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【小説】『薬袋美鈴の救済』 ※打ち切り供養

 『薬袋美鈴の救済』

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 夜が好きだった。静寂に包まれていれば多少なり、心の安定を保てた。昼下がりの雑踏、人々のひしめき合う声、その音が私に取っては耐え難い苦痛であったのだ。だから夜が好きだった。人々が寝床に着いて夢を見る深夜だけが、私の騒ついた精神を癒してくれる安定剤なんだと言える。

 深夜徘徊、私が出会ったのは最低最悪で最高の人生を変える存在"三鷹未來"という少女。10歳も歳下の彼女は

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