考えを強要するものではありません。
3.様々な方の意見を参考にして進めていきますが、「どんな人がどういう意見を持っているか」を広める意図は一切無いため、「リンクを張る」「本文そのままの引用」等はしません。
4.時々過去作品を例に出していきますが、N系から前は古すぎてやったことがない人が多そうなので4、V系で考えていきます。


AC6が死にゲーと言われる主な理由

さて、早速ですが何故AC6が「過去作と違う」「死にゲーになった」と言われているのでしょうか。
X(旧Twitter)や各ブログ、評価ページをざっと拝見してまとめた所、主に以下の3点だと私は考えました。

1.過去作と比べて難易度が高いため、「死んで覚える」ゲームになった
2.ボス戦で「エルデンリング」「ダークソウル」といった所謂ソウルライクゲームの要素を取り入れている、理不尽な攻撃が増えた
3.特定のボスやミッションではアセンブルを変えなければ進めないため、自由な機体で攻略することが難しくなった

なるほど、たしかにそう感じてもおかしくない要素はちらほら思いつきます。

これらについて一つずつ考えていくことにします。


難易度について

まず触れなければならないのはここでしょう。

私はAC3からこのシリーズに触れ、N、4、V系列全てをプレイしてきましたが、AC6はトップクラスに難易度が高いと言っていいと思います。
今作に並べるとしたら『ARMORED CORE LAST RAVEN』か、局所的な難易度で見れば『ARMORED CORE 4』『ARMORED CORE for Answer』(以下、ACfa)、『ARMORED CORE VERDICT DAY』(以下ACVD)が該当するくらいでしょうか。
過去作を経験してきた人でさえ苦戦した、あるいは苦戦しているのが現状です。ハッキリ言ってしまえば、「アクションゲームが苦手な人はお断り」な難易度だと思っています。
そんな人からしたら、「死んで相手の行動やミッションの構成を覚えながら進める」ゲーム性だと思ってしまうのは仕方のないことでしょう。

ただし、ここで勘違いをしてはいけません。
それは、 「難易度が高い=死にゲー」ではない。
そして、「単純にトライ&エラーを繰り返す=死にゲー」でもないということです。

例えば、有名なタイトル「モンスターハンター」で考えてみましょう。

ワールドの続編はいつになるんでしょうね

あのゲームでさえ、アクションゲームが不得意な人の中では「モンスターの行動パターンを何度もリトライして覚えながら進めている」人もいるでしょう。勝つために装備や持ち物、スキルを工夫しながら頑張って進める人もいることでしょう。

それでは、「モンスターハンター」が死にゲーだと思っている人が、世の中にどれほどいるでしょうか。
おそらく、あまりいないと考えていますし、実際そういった意見もほぼ聞きません。それは何故か。

死にゲーの定義は人それぞれによると思っていますが、私個人としては「初見殺しを多用し、それの対処が難しく、そのせいでコンティニューが必須となるゲーム」だと考えています。
「ダークソウル2」のアマナの祭壇とかもうまさにそれ。二度とやらん。誰だこれ考えたやつ。

「モンスターハンター」が死にゲーとあまり言われない理由、それは単純に「初見殺し要素が少ないから」「あったとしても対処しやすいから」ではないでしょうか。
モンスターの特定の攻撃に初見殺し要素を感じることはあるでしょう。しかし道中でそのような目に合うことはほぼ0に等しく、モンスターに対しても1~3度見れば、完璧に対処しきれるかはともかく行動自体は把握出来ることでしょう。

では、戻ってAC6はどうでしょうか。
確かに難易度は高いです。何度もコンティニューし、装備を色々と試しながら進めるかもしれません。

しかし、「初見殺し」要素はどの程度ありましたか?ボスの攻撃は一見苛烈でしたが、十数回以上見なければ避け方が分からない程の性能でしたか?自分が扱える機体や武装はそんなに弱いですか?

違いますよね。
であるならば、これは単純に、ある程度の試行錯誤と自分の実力を上げるだけでクリア出来るゲームとは言えませんか?
別に死んで体に相手の動きを染み込ませる必要は無いと思いませんか?

これは本当に、「死にゲー」と呼べるゲーム性だと思いますか?
私は、とてもそうとは思えません。


ソウルライクゲーム?

次に多かったのは「ソウルライクになった」という意見でしょう。

曰く、「リペアキットとかエスト瓶と同じ」「エルデンリングとかを参考にしたせいで、ボスの理不尽な攻撃が増えた」「戦闘がターン制バトルに感じる」等々、色々ありますが大体この3つでしょうか。
自分は見つけられなかったので、他にもあったら教えて欲しいです。

この中で「リペアキットがエスト瓶と同じ」という意見は否定しきれないですね。シリーズ初の試みですし、似ていると言われれば確かにそうかもしれません。
しかし他2つはどうでしょうか。

エルデンリングのボスみたいに理不尽な攻撃が増えた?いやいや待ってください。
過去作でもそんなの普通にいましたし、なんなら過去作含め、初見でビビるだけで、蓋を開けてみれば避け方は簡単なものばっかりだったじゃないですか。

ACfaで「ソルディオス・オービット」に焼かれた人はいませんでしたか?「スピリット・オブ・マザーウィル」のミサイルに削り負けた人は?

