OCC: Object-Centered Cognition (OCC) Sentence Model
「英語を、なかなか話せるようにならない」という悩みがある。
私は、学校英語は偏差値75くらいだったレベルで、現在、TOEIC840点程度の英語力である。が、英語を日常的に会話する環境にないのもあり、「英語を、なかなか話せるようにならない」というのが、悩みである。
いい歳のおっさんなので、4技能などを意識した英語教育は、受けていない。
従事しているビジネスが、ITエンジニア系なので、世界に発信されているIT技術を取り入れるために、英語文章の情報を読むのは、当たり前の環境にいる。
話せるようになるには、「瞬間英作文」的な習熟のためのプラクティス practiceを継続することが、推奨されてる。が、なかなか、そのようなプラクティスを継続できないのが、現状である。
ITエンジニアとしての知識をベースに、話す際の「文章モデル」sentence modelを、検討する。
英語を話すため「イメージ・プラクティス」Image practiceに利用する。
見たものを、言語化するプロセスは、以下。
①視覚認知「心象」
②中間「イメージ」
ここでは、この「イメージ」モデルを検討する
③「言語化」
## Sentence modeling
大西泰斗先生、田中茂範先生の書籍で、英語の見方に、「目から鱗」の感動を覚え、ご教示いただいた視点を、私は、大事にしています。
このような視点を、「話す力」として活用するにあたり、頭の中に、sentence modelとして、作り上げて、そのモデルをベースに、発話に繋げるのが良い、と考えました。
英語発話時に、頭の中で、sentence modelを思い浮かべ、そのモデルをもとに、Speakingする感じです。
発話時に、頭の中で、日本語Natural Languageで、sentenceを思い浮かべると、英語に変換できないと考える。
Software Engineeringでは、Modeling Languageという言語記述がある。
自然言語 Natural Languageでは、記述が冗長になるところを、ソフトウェアにおける設計、実装で、統一的に実現仕様を記述する目的で使われるのが、Modeling Languageといえる。
Modeling Languageは、実体のある外界の世界を、コンピュータの中のバーチャルな世界に、メカニズムとして組み込むための中間言語として位置づけである。
記述表現としては、以下がある。
UML
BPMN
Archimate
Flowchart
etc
このModeling Language的な表現図式で、「話すためのsentence model」を頭の中でイメージ image を構築し、話す際に活用するという考えである。
## Object Centered Cognition (OCC)
ソフトウェア・エンジニアリングでは、Object Oriented:オブジェクト指向という、設計・実装の考え方がある。
ソフトウェアは、バーチャルな実装の世界への落とし込みである。より、バーチャルな世界で、つじつまが合っていれば、動作するソフトウェアとなる。
が、そのバーチャルな世界が、独自に構築された空間であると、作ったエンジニア以外の他人は、その世界を理解・把握するのが困難になってしまう。
で、ソフトウェアを設計・実装する際に、実体のある外の世界をベースに表現して、その実体(object)を、Virtualに反映することで、その世界を、他人が理解・把握しやすくしていくという考えと言える。
ここで採用するOCC (Object Centered Cognition)とは、「オブジェクト中心認知」という視点です。OCCでは、OO (Object Oriented) をベースに、実体(Object)とその様態(State) を捉え、Object+Stateを、順番に、Sequentialに並べて、English Language表現になるSentence Graph(文グラフ)を作るというものです。
## OCC sentence model Examples
話すためのイメージを構築するSentence modelを、まずは、以下、簡単に表現する。
詳細は、今後、補足していくことで考えます。
ことばとして表現する「対象の個数」で、文章モデルが変わる。
### SP Type
心象イメージで、表現する対象 (Object)が、1つの場合で、事実の静止画的。
I live in Tokyo.
School starts o April 10.
The sun rises in the west.
Humans walk, fish swim, and birds fly.
心象イメージで、表現する対象 (Object)が、1つの場合で、感情描写、存在提示的。
I am a student in Tokyo high school.
My house is a six minutes' walk from my school.
The food shop is on the other side of the street.
My car is out of order. It keeps breaking down.
One night he came home very weary and tired.
### SP OP Type
心象イメージで、表現する対象 (Object)が、2つの場合。
We had much rain about this time last year.
We missed you very much at the reception yesterday. We had a good time indeed.
She behaved herself not to give offence to others.
心象イメージで、表現する対象 (Object)が、2つの場合で、ターゲットとなるObject間の関係も含め、表現。英語話者の一般的な世界の捉え方である。
別途
心象イメージで、表現する対象 (Object)が、3つの場合で、ターゲットとなるObject間の移送関係も含め表現。ヒトとヒトの間の関係で、よくある状況を表現。
She bought me a bag.
He taught us English.
## Elements of Diagram
以下、OCC sentence modelを構成する基本要素。
### Mark and Landmark
MARK: 文の主題
LMARK: 文の補助的題目 (Landmark)
英語は、MARK=>LMARKの順番で、文章を要素を順番に並べる。
日本語は、順番が決まっていない。相手の顔色や理解度を見ながら、最初は、LMARKから文章の要素を並べることが多い。
### Subjective
文章は、対象を観察するヒトが、対象の状況を、共有するために表現するものである。
より、観察者(Speaker,Writer)が、発信(発話)する際に、主観的な要素が追加される。
主観的要素
Domain Spaceから何を抽出して、Workspace(Working Memory)に、配置するか
Workspaceに配置された要素の何を主題要素(MARK)、何を補助要素(LMARK)とするか
「英語の文」では、以下の主観要素(Subjective)を、SP(Subject and Predicate)のカタマリ(Chank)の中で表現する。この部分が、「日本語の文」との大きな違い。
Subject Matter: 文構造、対象の動作ASPECTを決定するMatter
BE表現、HAVE表現、DO表現、MODAL表現
Anchor: 時系列(timeline)上に対象EventをAnchorする(TENSE表現)
Qualifier: 対象の確からしさ
Intensity: 主観意図の強調(否定、疑問、感嘆なども含む)
### SPOPMP
SP: Subject and Predicate
基本的に、相手と共有できている既知「Object」を「Subject」として提示する。
「Subject」の「Predicate」を表現する。
Subjective要素は、SPにてChank表現される。
OP: Object and Predicate
「SP」もっとも関連する「Object」の「Predicate」を表現する。
MP: Modifier Object and Predicate
「SP」「OP」に対する補足・追加として「Modifier」の「Predicate」を表現する。
## Summary
以上、Object-Oriented(オブジェクト指向)を、sentence modelに適用したOCC:Object Centered Cognition Modelを、考えてみた。
今後、このモデルにより、どうsentence modelを表現できるかを、整理する。