NASで自動化環境を作るまでの道のり
第1回:NAS選びの失敗談①
1. はじめに
「自宅をクラウド化したい」
当初はそんな単純な動機でNASを購入しました。
写真や動画のバックアップ、家族との共有、外出先からのアクセス。
一般的なNASの使い方から始めました。
そしてある日、このNASでDockerコンテナが動かせることを知ります。 これが全ての始まりでした。
楽天市場、アマゾンに出店しており、日常的に下記業務があります。
・商品データ収集
・販売価格の管理
・ジャンルによる市場分析
・在庫管理
・仕入れ管理
「これらの業務に関する作業を自動化するシステムをNAS上にコンテナとして構築できるのでは?」
この発想が、私のNASの使い方を大きく変えることになります。
自宅にあったNASを事務所へ持っていき、事業用ととして利用することにしました。
2. 最初のNAS選び
最初に選んだのは、Synology DS420jでした。
選定理由は単純で、多くのレビューでSynologyのDSMの使いやすさが高評価だったからです。
4ベイモデルなので、ストレージの拡張性も十分。初めてのNASとして、これで間違いないと思いました。
基本スペック:
・CPU:Realtek RTD1296 4コア 1.4GHz
・メモリ:1GB DDR4(固定)
・ドライブベイ:4ベイ
・価格帯:5万円前後
(参考:現行モデルのDS423はメモリが2GBに強化されています)
当初の用途である写真や動画の保存、ファイル共有では、このスペックで特に問題ありませんでした。
DSMの直感的なインターフェースのおかげで、家族でのファイル共有も簡単に実現できました。
ここまでは、すべて順調でした。
しかし、Dockerコンテナを動かし始めると、最初の「落とし穴」が見えてきます。 実は1GBという固定メモリが、大きな壁となっていったのです。
3. Dockerコンテナでの挫折
Pythonプログラムをコンテナ化してDockerで動かし始めると、すぐに限界が見えてきました。
イメージのアップロードに時間がかかる、アップロード中にタイムアウトする、動作が重たくなる...
メモリ1GBでは厳しいことを実感。
そして致命的なことに、DS420jはメモリ増設ができないモデルだったのです。
この経験から、NAS選びで重要なポイントが見えてきました。
・メモリ増設の可否をしっかりチェック
・将来の使用目的まで考慮
・スペック表の確認は慎重に
次回は、メモリ増設可能なASUSTORのNASを選んだ話をします。
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