夢日記221106

定期的に葉書が届くようになった。
差出人は身に覚えのない個人名で住所は無い。宛先と住所は私で間違いないのだが、友人や職場関係を当たっても全く見当もつかない。

沖縄に住んでいる女性のようでおそらく40代ほどだと思われる。交際相手との幸せそうな生活が、時に際どい表現も交えて手書きで綴られている。長い内容ではない。ハガキの3分の1程度に収まる長さ。沖縄らしい、美しい海とハイビスカスをモチーフにしたハガキで送られてくる。
私信のようでいて、何処かよそよそしいビジネスの雰囲気を纏った奇妙な文体だった。所々に私の名前を出して呼びかける表現はあるものの、ブログなど不特定多数に当てた日記を思わせた。
夫は完全に私の個人的な友人だと思っているようだった。月に2度ほど、何度か届いたところでようやく相手を突き止めようと動いた。
「沖縄 ブログ 手紙」で検索してそのような現象があるかを探すと、企業名もないサイトが該当した。やはりそういうダイレクトメールのようなサービスがあるらしい。
そういえばこの葉書の他にもダイレクトメールが急に増えたのに気づく。つまり私の住所が漏れたのだった。
広告の中にブドウ糖の宣伝があったのが漏洩元のヒントになった。薬局に行き薬を貰っていて、その際にブドウ糖も購入したのだった。直近で個人情報を書いたのはそこしか無い。
思えば、お薬手帳などにも大人の私に対して子供騙しのようなイラストやメッセージが添えられていて、なんとなく胡散臭い薬局だとは思っていた。チェーンではなく個人経営のようだった。
後でクレームを入れ、ダイレクトメールを止めていかないといけない。
それにしても、他のダイレクトメールは止めたいが、この沖縄の恋物語は連続小説のように気になってしまうのだった。
私は引っ越しが控えている事を思い出した。住所変更を伝えないと続きが読めない。ただ、差出人が分からない。

運営と思われるサイトには、「今日の花」いうタイトルで花瓶に生けられた花の写真が載っている。最終更新は数時間前なので、機能はしているようだったけれど
問い合わせフォームも無い。運営者の名前はかなり崩したフォントのアルファベットで書かれていて読み取れないのだった。(終)

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