自分が学んだシケモク理論④~ROE質的要因編~
さあ、前回に続いて今回はROE質的要因についてまとめていく。
質的要因を探るためにはまず、ROEの計算式を知ろう。
これがROEの計算式である。分解をした式も載っているが投資においてあまり重要ではないため、当期純利益/自己資本×100だけ知っていればいい。またROEの質的要因をしっかりつかめれば、覚える必要もない。
ここで、小学生で習ったことの復習になるのだが、どうすれば商を大きくすることができるだろうか?つまり、どうすればROEは高めることができるのだろうか?答えは3つある。
①分子を増やすこと。(当期純利益を増やすこと。)
②分母を減らすこと。(自己資本を減らすこと。)
③分母を増やしてそれ以上に分子を増やすこと。
(自己資本を増やし、それ以上に当期純利益を増やすこと。)
この3つの方法である。ここから、私達、投資家は③の方法によってROEを高めている企業を探す必要があると分かるだろう。
まず、分母である自己資本が高くなっているのか知るための指標を紹介する。
1.自己資本比率
自己資本比率は主に企業がどれだけ借金をしていて、潰れにくいのかを知るための指標として使われている。この観点では自己資本比率30%以上がひとつの目安だと言われている。しかし、自己資本比率がなぜ重要なのかはそこではない。もっと重要なことは、、、
自己資本比率はROEに影響する。
ということなのだ。つまり、自己資本比率が高くて尚且つROEが高いということは、財務の安全性と収益力の強さを同時に表しいるということだ。
2.当期純利益と営業利益率
さて、次に分子である当期純利益に注目していこう。
ここで、質問したい。企業が利益を上げるためには何を一番すべきなのだろうか?
答えは、本業の利益を増やすこと。である。
本業から得られる収益は営業利益といわれるが、企業がどれほど効率的に本業から稼いでいるのか知る指標として、
営業利益率
というものがある。営業利益率が高ければ高いほど、本業の利益から当期純利益を積み上げることが出来るのだ。つまり、営業利益率が高ければ、ROEも比例して高くなり、企業の純資産(BPS)が増えて、株価が上がる。
だから、多くの投資家は営業利益率の高い企業を好んで買いたがる。
3.まとめ
最後に、前回の記事も踏まえて企業のスペックについて結論だけをさっさと述べる。
・ROEの質的要因とは自己資本比率と営業利益率のことである。
・営業利益率が高ければ、ROEは高くなる。
・ROE、自己資本比率、営業利益率はすべて企業のスペックである。
・シケモク理論において、企業のスペックはBPSを積み上げるための指標である。
・BPSが上がれば、株価は上がる。
こんなところだろうか。今回、言いたいことがありすぎて、上手くまとめられなかった。まあ、言いたいことは、どれだけ上手に早くBPSを積み上げられるかが、大事だということだ。
しかし、様々な経済的地政学的要因によって、ROEは変化する。
ROEの変化は、株価にも影響を与えるのだが、株価が変化したときに同時に変化するPBRを知ることでシケモク理論をより理解できるようになる。
次回はPBRとROEの関係について、まとめていく。
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