今の日本の経済状況について思うこと

 今日テレビで志村どうぶつ園の後継番組をやってて、すぐNetflixに変えようと思ってたんだけど、内容があまりにも面白くてつい見入ってしまった。

 今回のメインコーナーは、道路が整備された町に住むカモの親子が無事に川まで移動できるよう「コード・カモ」と呼ばれるプロ集団と周りの住民が協力して川へと誘導するという人気シリーズ。その際、カモを手で触れてはいけない。人に触れられたカモがびっくりして暴れるかもしれないからね。まとめてケースに入れて川に放つのも御法度で、あくまで自分たちの足でたどり着けるようまわりに段ボールで壁をつくったり車を止めたりすることで移動するカモたちを補助するのが目的である。

 今回は、京都のある病院の中庭にいるカモ1羽とその子供たち8羽が桂川を目指すというシチュエーション。なんで病院の中庭にカモの親子がいるのかはいるかは忘れた。

 まず、彼らは庭にひとつだけあるドアを抜ける。コード・カモ隊はすかさず待合室の椅子と段ボールで病院の出入り口までの一本道をつくる。医者が診察室に行けなかったり、親子が途中でエレベーターに入ったりなんかしつつもなんとか外へ出ることに成功。

 ここから最短の道のりで800m。親ガモは川に向かって道なりに進み、8羽のヒナたちもそれに続く。警察が車を止めながら親子が一直線になって車道を横切る様子はまるで典型だ。順調に思われたお引越しだったが、ここでトラブルが発生する。

 側溝(そくこう)に空いた小さな穴に、子ガモが1羽足を滑らせて落ちたのだ。子が1羽いないことに気づいた親ガモは鳴いてあたりを歩き回るが、たまたま通りかかった車にびっくりして遠くへ飛んでいってしまう。地上で取り残された7羽と溝に閉じ込められた1羽のヒナ。ここでさらに、溝の中でピーピー声を上げるその子に反応してか、別のヒナがもう1羽側溝に飛び込んでしまう。さっきまで一直線に整列して歩いてた親子ガモ9羽が、1:6:2に分裂するという状況に。

 現地の人が鉄格子を外して中を確認したところ、さいわい2羽の子ガモはくっついて少し離れた場所にいた。鉄格子をもう一つ開け、近くにいる少年が奇跡的に持ってたネットで引き上げることで溝に落ちた2羽は地上の6羽と合流させることができた。車に驚いて飛んでいった親ガモも、正気を取り戻して子供たちのところへ戻っていった。

 ひとまず一件落着といったところだろうか。9羽の大家族は再集結し、再び親を先頭に川へ向かっていった。

 するとあと半分くらいのところで、親ガモが道を伝わずに横にあった深さ1mほどの用水路へ突如として飛び込む。そして子供たちもすかさずこれに続く。これはコード・カモ隊には予想外のハプニングだったが、現地の人によるとどうやら水路は直接川に繋がっているらしい。それを知ってて飛び込んだのか。地図も何もないカモが、どうして最短ルートでたどり着くことができるのだろう。カモたちは今までの10倍の速さでスイスイと泳いでく。

 しかしここでまた困ったことになる。用水路が途中から完全に暗渠となり、彼らの現在地が全くわからなくなった。水が川の方向に流れているとはいえ真っ暗の中で進むのは容易くないだろうし、何か問題が起きても分かり得ない。仕方ないので暗渠の出口と思われる川に繋がった水門で待つことに。

 すると、15分くらい経ったところでカモたちの鳴き声が聞こえてきた。この長い旅もようやく終わったか!そう誰もが思った。しかしそこからなかなか姿を現さない。鳴き声が聞こえてから30分後、ようやく親子が顔を出す。そこにはなんと、子ガモが6羽しかいない。

 暗闇のトンネルの中で2羽が迷子になってしまったのだろう。なかなか姿を見せない間も、親が懸命に探していたのだと思われる。親ガモと子どもたち6羽はさらに水門を出たところの川辺で30分ほど待つが、川の水が流れ込む細道は天敵にも狙われやすく危ない。残りの子供たちの命を優先して、致し方なく水門を離れて桂川へと泳いでいった。

 実ははぐれてしまった2羽のうち1羽は、他のみんなが消えてった1時間後に水門に現れ川へと泳いでいった。さらにもう1羽は翌日に暗渠の入り口に戻ったところを発見され、ネットで掬われて同じ水門のところまで運ばれた。

 親も兄弟もいない状況で川についてしまった二つの小さくて儚い命。そんな状況じゃ独り彷徨ってるうちに天敵に襲われるのが相場だけど...果てしなく続いていく川のどこかで家族と再会する、そんな奇跡を願わずにはいられなかった。日本の経済状況についても同じように思ってる。(適当)

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