シマリス入院日記⑤


今朝のこと。


「入りますよ〜!」

男性の声だ。

まだまだ女性の看護師さんが多い世の中。

男性の声は分かりやすい。

この時間に来る男性といえばひとりしかいない。


男性がカーテンを開ける。

それと同時に、わたしの口が動く。


「先生!今日退院します!」


そう。この男性はわたしの主治医である。

先生は一瞬、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした。

だが一度咳払いをしてこう続けた。

「いいよ!でもリハビリで一度みてもらってね!」


まず第一関門通過だ。

主治医から許可が出たのは大きい。


次は、お世話をしてくれる看護師さんにそのことを伝えるのだが、今日の担当がまだ誰か分からない。

昨日の看護師さんだと話が早くて助かるのだが。


しばらくすると聞き慣れた声。

これは!!!昨日の看護師さん!!!!

カーテンが開くと同時に

「退院していいって言われました!」

伝えると、

「よかったですね!病院いてもひまですもんね!」

と少し悲しそうにえう言われ、わたしは考えた。

もしかして、わたしは彼女を傷つけてしまったのではないのだろうか。たしかに、出来ることに制限はあったが、やりたいことがなかった訳では無い。看護師さんも親切だし、賑やかだし、居心地悪かったわけではない。

決してひまではなかったし、わたしには十分な休息をいただいた。実際のところは痛みで集中出来なかったから、ほぼほぼ何もしてない。

天使のような看護師さんが働く場所をひまだなんて、とんでもない!!!

そんなことを頭で考えながら、口は

「そうですねぇ...。」

と動いてしまう。

なぜだ!どうして!こういうときに!気の利いた言葉ひとつも言えないんだ!!!そんな自分を5秒間悔やんだ。


さてこれで、第二関門突破。


次が最後だ。

バタバタと忙しない音がする。

「こんにちは!今日退院するんですか?!😨」

理学療法士さんの登場である。

「マジでするんすか?!」

「はい、退院します!」

「分かりました。心配なので、階段と坂道を松葉杖で歩けるようにしましょう。」

入院中のリハビリの計画を立ててたらしい理学療法士さん、大変申し訳ございません!!!

歩けるよ!大丈夫だよ!アピールをたくさんして、なんと第三関門も突破!!!


ということで

芽森つむぎ

退院しましたー🎉🎉

配信の予定などはまたお知らせします!
待っててね⁽⁽ ◟(灬 ˊωˋ 灬)◞ ⁾⁾


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