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RPAが動かないんです、と言う前に

この記事は、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション) Advent Calendar 2022の、12月21日分の記事です。

RPA Advent Calendar なので「作ってる人」の記事がほとんどの中、作っていない人に向けた記事になっています。あらかじめご了承ください。

はじめに

当社はDX推進部門があって社内の業務改善をRPA等を用いて行っているため「作る人」と「使う人」は分かれています。
私の立場は情シスですが、DX推進部門と業務部門は直接やり取りしており、情シスは介在していません。
先日、業務部門から、PCを良いものに変えてもらえないかという相談がありました。聞くと作ってもらったRPAがうまく動かないとのこと。
社内に「良いPC」が余っていることは、まずありません。調達するとなったら稟議や根回しなど社内規定的な話になってくると思いますが、ちょっとその前にRPAで困ったら、というお話になります。

RPAが動かないときにすべき対応方法が決まっている場合はそちらに従ってください。

対応を依頼する前に

再起動してみる

まず、なんか動きが悪いなーと思ったらPCを再起動してみましょう。
PCのご機嫌は8割方これで直ります。
(ウィルス感染が疑われる場合は再起動しちゃダメですよ)
再起動で直らない場合、解決してもらうために状況を整理しましょう。

なお、
😖時間的猶予がほぼない
😫止まってしまってどうもならない
という場合は、自分の手元で時間をかけずすぐに対応を依頼しましょう。

どうして困っているのか

「あるべき状態」に対して「何がどうなっていて困るのか」が伝えられるよう状況を確認します。エラーが出て必ず止まるという場合は分かりやすいですが、いつもより時間がかかっている、結果の数が足りない、等。必ずそうなるのか、実行するたびに結果がまちまちだったりするのかも確認しておきます。

可能であれば、手作業で同じ処理をしたときにはうまくいくのかも見ておきましょう。RPAで動かす先のシステムに障害が発生している可能性もあります。また、前回実行した時はどうだったか、それはいつだったかもわかるとよいです。

どの程度の時間が許されているか

どの程度待てるのか、RPAが動かない場合迂回策(一般的には手作業)で何とかなるのかも確認しておきます(この段階ではだいたいで大丈夫です)。月末処理などなら最悪人をかき集めて対応する必要があるといったことを考えておきます。
どのくらい急ぎで動いてもらう必要があるのか、シナリオの直しが間に合わないという判断をいつまでにする必要があるのかの目安になります。

やってみたことをまとめる

解決のためにやってみたことがあれば、記録しておきます。
いつもと違うPCで実行してみたり、別のユーザーでログインして実行してみることができるものでしたら、解決の糸口になるかもしれません。
やってみたことを全部伝えてもらうのも時間がかかってしまうので、紙やホワイトボードにまとめてもらえると大変助かります。
ただし、あまり慣れていない方の場合はここに時間をかけることはお薦めしかねます。早めに助けを求めた方がよい結果になることが多いと思います。

対応を依頼したら

あなた自身やあなたのアカウントやPCでないと解決したかどうかの確認ができない場合があります。対応期限とともに自分が待機する必要があるかを確認しておきましょう。
すぐに直る見込みが薄いとなったら、上司や部門全体に伝えることも忘れずに。

無事解決した後

応急対応など忙しかったと思いますが、「ふぅやれやれ」で終わらせず、今後のために対策しておきましょう。
原因が何だったのか、自分たちで事前に対策できることがあったのか等を、シナリオ作成者を含めて確認しておきます。
連携システムやRPAシステムのアップデート情報を確認するなどの運用はちゃんと行われているでしょうか。
もし問題の発見や解決に時間がかかったのなら、今後早く解決できるような仕組みの検討も必要かもしれません。処理を分けて部分的に実行したり、ログを残す等といったことが考えられるでしょう。

最後に

文章で書いてしまうと長いし小うるさいですが、問題解決のために一般的にやっていることや聞かれることだと思いますので、なんとなく頭の片隅にでも置いておいていただければ幸いです。

RPAは業務効率化にとても効果的なよいツールです。
どういうことができるツールなのかを知っておくことで、業務自体を知っていればより効果的な使い方や、より効率化できる業務を提案できるかもしれません。
RPAは、DX、IT人材の不足、市民開発者といった事柄とセットで考えられるものです。「作る人・使う人」と線引きされているものではなく個別の業務にも寄り添ってくれるものですので、RPAと仲良くなったらお得だと思いますよ。

今の世の中、ITと関係ない人は殆どいません。
願わくは、すべての人にITの恩恵を。

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