僕が珈琲を淹れる理由
気づけば今年も7月半ば、noteは昨年末の記事が最後だったなんて。
ちょっとサボりすぎたかな。
とはいえ、実は4月からこちら↓のnoteでライターをさせていただいているので書いてたっちゃ書いてた。
よかったら見てやってください。
さて、もう一つの「実は」、今までカフェには行く側だったのですが、今年のGWからカフェを営業する側にもなりました。
それがこちらの「間借りモーニングカフェ "Fantail coffee"」です。
可愛いでしょう。このロゴは僕のIllustratorデビュー作です。
さて、ここからはなぜ僕がこのFantail coffeeを始めるに至ったかのお話を少しばかりしたいなと思います。
思い返せば僕がコーヒーを飲むようになったのもモーニングカフェがきっかけでした。
はじめのきっかけ
僕が大学4回生になる頃に出会ったのが京都の鴨川を上がっていったところにある「リバーサイドカフェ」でした。
リバーサイドカフェの面白いところは、月曜から日曜まで毎日、朝・昼・夜で店長が変わるというタイムシェアの仕組みでした。ここで僕は「間借り」という仕組みも初めて知ることになります。
当時の僕は火・朝のお店に通い始めて、4ヶ月としないうちに他の全ての店舗にも行くほどの常連となりました。
4回生の1年間は毎週火曜日の朝は欠かさず行くルーティーンが出来上がり、モーニングの良さを知るきっかけとコーヒーを飲む習慣が身に付くきっかけとなりました。お店が朝起きる理由になるって素敵じゃないですか?
当時あったお店は、管理人の持木さんがやっている水・夜の「五島BAR」以外なくなってしまいましたが、いまも素敵なお店と店主が迎えてくれることだと思います。
当時の店主たちは京都市内で独立して自分のお店をオープンしたりしていて、僕が京都に帰るときはよく遊びに行きます。
話がそれましたが、「モーニング」「コーヒー」「間借り」を知るきっかけは京都での体験でした。
文化としてのカフェ
京都を出た後、僕はNew Zealandで1年間暮らすことになります。
そこには日本とは違ったカフェの存在がありました。
人々は朝仕事前にカフェに立ち寄り、コーヒーやパイをテイクアウェイして仕事に向かう。だから、カフェも朝早くから開いていて、夕方には閉まる。
NZの人々の生活の中にカフェがあって、カフェという存在が文化として確立されている。そんな印象を受けました。そして、僕はその文化がとても好きだなと思ったのです。
そしてもう一つ日本と違うなという印象を受けたのがコーヒーの種類です。
日本では喫茶店に代表されるようにドリップが主流な印象で(NZではFilter coffeeと呼ばれていた)、対するNZではエスプレッソマシンが主流でした(LatteやFlat White、Cappuccinoなど)。
バリスタの友達も増えて、よりコーヒー(特にエスプレッソ)が身近になりました。
「カフェ文化」「エスプレッソ」「バリスタ」を知るきっかけはNZでの体験でした。
Fantailとの出会い
ここで屋号の"Fantail"のお話に移ります。
FantailはNZに住む固有の鳥です。
小さな体に大きな尾羽が特徴で、そこからFan(扇)tail(尾)と呼ばれています。和名はハイイロオウギビタキというそうですよ。
僕がNZで暮らしていた時にも時折見かけ、人懐っこく近くをヒラヒラと飛びまわりとてもかわいらしかったです。僕の家の中にまで入ってきたこともあります。
NZには多くの鳥類の固有種がいるのですが、中でも特にFantailが好きなので、自分でカフェをやる時には「Fantail coffee」という名前にしたいと当時から思っていました。実際インスタグラムの「@fantail_coffee」のアカウントは、営業の「え」の字も決まっていない時から取得していました。笑
Fantail coffeeに込めた想い
"A cup of coffee with a fun tale." by Fantail coffee
僕が"Fantail coffee"という名前の裏に込めているもうひとつの想い。
人が集まりコーヒー片手に話に花を咲かせる場所になればいいなということで、"fantail"と"fun tale"をかけています。
厳密に言うと発音違うんですが。細かいことは気にしない。
朝の短いひと時だとしても、「おはよう」と「いってらっしゃい」「いってきます」が聞こえる場所に。一日の始まりをちょっと素敵に、一緒に素敵に。
そんな空間にできたら、嬉しいです。
朝の文化を作る
最後に、僕がFantail coffeeを始めた理由を。
NZから帰国した僕は縁あって小樽へと流れ着きました。いま小樽生活3年目になります。
宿のスタッフとして働く上で、街のことを知ることも(ゲストさんに紹介できるように)仕事のうちと、最初から色々な場所やお店へと行っていました。
その中で感じたこと。小樽の朝は美しいということ。そして、小樽に朝やっているお店がないということ。
あるとき朝早くに札幌へと向かう必要があったとき、海の方から昇る朝日と空を赤く染める朝焼けがとても美しかったことがきっかけで、小樽の朝の美しさを知りました。多くの人は気づいていない、けど間違いなく小樽のいいところ、それが朝だと確信しています。
だけど小樽には朝開いているお店がない。小樽の朝はこんなにも素敵なのに。やってるのは朝市の食堂くらい。カフェとかは早くても9時開店なんです。
朝やってるお店あったらいいのになあって思ってました。で、気づいたんですよね。ないなら自分でやればいいじゃん、って。
そんな話をしていたところ、僕がいるOTARU TAP ROOMのBARスペースを朝の時間使えることになって、その他もろもろ準備をして、ついに今年のGWに期間限定で営業をしました。
でも単発で終わらせるつもりはありませんでした。
なぜなら、小樽に朝の文化を作りたいから。
GWの営業ではおかげさまでたくさんの方に来ていただけました。そしてみなさんが「またやってほしい」「朝カフェ続けてほしい」と言ってくださったのが嬉しかったです。朝やってるお店があったらいいなと思ってたのは僕だけじゃなかったんだ、って。
僕はみなさんの言葉を信じてます。続ける事にも意味がある。
僕一人では難しいかもしれない。でも最近小樽にもモーニング営業をしているカフェが増えてきています。小樽にも朝の文化が根付けばいいな。
朝、カフェに寄って、ちょっと素敵な一日に。
それがいつもの光景に。
Fantail coffeeがそのきっかけの一つになれれば。
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