ChatGPT: Paragraph Writing 「AIの限界」_2307S
下記の投稿では、Paragraph Writingの考え方をベースに、ChatGPTに、Topic Sentenceを与えて、文章生成させることで、論述することを試してみました。
それなりに、有効な結果が得られました。より、他の論述にも適用して、その手法の有効性などを評価してみます。
overview
本投稿では、「Yahoo!知恵袋」サイトの以下の質問と、その回答をもとに、論述を深めてみる。
Q: 人工知能の強い分野について、以下の<question>と<answer>をもとに、複数の論点 viewpointsと、Topic Sentencesを抽出ください。
Extracted viewpoints and topic sentences
論点1: 閉じたDomain空間と開かれたDomain空間の違いによる影響
Topic Sentence: AIの無敵状態が可能なのは、閉じたDomain空間の場合であり、株やFXのような開かれたDomain空間では無敵状態が難しい。
論点2: 外部要因の影響と変数の取り込みの困難さ
Topic Sentence: 株やFXの市場では外部要因が存在し、これを内部要因として取り込むことが困難であり、それが投資AIの勝率低下や長続きの難しさにつながっている。
論点3: 過去データに基づく予測と未来予測の限界
Topic Sentence: 投資AIは過去のデータに基づいて未来の傾向を判断するが、社会科学の未来予測は難しく、投資のような複雑なドメインでは正確な予測が困難である。
論点4: マネーのゼロ・サムの性質と勝ちパターンの効果
Topic Sentence: 株式や為替の市場はゼロ・サムの性質を持ち、他のAIが同じ勝ちパターンを学習すると利益が出なくなり、勝率の低下や長続きの難しさが生じる。
論点5: 人間の曖昧な判断と確率的な予測の困難さ
Topic Sentence: 投資においては人間の曖昧な判断が関与し、統計的な処理や確率的な予測だけでは正確な予測が難しく、投資AIの勝率低下や長続きの難しさに影響している。
Q: 以下の論点、Topic Sentenceをもとに、論述ください。
AIの無敵状態が可能なのは、閉じたDomain空間の場合であり、株やFXのような開かれたDomain空間では無敵状態が難しいという論点があります。
閉じたDomain空間とは、要素の組み合わせが限定されており、外部の影響を受けずに変化する空間のことを指します。将棋や囲碁、チェスなどのボードゲームは、このような閉じたDomain空間の例です。ゲームの進行に関わる要素は有限であり、AIはこれらの要素の組み合わせを演算で網羅的に抽出することが可能です。AIに評価関数を与え、最適な手を選択させることで無敵のプレーを実現できます。
一方、株やFXの市場は開かれたDomain空間です。株価や為替の動きはさまざまな要素によって影響を受けます。経済の変動、政治情勢、自然災害など、さまざまな外部要因が市場に影響を与えるため、これらの要素を内部要因として取り込むことが難しいのです。AIが最適な判断をするためには、市場で得られる情報だけでなく、外部要因を適切に組み込む必要があります。しかし、社会や経済の複雑性や不確実性により、これらの外部要因を的確に取り込むことは困難です。
したがって、閉じたDomain空間ではAIの無敵状態を実現できますが、株やFXのような開かれたDomain空間では無敵状態を実現することが難しいのです。この違いが、将棋AIのような領域ではAIの勝率が高い一方、投資AIでは勝率の低下や長続きの難しさが生じる原因となっています。
株やFXの市場では外部要因が存在し、これを内部要因として取り込むことが困難であり、それが投資AIの勝率低下や長続きの難しさにつながっているという論点があります。
株式や為替の市場は、経済や政治、その他多くの外部要因によって影響を受けます。例えば、企業の業績、金融政策の変動、国際情勢の変化などが株価や為替の動きに影響を与える要素です。これらの外部要因は市場の変動に直接的な影響を及ぼすため、投資AIが正確な予測や最適な判断を行うためには、これらの要因を内部要因として適切に取り込む必要があります。
しかし、外部要因の影響を内部要因として取り込むことは困難です。なぜなら、外部要因は多岐にわたり、その変動は予測困難であり、時には突発的な出来事によって急激な変動が起こることもあります。また、外部要因は経済や政治、社会など複雑な関係性によって絡み合っているため、単一の変数として取り扱うことが難しいのです。
投資AIは過去のデータやパターンをもとに予測を行いますが、外部要因の変動を適切に反映させることができなければ、正確な予測や最適な判断は難しいでしょう。さらに、市場において他のAIも同じ情報を利用して学習し、同じ勝ちパターンを目指す場合、市場の競争が激化し、利益が出にくくなることもあります。
以上のように、株やFXの市場では外部要因が存在し、これを内部要因として取り込むことが困難であるため、投資AIの勝率低下や長続きの難しさが生じています。投資AIが外部要因を適切に組み込むことができれば、より正確な予測や判断が可能になるかもしれませんが、現時点ではその課題が残されています。
