ChatGPTで遊ぶ
ChatGPTというものがツイッターとかで最近流行ってる。質問すると人工知能が膨大なデータベースをもとに答えを返してくれるという会話型ロボットだ。
このAIは、かなり高精度な返答ができることで注目を浴びている。自然な会話ができるだけでなく、高度な質問にたいして長文ながらも正確な情報を返してくれる。一方で完璧と呼べる代物からはまだほど遠く、ときに起こすかわいらしいミスもまた話題になっている。今回は数時間ほどこのボットと遊んで分かった、彼女のできることとできないことをいくつか紹介しようと思う。
1.プログラミング
ChatGPTの最も優れている点はプログラミングの技量にあるだろう。作ってほしいプログラムの内容を入力すると、任意の言語で言われた通りのコードを書き、詳しい説明まで付け加えてくれる。さすがAIなだけあって、情報の分野にはかなり強い。スタックオーバーフローから学習でもしているのだろうか。
2.科学に関する質問
物理系の難しめな質問にも難なく答えることができる。どこから勉強しているのか知らないが、こういう系統の質問は彼女の得意分野に入るのだろう。
3.歴史に関する質問
最近のことでなければ、史実に関する質問にも答えることができる。上の文も内容が概ね正確な上に、質問内容の曖昧さについてまで触れている。ただプリンツィプでなくどっかのプリンセスがオーストリア大公を暗殺したことになっているのが惜しい。ちょっと記憶違いをしている様子。
4.ひっかけ問題
論理的な思考ができていそうなAIだが、ひっかけ問題には意外と簡単にひっかかる。意味もなく他の具体例を引っ張ってきてまでペラペラと間違った解説をするAIちゃん、愛嬌がある。
5.漫画・アニメに関する話題
漫画やアニメに関しては知識がさらに薄く、「答えられない」と返すか基本的な情報にデタラメな要素を付け加えて返答する。
彼女はリアルタイムでネット検索したりすることはできない。したがって、サブカル的な話や芸能などあまりデータベースに情報が載っていないことについては正しい内容で答えられないことが多い。また、2021年以降の情報は一切入っていないらしい。
6.英訳
英訳の技術も申し分ない。正確な翻訳術を持つだけでもかなり評価されるべきことだ。
7.料理
真面目で賢い彼女には家庭的な側面もあり、料理のしかたを教えてもらうことだってできる。ただ、料理のことは俺には分からないが、オムライスに米が一切登場しないのと玉ねぎ・ハム・卵を炒めてソースができると思っているのは少しレシピとして不安だ。
8.セリフ作成
指示したキャラクター設定や状況のもとでセリフを書いてもらうことも可能。上のような無茶振りにも恥じることなく対応してくれる。
9.短歌
彼女に「短歌を作って」と頼んでみた。そしたら、ハンバーグと君への愛を綴るラブソングができあがった。どうやら短歌の概念は誰からも教わらなかったようだ。
10.あいうえお作文
「あいうえお作文」という文化についても知らないみたいだ。俺の指示をスルーしてゴリラ冒険物語の導入を書いてくれた。
11.ボケ
某芸人のボケをはさんでみたら、丁寧にマジレスしてくれた。いや、これは丁寧なツッコミだろうか。「どうぞよろしくお願いいたします」という終わり方が面白い。
12.誤った情報
質問の中に知らない事実や誤りがあった場合は、知ったかすることなくしっかり指摘できるようだ。前提が間違っているという可能性まで考えられるというのは並大抵のAIじゃできない。
13.倫理観
また、倫理観が終わってる発言に同調することなく、不適切な言動にはちゃんとお叱りの言葉をいれてくれる。差別的な発言をするAIが問題になることが時々あるが、SNSやネット掲示板に依らない良質なデータベースを食って学んでいるのだと思う。
総括
ChatGPTはまだ改善すべき点が多くあり、賢そうに喋りながらも滑稽なミスを連発してしまう節がある。ただ、ここまで有能で仕事のできる人工知能がこんなに早くできるとは誰が思っただろう。俺は学習モデルおよび人工知能のさらなる進展を見守りながら、今後ともAIから見出せるあらゆる可能性を検証していきたいと思う。シンギュラリティやAIの台頭については、ゴリラであいうえお作文が作れるようになってから心配することとしよう。
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