聴く力④聴く姿勢
前回の『聴く力③話しかけたくなる人』で、あなたは話しかけられやすくなったと思います。
そしていざ、会話が始まりました。
一体どんな姿勢で相手の話を聴けばいいのでしょうか?
さて、上と下の画像、どちらの人に話を聴いて欲しいですか?
多くの方は下の人に話を聴いて欲しいはずです。
上と下では聴く姿勢が違います。
では、聴く姿勢を良くするためには一体どうすればいいのか?
具体的に見ていきましょう。
聴く姿勢を良くする8つのポイント
①位置
話を聴く位置はスティンザー効果を参考にしてみましょう。
スティンザー効果は、主に会議に見られる、「自分との関係性が座る位置に現れる」という現象です。
・対面:敵対する意見を持っている・以前の会議で議論を戦わせた・ライバル関係
・90度:意見が衝突しにくい相手・親しい関係
・平衡:仲間・同調・味方
そして、このスティンザー効果を応用すれば、自分の意図する関係性に導くこともできるのです。
意図的に座る位置を決める事で、相手と親しくなることも可能なのです。
☆対面☆
相手と直接目が合う為、少し緊張感がうまれます。上司−部下の関係や指導や面談場面でよく用いられます。お互いが異なるもの(互いの顔)を見ることになります。
この位置関係は意見が対立しやすくなります。
☆90度☆
程よく相手を見ることができるため、時々自然に【視線】をはずすことができ、両者が【リラックス】することができます。【コーチング】や【カウンセリング】では、この位置がよく用いられます。
☆平衡☆
ベンチや車の助手席に座った時のような比較的【親密感】のある位置関係です。一緒に【夢】を確認するなど、カップルなど親密な関係の座り方です。相手の顔は見えないため、同じものを見ているようで、【異なる考え】や【夢】を描いていれば交差することなく、平衡なままになります。
恋愛や交渉、接客など、相手と親密になりたい時は90度や平衡の位置がオススメです。
キャバクラではお客様の利き手を自由にする為に、キャバ嬢が左側に座る事を進めているそうです。
他には、徹子の部屋でも90度くらいを意識して椅子が設置してありますね。
◉距離
相手との距離は一般的には70〜150cmは空けるように意識することが勧められています。これはパーソナルスペースと言われる距離で、相手との親密度、表情から判断して、適切な距離をとるように意識しましょう。
メンズエステでは初対面の施術前の接客は、パーソナルスペースを意識して、90度くらいの位置関係を意識すると良いかと思います。
②姿勢
①の位置の補足になりますが、相手に興味がある事を示すために、顔は相手の方を向いて、軽く前傾姿勢が良いでしょう。
その時、足を組んだり、腕を組んだりと、態度が大きくならないように気をつけましょう。
上の画像のように寝ながら聞いてはいけません。
③目線
相手の目を見る事がベストです。
ただずっと見ていると相手もプレッシャーに感じる事があるので、優しくやんわりと相手の顎や口元を見る感じでも大丈夫です。
そして、目の高さを合わせることも大切です。相手より高い位置からの目線だと、威圧的に感じられるので、相手が座っていればこちらも目の位置を下げるなど相手に合わせるようにしましょう。
接客の際、相手が椅子に座っていたら、こちらは立って話を聞かないようにしましょう。
立膝をついたり、床に座ると良いです。
④表情
基本的には微笑む程度がよいです。
楽しそうに聴きましょう。
無表情は怖く思われがちなので気をつけたい所です。
あとはミラーリングで相手に表情を合わせるといいでしょう。
⑤ミラーリング
ミラーリングとは、相手のしぐさや姿勢を鏡に映しているように真似るテクニックです。
人は自分と同じような仕草や表情を行う相手に好感や親近感を抱きます。
例えばお客様が笑ったら笑い返す事ですね。
真剣な話をしているときは真面目な顔になりましょう。
相手が深刻な話をしているのに笑ってはいけませんよ。空気を読めよって事ですね。
⑥ペーシング
ペーシングとは、相手の話し方や、呼吸、感情、考え方、信念など、目には見えない事を合わせる事です。
ミラーリングは目に見えるもの。
ペーシングは目に見えないもの。
目には見えない分、難易度は高くなります。
話し方を合わせるとは、話のテンポ、声量、トーンなどを合わせる事です。
ミラーリングとペーシングはラポール(信頼関係)形成の為のテクニックでもあります。
是非覚えておきましょう。
⑦ 頷き
話の途中で頷きがあると聴いてもらえている感を出せます。
話の内容に応じて相槌の言葉を入れたり、頷きの大きさを変えてみると良いです。
相槌は今後詳しく深掘りしていく予定です。
⑧意識
話を聴く時は何を意識すればいいのでしょうか?
それは、どう返事をするかを考えるのではなく、相手の話を理解する事に全集中する事です。
前回7つの習慣を例に出してお話しましたが、返事を考えていると、相手の話に集中できなくなるので、まずは相手を理解しましょう。
☆避雷針になる☆
避雷針とは雷を呼び込み地面へと電流を流す装置です。
避雷針のように、話も吸収するのではなく受け止めて流すと良いです。
特にネガティブな事を吸収していては、自分もネガティブな気分になってしまいます。
ですので、1回受け止めて流すようにしましょう。もちろんしっかりと理解してから流すようにしましょう。
☆賛同や否定をせず気持ちに共感☆
愚痴や批判などは賛同や否定する事はせずに、ただ相手の気持ちを理解する事だけに意識しましょう。全てにおいて賛同してしまうと、矛盾が生じて相手からの信頼を損なう可能性もあります。
ですので、相手の気持ちを共感する事に徹しましょう。
例
🤵♂️「昨日仕事で出来の悪い部下が失敗して4時間も残業する事になったんだよね」
💁♀️「4時間もですか、それは大変でしたね」
(気持ちを共感するだけで、一緒になって部下の悪口を言わないようにする)これは相手の過去や現在の恋人の悪口に対して、共感はするけど、乗っからない方が良いというのと同じです。
自分で選んだ恋人を他者からも悪く言われるのは違うと思われることもあるからです。
愚痴や批判は聴いてほしいだけってことも多いので、安易に賛同しないように気をつけなければなりません。
気持ちを共感して、まずは相手を理解する事に徹しましょう。
メンズエステでは
メンズエステでも、聴く姿勢は重要です。
ただ、施術中は聴く姿勢が相手から見えていなかったり制限されているので、⑥ペーシングや⑧意識の部分に気をつけると良いです。
また、施術前や施術後の接客で、①②③④⑤⑦の目に見える聴く姿勢を気をつけましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
前回の『聴く力③話しかけたくなる人』を読んで話しかけられやすくなったら、今度は聴く姿勢を意識してみましょう。
メンエス大学院では、8つのポイントを紹介しました。
聴く姿勢を良くすることは、信頼関係を築く為にも役立ちます。
信頼関係ができれば相手から深い話を引き出しやすくなります。そしてその後の会話がスムーズに進みやすくなります。
相手との親密度を早く上げるためにも、是非今回の8つのポイントを意識しながら、今一度聴く姿勢を見直してみましょう。