自宅療養を終えて

この記録をざっとまとめてから早くも1ヶ月近くが経ちました。2週間の経過観察期間中も、終わった後も意外と時間がなく、アップし損ねて今に至る……。遅ればせながら、記録として上げておきます。

その後、父も私も感染することなく経過観察期間を終え、最終日の夕方には保健所から解除の連絡がありました。長い間お疲れ様でした、と最後まで丁寧で親切な対応。

姉のところには療養解除から3日後、1週間後、3週間後に体調確認の電話。さらに通知書等が3通届きました。感染の通知(=就業制限通知)書と自宅の消毒命令書、それと制限解除の通知書です。あまりに忙しく、最初の2通の発送はかなり遅くなったそう。消毒命令が出てたのは知らなかったですが、自主的に消毒徹底していたので問題ナシ!

母の最終確認電話と制限解除の通知書が、まだきていませんが、やはり今も保健所がパンク気味なのだと思います。確認の電話はともかく通知書はもらっておいた方がよさそうですが、母のものは特に急がないので、気長に待とうかと。

罹患家族の回復状態ですが、姉の嗅覚障害は長い間解消されず、2ヶ月近く経った今も完全には戻っていません。ひと月も過ぎた頃、徐々に外からの匂いはするようになりましたが、内側からの匂い(風味)は感じずという状態が続き、今もさほど変わらず。特にチョコレート、コーヒー、味噌、バター(乳製品)等の風味は今もほぼ感じられないそう(柑橘系やスパイスはわかる)。ついこの前も蟹めしを食べて、ほぼ蟹の風味がしないと嘆いていました。コロナ感染って、料理人には死活問題かもしれません。

母はありがたいことに元気で、回復後むしろ持病の具合が良くなったような錯覚すら覚えます。コロナの倦怠感のおかげ?で、十分に睡眠をとれたから?でしょうか。本当に療養期間中は、ずっとぐっすり眠っていたので。ただ、発症の1ヶ月後くらいに肩から腕にかけて発疹が出て、1週間から10日ほど酷く痒がっていました。医師曰く「血管に沿って出ているので、もしかすると今回のコロナの何らかの反応かもしれません」。この新型ウィルスは、血管にダメージを与えるのだそうです。真偽のほどはわかりませんが、母の場合は、そんな症状が出ました。

さすがにここまでくれば、二人とも一応回復と言えそうです。

今回、実際に家族が罹患し自宅療養をしてみて感じたことは、

感染しないに越したことはない。

姉も、軽症だったものの、嗅覚障害と倦怠感はかなり長い間残っています。そこに、感染したことによる対外的な対応の手間や、精神的負担が加わるので、新型コロナ罹患はやはり大変。避けられるのであれば、感染しないに越したことはない、というのが、身近で見て、同居の濃厚接触者となっての正直な感想です。

ただし、仮に感染したとしても、

過度に恐れることはない

が、今回強く感じたことのひとつでもあります。ゆえに、

自宅療養でも問題ない

とも。もちろん、これは、外出を控え、ゴミの出し方に気を付けるなど、他者に感染させないためのルールをきちんと守ることは大前提ですが、「自宅療養は怖い」ということは、少なくとも我が家は一切ありませんでした。確かに、元々自宅療養を望んでいた家だというのはありますが、それを差し引いても、自宅療養を否定的に捉える要素は多くないように思います。むしろ同居者がいるのであれば、互いに様子を見守りつつ自宅で養生するほうが、よりストレスなく療養期間を過ごすことができるのではないかと。

ので、「入院した方がいいのにできない!」と不安を煽り立てるような報道は本当に不要(もしかして怖がらせて自粛を促そうとしているのかもしれませんが……)。いずれにせよ、我が家のように軽症で回復する罹患者(=入院しなくても問題ない患者)が8割だと聞きます。自宅療養のためのガイドラインを報道するなどして、人々の不安を取り除き自助を促し、医療を本当に必要な人々のために空けておく手助けをするのが、報道の役割ではないかなと思います。

重症化するのは罹患者の2割。逆説的な言い方になりますが、自分がその2割になった時に医療にきちんと対応してもらえるように、可能な限り医療の手を煩わせずにいる、というのが、わたしたち一人ひとりにできる対応、と思わされた15日間でした。

この記録が、どこかで誰か似たような立場の方々の参考になれば良いのですが……。

これは有料記事とさせていただていますが、多くの別の罹患者の方々が、同様の記録を無料でアップされていると思います。情報は金ですから、たくさん読まれてみてください。

東京都政策企画局のサイトには「新型コロナウィルス感染症に罹患し回復された方の体験に基づくメッセージの紹介」というページが設けられていますので、こちらも紹介しておきます:

めも

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今回の新型コロナの自宅療養中の記録をまとめました。

年末から年始にかけて、家族が罹患。高リスク者の母も罹患。 でも自宅療養で乗り切った記録。

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