「ハンナ・モンタナ」のイメージとは異なるマイリー・サイラス出演作5選
2006年から2011年までディズニー・チャンネルにて放映された大ヒットシットコム『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』に主演し、一躍スーパースターとなった、マイリー・サイラス。
今やグラミー賞受賞アーティストとして音楽界のトップに君臨するマイリーだが、そのキャリアにおいて女優としての活動も積極的に行ってきた。
今回は、そんなマイリー・サイラスが出演した「ハンナ・モンタナ」以外の出演作5作品を紹介しよう!
涙なしには観られない…『ラスト・ソング』(2010)
『きみに読む物語』などで知られるニコラス・スパークス原作による、ラブストーリー。
父親と夏休みを過ごすために、海辺の街へとやってきた、ロニー(マイリー・サイラス)。離婚をきっかけに、父を毛嫌いしていたロニーは、反抗的な態度を取り続けていたが、海辺でウィル(リアム・ヘムズワース)と出会い、初めての恋に落ちたことで、少しずつ心情に変化が現れる。しかし、ロニーの父は病魔に蝕まれており、最後の時は刻一刻と近づいているのだった…。
マイリーが『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』出演時に、唯一主演したタッチストーン・ピクチャーズ製作の実写映画。
物語の序盤では反抗的な態度を魅せる思春期の女の子らしい表情を魅せ、次第に、柔らかい表情へと変化していくマイリーの演技が魅力的。
当時、本作がきっかけで私生活でも恋に落ちることになる相手役のリアム・ヘムズワースとの相性も抜群!
主題歌‘‘When I Look At You’’を聴いた途端、本作の情景が目に浮かび、一気に涙腺崩壊…。
思春期女子の葛藤を見事に体現!『LOL ~ローラの青春~』(2012)
ソフィ―・マルソーが主演したフランス映画をリメイク。
ティーンエイジャーのローラ(マイリー・サイラス)は、夏休みに恋人が浮気したことが明らかになり、新学期を迎える。その後、幼馴染のカイル(ダグラス・ブース)と友達以上恋人未満の関係になるが、なかなか進展がない。そんな中、日々の生活や自身の感情の変化などをしたためた日記を母親に読まれてしまい、ローラは感情に身を任せて、家出をしてしまう…。
「ハンナ・モンタナ」の時とは一味違うちょっとリアルな思春期女子を好演するマイリーの姿が初々しい。誰もが一度は経験するであろう何事も人生の一大事と捉えがちなティーンエイジャーの気持ちを体現した演技と言えるだろう。
母親役を演じるデミ・ムーアとの共演も見どころだが、「トワイライト」シリーズのアシュリー・グリーンや『ライオット・クラブ』(2014)のダグラス・ブースといった当時の人気若手俳優たちが顔を揃えているのも魅力的。
マイリーがスパイに変身!『ミス・エージェント』(2012)
私立探偵のモリー(マイリー・サイラス)は、ある日、FBIの証人の娘・アレックスを守るため、潜入捜査を依頼される。ブルックと名乗り、彼女が通うキャンパスに潜入し捜査を開始するモリーであったが、次第に衝撃の真実が明らかになるのだった…。
「ハンナ・モンタナ」の時には、シークレット・アイドルに変身したマイリーだが、本作ではシークレット・スパイに大変身!
まさにティーン版『ミッション:インポッシブル』…とまでは言わないものも、ティーン版スパイ映画としては十分機能している作品。ディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービーの延長線上に位置する作品と言えるだろう。
アクション・コメディの触れ込み通り、良い塩梅で両者が配置されている。
主演を務めるマイリーは、彼女らしいハツラツとした演技が好印象。
マイリーファンであれば、一見の価値ありだ。
個性的な存在感を放ち新境地開拓!『ウディ・アレンの6つの危ない物語』(2016)
名匠ウディ・アレンが紡ぎ出す全6話のミニ・シリーズ。
物語の舞台は1960年代・アメリカ。ニューヨーク郊外で隠居するシドニー(ウディ・アレン)は、妻のケイと共に順調な毎日を送っていたが、ある日、脱獄してきた政治活動家のレニー(マイリー・サイラス)が訪問してきたことにより、生活が一変してしまうのだった…。
久しぶりにブロンドのマイリーが観れる!と興奮したのも束の間、あまりにも個性的すぎる存在感を放つマイリーの姿に衝撃を覚える。
1960年代のヒッピー文化を体現したかのような演技は、「ハンナ・モンタナ」時代とは異なる印象を残すことだろう。
番外編!声優としての好演が光る『ボルト』(2008)
マイリーが「ハンナ・モンタナ」出演時に声優を務めた、ディズニー・アニメーション。
TVドラマのスーパー・ドッグであるボルト(ジョン・トラヴォルタ)は、ドラマの世界を現実だと思い込んでおり、飼い主のペニー(マイリー・サイラス)が連れ去られてしまったと勘違いし、外に出てしまう。果たしてボルトはペニーと再会できるのか…。
本編と劇中作品の差別化のために、映像の色を使い分けているのが面白く、スピード感ある映像表現が魅力的。ハリウッド子役の内情にも触れられており、案外リアルなのもポイント。
マイリー演じるペニーは若干出番が少ないものの、きっちりと印象を残し、ジョン・トラヴォルタとのデュエットでも話題になった主題歌''I Thought I Lost You''も素晴らしい!
近年では歌手活動に専念している印象の強い、マイリー・サイラス。
歌声も素晴らしいのだが、「ハンナ・モンタナ」ファンとしては、彼女の演技ももっと頻繁に観たいと思う今日この頃。
久しぶりに映画館の大スクリーンでマイリー・サイラスの新たな活躍を観たいものだ。
(文・構成:zash)