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[vlog]コロナ明けの早朝は妙に綺麗だった

21日、金曜日。
この日は何故だか早く目覚めた。手元のデジタル時計を確認すると、4時54分。本来セットしていた時刻はもう少し後で、起きるには2時間早い気もする。

一度覚醒してしまうと、なかなか再び眠りに落ちることができなかった。だから仕方なく体を起こすことにして、次の瞬間何気なく視界の端に映った窓の朱さにしばし見惚れた。

と言っても、薄い白色のカーテン越しに見たためぼんやりとしていたのだが、「朝焼け」なるものを見たのが今年の元旦以来だったので少し感動してしまった。

これは是非ともカメラに残しておきたい。するとふと、写真好きの友達のことを思い出した。よく手紙を書いてくれていた子だ。お互いの誕生日以来、最近は全く話せてないが長期休みの度に親戚の家に行くあの子は、よくそこでの風景をLINEで共有してくれていたものだ。

そうだ、久しぶりにあの子に写真を送ろう。
そう思ったが生憎手元にはスマホがない。どこだ。あぁ、昨日リビングに置きっぱなしでそのままではないか。たしか充電もやばかった気がする。

ここまでの思考がおよそ5分。
結局、スマホ回収とついでのトイレのために1階へ降りるという行動に走ったのは早朝5時のことだ。

トイレが少々長かったのかもしれない。無事スマホを回収して再び窓を見ると、すっかり空からは朱が消えていた。
ちなみにスマホの充電は、7%。まだいける。

せめて太陽が出てくる前の空だけでも、とベランダへ出ると、スッキリとした空気に背筋が伸びた。

今日からまた、学校へ行けるのだ。と言っても面談と部活だけだけど。
今日からまた、人と対面で話せるんだ。
今日からまた、家族と同じ時間に同じ空間でご飯が食べられるんだ。

考え始めたら、なんだか嬉しくなってきた。
スマホのカメラを空に向けながら考える。

誰ともまともに話さない5日間、死ぬほど長かったな。何度退屈と寂しさに殺されかけたことか。暇な時間ができたことで、課題は1個終わったし、積読も何冊か消化できたけど。それでも、面と向かってコミュニケーションが取れない状況は自分にとってとても辛いことだった。

今日はどんな1日になるだろう。
およそ1週間ぶりにチャリを漕いで。
部活に行って、久しぶりに絵を描いて。
面談で、久しぶりに担任の先生と色んな話をして。
置きっぱなしの課題や教科書なんかの荷物を回収して。
帰って、家中の掃除を手伝って。
張り切りすぎて、空回ったりするのかな笑

まぁそれでもなんでも良いや。今日を全力で楽しんでやるんだ。そんな謎の勇気が自然と出るほど、日の出前の空と空気には不思議な力があった。

最後に部屋に戻る前に、思いっきり空気を吸う。
どんな匂いだろう、と思ったが、生憎コロナ明けであまり匂いを感じないことが少し恨めしかった。



今、窓辺でゆっくりと文字に起こしている。

そろそろ太陽でも出てきたのか、黄金がかった柔らかそうな雲とその間に見える紺碧の空が美しい。

さて、もう1時間くらいこの贅沢な時間を味わっておこうかな。

(空腹に耐えながら)

『綺麗』





ご清覧ありがとうございました。
自販機のコンポタでした🌽

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