シャーペンを折りたい

 今日のオモコロの動画を見てて思った。

 シャー芯はいとも簡単に折れるし、鉛筆も挫折した画家志望などが折っているイメージがあるが、シャーペンが折られている姿は見たことないな、と。

 仲間の鉛筆や一心同体であるはずの芯が折られているのに、シャーペン自身が折られることがないというのはある意味不合理で、一種の不平等とも言えるだろう。

 だから、シャーペンには何の恨みもないけれど、世の不平等を是正するためにもシャーペンを折ろうと考えた。


 今回のチャレンジで使うシャーペンはこちら。

ピンクのクルトガ(古い型)

 選ばれた理由は、もう使っていなかったのと、安くて折れやすそうだったから。ごめんだけど君にはこれから二つになってもらうよ。


 まずは両手で普通に折ろうとしてみるが、さすがにそれでは割れない。力がかなり強くなきゃ、この手法では鉛筆を割るのも一苦労するくらいだと思う。左側を机に当てて右手を内側にひねるという作戦も、うまくいかない。

目の錯覚でなんとなく曲がってるように見えるかも?


 今度は道具をつかってちょっと工夫してみる。

 机の上にシャーペンを半分はみ出るよう固定し、はみ出たところをムチのようなもので打つという手法。瞬間的に強い力を与えるという戦法で、うまくハマれば折れてくれそうだ。

家にムチはないのでベルトで代用した。


 さて、上手くいくだろうか…?



 折れない。

 クリーンヒットはしたが、固定が弱かったみたいだ。


 だったらテープを補強して、上にこれでもかというほど物を乗っけよう。そう思い、部屋にある辞書を全部乗せた。

机が汚い?気のせいだよ。


 今度こそどうだ。



 向きが変わった。

 やはり、ベルトでシャーペンを鞭打つという手法はあまり上手くいかないかもしれない。

 

 今度は上二つの中間をとった策を試してみよう。半分はみ出したシャーペンをテープと辞書で机の上に固定し、はみ出た部分を手で強く押し込む。辞書の方も左手で抑えて、体を前に出すことで体重分の負担をかける。

 知(辞書)と力の両方を使って追い込む作戦だ。これはさすがにシャーペンも溜まったもんじゃないだろう。

 安全面に配慮して、軍手と安全メガネを着用する。ていうか安全メガネはずっとしてた。それでは行こう。三度目の正直なるか!?


 折れた。

 折れたあと、小声で「おっし…」って言った。

 中の芯を通す部分までは折れていないが、これは真っ二つになったと言っていいだろう。

 シャーペンだからといって折れないわけではない。日本に住んでいるからと言って平和が確約されるわけではない。誰しもが常に危険と隣り合わせだということを、僕はこの記事を通して伝えたかった。

 嘘です。シャーペン様、破壊的衝動で割ってしまい申し訳ありません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?