2023/7/31 好きじゃないワードとドライブ・マイ・カー
好きじゃないワード
あまりに悪い例として使われているのを見かけすぎたせいで、原義と無関係に嫌なイメージを勝手に抱いている単語が増えてきた。例を挙げると、「教養」とか。ファスト教養が話題になって久しいが、最近だと「『君たちはどう生きるか』は教養がないと楽しめないよ」といった言説(本当にこんなこと言ってるやつがいるのかはさておき)に嫌気がさしつつあるし、純粋に「教養があるね」と褒められても、もはやムッとしてしまうかもしれない。他にも「解像度(オタク用語としての)」とか「言語化」とかも嫌なんだけど、これは単純に聞き飽きたからかも。というか皆が使ってる「解像度」って厳密には「画素数」な気がする。皆さんもこういった何となく使いたくないワードってありますか?おしえてね。
ドライブ・マイ・カー
を見た。喪失を経験した者同士が、正解もそれに至るまでの確信も見つけられない中で、その喪失そのものを肯定しようとする物語。一貫してコミュニケーションのすれ違いが描かれていて、ほとんどの演者が棒読み演技なのもそうした意図があるのだと思う。3時間ある中で2時間くらいは”乗り物に乗って移動するシーン”が占めている。人は何かを失うと、穴を埋めるようにどこか遠くへ行こうとするのだろう。