蛙化現象の正体

こんにちは、もすです。

皆さんは今話題の蛙化現象についてご存知でしょうか。

↑左の彼女は人気YouTuber「きりまる」さんで、なぜか今この1年前の動画が掘り起こされて各種SNSでバズっています。

「蛙化現象ってまず何?」
「これは厳密には蛙化現象じゃない」
「蛙化現象ってどうして起きるの?」
「自分自身蛙化現象に悩まされている…」
という風に色んな考えの人がいると思います。

↑のそんな方々に向けた記事です。今回もいつものように3つに分けて追求していきます。

①「蛙化現象」と「きりまる化現象」
②蛙化現象を引き起こす原因(男女別)
③蛙化ときりまる化を直すには

(余談だが、蛙化現象という概念は最近流行った概念ではあるが、実は2004年から存在している。)
(藤沢伸介 『日本心理学会大会発表論文集/女子が恋愛過程で遭遇する蛙化現象』2004)


①「蛙化現象」と「きりまる化現象」

蛙化現象(かえるかげんしょう)とは、好意を抱いている相手が自分に好意を持っていることが明らかになると、その相手に対して嫌悪感を持つようになる現象である。

「好きだった相手」が「生理的に無理」と思うほど逆の感情になることから、グリム童話『かえるの王さま』に例えて蛙化現象と呼ばれる
wikipediaから引用

この定義で言うと↑のきりまるさんの動画で紹介している、
「彼氏がフードコートでおぼんを持って自分をキョロキョロ探す姿」
「彼氏がお会計の時に財布を出している姿」
などに対してドン引いている現象は厳密に言うと蛙化現象ではなく、単に「相手の不愉快な行動に冷めているだけ」である。これを自分は「きりまる化現象」と命名したいと思う。

つまりまとめると、

蛙化現象は「自分が好意を抱く相手から好意を抱かれた途端に気持ちが冷める現象」

きりまる化現象は「自分が好意を抱く相手が自分にとって不愉快な行動を取った時に気持ちが冷める現象」

である。

まずはこの違いをはっきりさせておいてからこれからの文章を読んで頂きたい。


---きりまる化現象は恋愛なら当たり前

ひとまず蛙化現象は置いておいて、きりまる化現象について追求する。

「きりまる化現象」などと大々的に命名したが、「自分が好意を持っていても、相手が自分にとって不愉快な行動を取れば冷めてしまう」というのは恋愛においては当たり前すぎる話である。

「浮気されて気持ちが離れる」などもきりまる化現象だろう。

きりまるさん達はその気持ちが離れる価値観がたまたま
「フードコートおぼん」だったり「お会計財布」だったりと普通と比べ歪んでいるだけである。

それで言うと冷められるような行動をした相手も悪いし、その行動に冷める価値観を持った自分も悪い。

(ただ個人的には、自分達がただ性格が悪い女というだけなのに「蛙化現象」という言葉を使って都合よく正当化しないでほしいと思う。)


②蛙化現象を引き起こす原因(男女別)

きりまる化現象は単純に価値観の問題であり価値観の不一致の話だったので単純だが、蛙化現象はもっとややこしいものだ。

と言うのも、「好きな相手から好かれて冷める」というのは論理がなくはっきり言って意味不明な思考回路だからだ。その意味不明な思考回路を②では分析したいと思う。

まず蛙化現象は男性でも女性でも意外と経験がある人が多く、自身の蛙化現象に思い悩んでいる人ももしかしたらこの記事を読んでいる人の中にいるのではないだろうか。(ちなみに自分も経験した事がある。)

ここからは個人の見解であり仮説である。

自分は、男性と女性では蛙化現象の本質は異なっていると考える。
それぞれの蛙化の原因について追求していきたいと思う。


---男性の蛙化現象

男性の蛙化現象には2つの仮説を提唱する。
「狩猟本能仮説」と「競争本能仮説」だ。

まず「狩猟本能仮説」について追求する。
「男は追いかける恋愛が好きだ」というフレーズを聞いた事はないだろうか。
自分の経験上、多くの男は「女性を落とす過程や落とし切った事」に価値を感じ、快感を得る。これは、男性の「狩猟本能」が関係していると考える。

生物というのは、自分達にとって必要な行動は「気持ちいい」と感じるようにDNAにインプットされていると自分は考えている。(例えば食欲、睡眠欲、性欲。)