ミサイルが主武装と言っていいスピリット・オブ・マザーウィル

ACVDで「SCAVENGER」の機動力と火力に振り回された人は当然いますね?
「GREY LOTUS」の独特の動きを捉えきれない人もいたでしょう?

突進が早いうえに痛いSCAVENGER

そんなボスが出てきて、攻撃に驚いて、でも対処法を思いついて実践して、突破していく。

AC6でも、攻撃の見た目が派手なだけでやってることは同じじゃないですか。

また、「戦闘がターン制バトルに感じる」については、おそらく「敵の大技を回避し、隙を突いて攻撃を叩き込む」戦法が有効だからでしょうか。
しかし、これは果たしてソウルライクゲームの特徴なのでしょうか?むしろこれはアクションゲーム全般に共通する戦法なのでは?

そしてアーマードコアにおける戦闘は今作に至るまで、原則「お互いに弾を撃ち合うことによる耐久値の削り合い」です。ボス戦だろうと対人だろうと、ここは変わっていません。

別にQBでフレーム回避しているわけじゃない、バフをのっけて大火力を叩きつけるわけでもない、スタミナゲージ、レベル制度や武器強化の要素も無い。
それで今作から急にソウルライクになったというのは無理がありませんか?

AC6はソウルライクになったわけじゃない。
アーマードコアというゲームは元々こういう仕様なんです。


過去作と違って好きな機体で攻略できない?

これに関しては言葉が強くなりますが、甘えるのもいい加減にしろと私は言いたい。

過去作をプレイしてきた人で、ミッションで躓かず、ミッションごとに適したアセンブルではなく好きな機体でずっと進められていた人は、果たしてどれくらいいるのでしょうか。
おそらくほぼいないと思います。

ACfaの「カブラカン」で弾が足りず撤退した人、いますね。
かの有名な「カーパルス占拠」を突破するために何度も試行錯誤し、クリアを目指したことでしょう。(私は禁断のコジマ使いました
ACVDの「To-605A」に苦戦した人はどれくらいいたでしょうか。
「ミッション08」の物量と火力には悩みましたよね。

こいつに絶望したのはいい思い出です(血涙)

過去作からずっと、難しいミッションごとにアセンブルを変えて、攻略していくスタイルは続いていますし、変わっていません
そしてそれは、やっぱり「死にゲー」でも「ソウルライク」になったわけでもありません。
これがアーマードコアなのです

話は少々ずれますが、そもそも3系からずっと(1、2系は未プレイなため除く)、腕さえあれば、ある程度好きな機体でミッションを攻略出来るのもアーマードコアの特徴です。
それは今作でも変わりません。

パルスガンや火力が高い武器が無いとバルテウスが突破出来ない?W初期ライフルとW肩ミサイル、蹴りで勝てましたよ。なんなら拳と蹴りで撃破した猛者すらいますね、あれはマジのドミナントなので例外ですが。

シースパイダーが固すぎてスタッガー取りやすい装備じゃないと無理?
片手ショットガン以外は全く衝撃値高くない武器構成(全部は詳しく覚えていない)で苦労しましたけど、突破出来ました。

アイビスが弾当たらなくてクソ?シールド、レーザーランス、リニアライフル(肩もう一つは忘れた)でじっくりと戦えました。

エフェクトでなんも見えないけど、レーザーランスでアイビスを撃破した瞬間

テンプレ装備なんて無くても、ボス特攻武装が無くても、腕があればどんな機体構成でも別に勝てます。今作もそういうボスとして仕上がっています。
難しいミッションも攻略法は無数にあります。

敢えて厳しいことを言うならば、好きな機体でミッションをクリア出来ないのは、「死にゲー」だからじゃない。「ソウルライク」だからでもない

ある程度と呼べる機体構成と、何よりあなたの腕が足りていないだけです。


終わりに

色々と書いてきましたが、まとめるとこうなります。

1.過去作と比べて難易度が高いため、「死んで覚える」ゲームになった
→難易度が高いから死にゲーなのではない。今作も初見殺しと呼べるギミックは多くない。

2.ボス戦で「エルデンリング」「ダークソウル」といった所謂ソウルライクゲームの要素を取り入れている、理不尽な攻撃が増えた
→ソウルライクと呼べる要素はほぼ足されていない。正当かどうかは個人の主観に任せるが、これはまさしく「アーマードコア」の続編と呼んでいいだろう。

3.特定のボスやミッションではアセンブルを変えなければ進めないため、自由な機体で攻略することが難しくなった
→好きな機体でクリア出来ないなら腕を磨く。それが出来ないなら大人しく機体構成を変える。それが昔から続くアーマードコアというゲームです。

以上でございます。
「死にゲー」肯定派の方も、否定派の方も、一度「本来アーマードコアとはどういうゲームなのか」を考えてみてはいかがでしょうか。

本記事が、1欠片でも何かのきっかけになれたのなら幸いでございます。

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