投資AIは過去のデータに基づいて未来の傾向を判断するという論点があります。しかし、社会科学の未来予測は難しく、投資のような複雑なドメインでは正確な予測が困難であるということが指摘されています。
投資AIは、膨大な過去のデータを分析し、傾向やパターンを抽出して未来の動向を予測します。過去のデータに基づく予測は、一定の精度を持つ場合もあります。自然科学の領域では、過去の観察から生まれた法則やルールが未来にも適用できることがあります。しかし、社会科学の世界では、そのような確かな法則やルールが存在するほど発展しているわけではありません。
社会は複雑な相互作用や人間の意思決定によって形成されるため、予測が難しい要素が多く存在します。投資の世界では、経済や政治、社会の動向などさまざまな要素が相互に関連しあって市場の変動を引き起こします。これらの要素は単純にデータとして扱うことができるものではありませんし、未来の変化や出来事を予測することも容易ではありません。
また、投資においては過去のデータに基づく予測が有効である場合もありますが、過去のパフォーマンスを単純に延長しただけでは十分な予測ができません。市場や経済の状況は常に変動し、新たな要素やイベントが現れることがあります。特に予測の精度が重要な投資の領域では、過去のデータだけに頼るだけでは限界があります。
したがって、投資AIが過去のデータに基づいて未来の傾向を判断することは一定の有効性がありますが、社会科学の未来予測が困難なことや投資の複雑さを考慮すると、完全に正確な予測を行うことは難しいと言えます。投資においてはリスク管理や予測の幅広い視点が重要となります。AIの技術は進歩しているものの、投資の決定はまだ人間の洞察力や判断力が重要な要素となっています。
株式や為替の市場は、ゼロ・サムの性質を持っています。つまり、誰かの利益が他の誰かの損失となるような状況です。この性質が投資AIの勝率低下や長続きの難しさに影響を与えるという論点があります。
投資AIは、過去のデータやパターンを学習して勝ちパターンを見つけ出すことがあります。しかし、他のAIも同じように学習を進めて同じ勝ちパターンを目指すと、市場の競争が激化し、そのパターンでは利益を得ることが難しくなります。
なぜなら、ゼロ・サムの市場では、一つの勝ちパターンが利益をもたらす反面、他の参加者にとっては損失を招く可能性があるからです。もし他のAIが同じ勝ちパターンを採用すると、そのパターン自体が効果を失い、利益を得ることが難しくなるのです。
また、市場参加者が増えれば増えるほど、勝ちパターンを見つけることが難しくなります。市場の参加者が同じような情報や戦略を持つ場合、市場はより競争が激化し、利益を得ることが難しくなるでしょう。
このような競争環境では、投資AIが持つ勝ちパターンの効果は時間とともに薄れていく傾向があります。勝ちパターンが一般的になると、市場の価格やトレンドはそれに合わせて変動し、利益を生む機会が減少します。
さらに、市場は常に変化し続けるため、過去のデータやパターンだけに頼ることで完璧な予測や戦略を立てることは困難です。市場は外部要因や予測不能な出来事によって大きく影響を受けることがあります。そのため、投資AIは柔軟性や適応性を持ち、新たな情報や要素を取り入れながら戦略を調整する必要があります。
以上のように、株式や為替の市場がゼロ・サムの性質を持ち、他のAIとの競争や勝ちパターンの効果の減少が勝率の低下や長続きの難しさにつながると言えます。投資AIは市場の変動や外部要因への適応性を持ちながら、継続的な改善と戦略の柔軟性を追求する必要があるでしょう。
投資においては、人間の曖昧な判断が重要な役割を果たしています。統計的な処理や確率的な予測だけでは、市場の複雑さや不確実性を完全に捉えることは困難です。この点が、投資AIの勝率低下や長続きの難しさにつながるという論点です。
投資には様々な要素が絡み合い、市場の状況やトレンドの変化に伴って意思決定を行う必要があります。しかし、市場は予測不可能な要素や人間の行動、情報の非対称性などの要素によって影響を受けます。これらの要素は統計的なモデルや確率的な予測だけでは完全に捉えることができず、曖昧さを残すことがあります。
人間の曖昧な判断は、感情や経験、洞察力などに基づいて行われることがあります。投資家は情報を収集し、市場の動向を分析する際に、主観的な要素を含めて判断を下します。しかしこのような主観的な要素は個人によって異なり、同じ情報に対しても異なる判断が生じることがあります。
さらに、市場は変動するため、過去のデータだけに頼って予測を行うことも限定的です。統計的なモデルや確率的な予測は過去のデータに基づいて未来を予測しますが、市場の状況や要因は常に変化しているため、正確な予測を行うことは困難です。
投資AIはデータやパターンの分析に基づいて意思決定を行いますが、人間の曖昧な判断を完全に再現することはできません。AIはデータに基づいて傾向を分析し、確率的な予測を行いますが、人間の洞察力や経験、情報へのアクセスなどの要素は再現することが難しいです。
このように、投資においては人間の曖昧な判断が重要な役割を果たしています。統計的な処理や確率的な予測だけでは市場の複雑さや不確実性を完全に捉えることはできず、投資AIの勝率低下や長続きの難しさに影響を与える要因となっています。投資AIの進化は続いていますが、人間の洞察力や判断力とのバランスを取りながら、市場の変動に柔軟に対応することが求められます。
