意外と知られていないレアな海外ドラマ5選【AXN放送作品編】
近年、CS放送や配信、ソフトなどで、たくさんの海外ドラマが日本に上陸しているが、日本で公開されたにもかかわらず、埋もれてしまっている海外ドラマは、数多く存在する。
そんな隠れた名作ドラマの数々を紹介するシリーズ企画「意外と知られていないレアな海外ドラマ」。
今回は、かつて海外ドラマ専門チャンネルAXNにて放送されていた名作ドラマの数々を紹介しよう。
あなたの知らない掘り出し物に出会えること請け合いだ!
『プッシング・デイジー ~恋するパイメーカー~』(2007~2009):レア度 A
本作は、エミー賞、ゴールデン・グローブ賞を初めとした数々の賞を受賞した名作海外ドラマ。
触れるだけで死者を蘇らせることのできる青年ネッドと彼が蘇らせた初恋の女性シャーロットのラブストーリーを中心に、ネッドが経営するパイ専門店「パイの穴ぐら」に集まる私立探偵や店員らが、あらゆる事件を解決していく、ファンタジー・ドラマだ。
ネッドが持つ力にはルールがある…
①生物に限らず、死んだものに触れると触れたものを生き返らせることができる。
②触れて生き返らせたものに再び触れると再び死に、さらに再度触れても生き返らせることはできない。
③生き返らせたものを60秒以上生かし続けると、代わりに別の何かが死ぬ。
これらの設定やルールがコメディ的に描かれている。さらに、カラフルな世界観が広がっており、「死生観」をテーマにしたドラマとは思えないほどに、明るい空気が流れているドラマでもある。
主人公ネッド役には「ホビット」シリーズや「トワイライト・サーガ」でおなじみのリー・ぺイス、脇役には、ミュージカル界を代表する名女優クリスティン・チェノウィス、私立探偵エマーソン役には『HAWAII FIVE-0』や『ヒューマン・ターゲット』など海外ドラマファンに馴染み深いシャイ・マクブライドといったキャストが顔を揃えている。
計2シーズンが放送され、日本ではDVD化もされている。
『バミューダ・トライアングル』(2005):レア度 S
総製作費24億円を投じられたミステリー超大作。
海運王ベニラルの所有するタンカーが魔の海域「バミューダ・トライアングル」で謎の事故に遭遇。それをきっかけにベニラルはこの事件を解明するため、各界のエキスパート4人を雇う。 超常現象を疑問視するジャーナリストのハワード、予知能力を持つ超能力者スタン、探検家でもある気象学教授ブルース、海底採掘の専門家エミリー。彼らは、バミューダ海域に調査に向かい、怪現象に遭遇する。
一方、この海域で事故に遭遇し生還したグリーンピースの一員、ミーノは記憶障害に悩んでおり…。
当時はJ・J・エイブラムス製作による『LOST』が流行していた背景があり、同作に続けとばかりに製作されたミニ・シリーズ。
謎めいた雰囲気の作品であり、バミューダ・トライアングルの描写も迫力たっぷりだ。
キャストも映画顔負けで、主演は「ジュラシック・パーク」シリーズのサム・ニールが務め、ジャーナリストのハワード役には『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でマイケル・J・フォックス決定前にマーティ役を演じていたエリック・ストルツ、記憶喪失のグリーンピースメンバーの一人を名優ルー・ダイアモンド・フィリップスなどが演じており、まだまだ未熟な海ドラファンだった筆者の脳裏に強烈なインパクトを残した。
『バイオニック・ウーマン』(2007):レア度 A
1970年代に人気を博したリンゼイ・ワグナー主演『地上最強の美女バイオニック・ジェミー』のリメイク版。
父親亡き後、妹の面倒を見るため、大学進学をあきらめたジェイミー。バーテンダーとして働きながら、恋人の医師ウィルと婚約、幸せな日々が続いていくはず…だった。しかし、ウィルとジェイミーの乗った車に正体不明のトラックが衝突。ジェイミーは意識不明の重体になってしまう。そんな中、ウィルがジェイミーを連れて行ったところは、救急病院ではなく、とある組織の研究所だった…。
オリジナル版を現代風にアレンジし、設定なども一新して製作された意欲作だったのだが、当時の海外ドラマ業界は脚本家ストライキが巻き起こっていた時期で、その余波に巻き込まれた形になってしまった。そのため、惜しまれつつも全8話で放送終了となっている。
70年代製作のオリジナルは、金髪美女のお気楽アクションだったのだが、リメイク版では、バイオニック・ウーマンとして無敵のボディを手に入れた女性の苦悩がメインに描かれていた。
アクション満載、SF色強めで知る人ぞ知るカルト的人気ドラマである。
本作の価値を高めている要因はキャストにもある。
主人公ジェイミーの妹ベッカ役を演じるのは、『プリティ・リトル・ライアーズ』でブレイクする以前のルーシー・ヘイル。
彼女がキャリアにおいて初めてメインキャストとして名を連ねた作品としても有名で、彼女のファンは必見だ!
『ゼロアワー 禁断の刻限』(2014):レア度 A
雑誌社の編集長であるハンクが、ある時計を購入したことから、何者かに狙われるように…。その時計には、ナチス・ドイツ時代から企てられていた恐るべき陰謀が隠されているのだった…。
久方ぶりに登場した正統派ミステリーとして大いに期待されたのだが、残念ながら3エピソードの放送を終えた時点で打ち切りになってしまった作品…それでも一応撮影は済んでいたという事で、全13話が放送された。
なかなかの大作だったのだが、宗教的要素の強い作品という印象で、見どころといえば『プリズン・ブレイク』の製作陣が手がけている点。脱出シーンは迫力満点だ。
そして、キャストに関しても、主演は『ER 緊急救命室』のアンソニー・エドワーズと『SUITS/スーツ』への出演で知られるガブリエル・マクトの実の奥様であるジャシンダ・バレットが務める。
共演には、『オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主』や『恋人まで1%』などで知られ、当時、若手女優として大いに期待されていたアディソン・ティムリンらが名を連ねる。
『スティーヴン・キング 8つの悪夢』(2006):レア度 B
‘‘モダン・ホラーの帝王’’として名高いスティーヴン・キングが手掛ける8つの悪夢を描き、人間の心の闇を突いたアンソロジー・シリーズ。
キングの傑作短編集「ナイトメアズ&ドリームスケープス」に収録された物語を映像化している。
毎回、不気味なテイストのストーリー展開を魅せるのだが、ホラー小説を読んでいるかのような気分にさせるのが特徴。
その独特な世界観は高く評価され、エミー賞も受賞している。
ウィリアム・H・メイシー、ウィリアム・ハート、トム・ベレンジャーといった映画界を代表する名優たちが悪夢に苛まれる姿を堪能できるため、豪華キャスト陣も注目を集めた。
かつてAXNで放送された珠玉の名作ドラマの数々…。
これらの作品がもう一度、再放送される日を心待ちにしたい。
(文・構成:zash)
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近年、CS放送や配信、ソフトなどで、たくさんの海外ドラマが日本に上陸しているが、日本で公開されたにもかかわらず、埋もれてしまっている海外ド…
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