他にも考慮すべき論点として以下のようなものが考えられます。
論点6: データの品質と信頼性
Topic Sentence: 投資AIの予測は入力されるデータの品質と信頼性に依存し、不正確なデータや誤った情報が与えられると予測の信頼性が低下し、投資の結果に悪影響を及ぼす。
論点7: モデルの適応性と変動への対応力
Topic Sentence: 投資AIのモデルは市場の変動に適応できる柔軟性が求められるが、市場の状況やトレンドの変化に対応できないモデルは投資の成果を損なう可能性があり、勝率低下や長続きの困難さにつながる。
論点8: リスク管理と損失の制御
Topic Sentence: 投資AIはリスク管理と損失の制御の重要性があるが、市場の予測が不確実なため、リスクの高い取引や損失を抑える手法が求められる。投資AIの不適切なリスク管理は勝率低下や長続きの難しさにつながる可能性がある。
論点9: 市場の効率性と情報の非対称性
Topic Sentence: 投資AIの勝率低下や長続きの困難さは、市場の効率性の問題や情報の非対称性によるものであり、市場参加者が同じ情報を持っていない場合には情報の歪みが生じ、投資AIの予測に影響を与える。
これらの論点を考慮することで、投資AIの勝率低下や長続きの困難さに対する理解が深まり、より総合的な分析が可能になるでしょう。
投資AIのモデルは、市場の変動に適応できる柔軟性が求められます。しかし、市場の状況やトレンドの変化に対応できないモデルは投資の成果を損なう可能性があり、勝率の低下や長続きの困難さにつながることが考えられます。
市場は常に変動しており、価格や需要と供給のバランスは多くの要因によって影響を受けます。投資AIのモデルは過去のデータに基づいて予測を行いますが、市場の状況やトレンドが急速に変化する場合、過去のデータだけでは十分な予測ができないことがあります。
市場の変動に対応できる柔軟性を持つモデルは、新たな情報やパターンの変化を素早く取り込むことができます。これによって、市場のトレンドや価格変動に対して適切な取引戦略を選択することが可能となります。逆に、モデルが市場の変動に対応できない場合、予測の精度が低下し、投資の成果が損なわれる可能性があります。
勝率の低下や長続きの困難さは、モデルの適応性の欠如によってもたらされることがあります。市場が予測困難な状況や非効率な状態になると、モデルは正確な予測や適切な取引判断を行うことが難しくなります。結果として、投資AIの勝率が低下し、長期的な収益を安定させることが難しくなるでしょう。
したがって、投資AIのモデルは市場の変動に対応できる柔軟性を持つことが重要です。市場の状況やトレンドの変化に敏感に反応し、適切な予測と取引戦略を提供できるモデルが求められます。これによって、勝率を維持し、長期的な投資の成功を実現することが可能となるでしょう。
results
もとの回答文(1371文字)から、以下、論述文を生成した。全体で、4404文字で、約3倍に膨らませることができた。特に、こちらが提示しなかった論点として、「論点7: モデルの適応性と変動への対応力」を追加できた。
論点1: 閉じたDomain空間と開かれたDomain空間の違いによる影響・・・631文字
論点2: 外部要因の影響と変数の取り込みの困難さ・・・703文字
論点3: 過去データに基づく予測と未来予測の限界・・・775文字
論点4: マネーのゼロ・サムの性質と勝ちパターンの効果・・・816文字
論点5: 人間の曖昧な判断と確率的な予測の困難さ・・・821文字
論点7: モデルの適応性と変動への対応力・・・658文字
631+703+775+816+821+658=4,404文字
conclusion
これまでの検証で、ChatGPTを利用した論述で有効な方法は、以下と考える。
1. 正しい「問い」を持つ
2. 正しい「問い」に対して、一貫性を持った「答え」(仮の論述文)を、1200文字から2000文字ていど、オリジナルな回答を記述する。
3. 「問い」とオリジナルな「回答」をもとに、ChatGPTに、論点、Viewpoints、Topic sentencesを抽出してもらう。
4. 抽出した論点、Viewpoint、Topic Sentencesをベースに、ChatGPTで論述文を生成する。
自分で、「問い」を作り、その「答え」を1200文字以上で記述できるのであれば、その内容を、ChatGPTを利用しながら、精査、拡張することで、3倍くらいに増やすことが可能である。
ChatGPTが生成している文章は、こちらが提示した論点、Viewpoint、Topic Sentenceをもとにしているので、こちらの意図を組んだ想定範囲内の文章である。
レトリック的な強調やインパクトのある表現がないが、そこを、校正で変更していけば、良いと考える。
discussion
以上、ChatGPTで、論述を膨らませる方法を検討しました。
他の論述文の生成でも、効果があるかを、いくつか試してみることにする。
appendix
以下、こちらが与えたドラフトの回答文(1371文字)。
本回答文をベースに以下、論述文を生成。こっちの方が、書き手の意図で、展開にも味があるので、良いと捉えられもする。