狩猟本能(狩猟欲)も同じで、「女性を落とす」という事を狩猟と見立てた場合、「その狩猟自体に快感を覚える」というのは説明がつくのではないだろうか。そして、
女性を落としたと確信し快感を得てしまったら、それ以降物は物足りなくなってしまい蛙化してしまう。これが「狩猟本能仮説」だ。


次に「競争本能仮説」について追求する。
先程の説明同様、生物に競争は必要不可欠であり、競争に打ち勝った時に快感を覚える本能があると自分は考える。

なので「自分の力を見せつけたい」「相手より強いことを示したい」、そういう欲求が生まれる。

男は、女性を落としたと確信した後、さらに競争本能を満たす為(言い換えると自分の価値を更に確立する為)に、他の女性も落としたくなる。それ故今の女性に興味が無くなり蛙化してしまう。これが「競争本能仮説」だ。


---女性の蛙化現象

女性の蛙化現象には3つの仮説を提唱する。
「恋する自分が好きなだけ仮説」
「異性や性的な事に元々嫌悪感がある仮説」
「自己評価が低い仮説」

1つ目は説明するまでもないだろう。いわゆる「恋に恋しちゃってる」ってやつである。彼に恋している訳ではないから、好意を向けられても蛙化してしまう、という仮説。

2つ目は男性経験の少ない女性に多い印象がある。
「自分から好きになっておいて何を言っているんだ」という話ではあるが、経験が少ない故の恋愛への憧れから彼のことを好きになってみたけど、元々の性に対する嫌悪感故の蛙化、という仮説。

3つ目は蛙化現象の原因の1つとして間違いなくあると自分は思う。
自己評価が低い故に、自分のことを好きだという相手を信用できない。考えられない。故に嫌悪感を抱き、蛙化してしまう、という仮説。


ちなみに、

②では、男性蛙化には2つの仮説、女性蛙化には3つの仮説を提唱したが、男性蛙化の原因に女性蛙化の3つの仮説が適応される事もあると思うし、逆もまた然りだろう。(あくまで仮説ごとに男性に多いか女性に多いかで分類をしたに過ぎない)

つまり計5つの仮説が男女問わず蛙化現象の原因としてあるだろうと自分は考えている。



③蛙化ときりまる化を直すには

①では蛙化現象ときりまる化現象について定義を再確認した。
②では蛙化現象の原因について5つの仮説を挙げた。

③ではそれらの経験を活かし蛙化ときりまる化を直す方法を追求していきたいと思う。

蛙化もきりまる化も経験した事のない人からすれば、「それらの現象なんて性格が悪いだけじゃねえか」と結論付けるかもしれない。
しかし、相手に対してだけでなく蛙化やきりまる化を引き起こしている自分自身に対しても嫌悪感を抱き苦しむ人もいるのだ。


じゃあそんな人が救われるためには、どう直せばいいのか。
それは、「自分が蛙化現象(きりまる化現象)を引き起こしている原因に気付き、認知や性格を矯正すること」。これに尽きる。

蛙化現象を起こした事がある人は先程の5つの仮説を思い出して欲しい。
①「狩猟本能仮説」
②「競争本能仮説」
③「恋する自分が好きなだけ仮説」
④「異性や性的な事に元々嫌悪感がある仮説」
⑤「自己評価が低い仮説」

このどれかが蛙化の理由ではないだろうか?もしそうなら、
その性格を直せば蛙化は引き起こさない。直すことができないなら、そんな自分を受け入れるしかない。

①と②の本能はなかなか変わりづらい物だろうが、③④⑤は認識するだけで全然違うと思う。
③は「恋する自分でなく、ちゃんと好きになった相手と恋愛をすれば良い」し、
④は「性的な事に対する嫌悪感をなくしていけば良い」し、
⑤は「自己評価を高めたら良い」。
そうやって蛙化現象とは向き合うべきだと考える。

きりまる化現象はもっと簡単である。
仮説なんか立てずとも、そう思ってしまう自分の価値観や性格が原因なのでありその自分の性格が悪いと思うならそれを直すだけである。


まとめ

今回は蛙化現象について追求した。

結局のところ蛙化現象もきりまる化現象も、気質と性格、それに伴う認知が引き起こす現象に過ぎないのだ。

ゆえに、完全に精神科領域と言える。それらの正体を追求する事が自分の精神分析の力に繋がると思い、今回は記事を書いた。

自分のそれらの現象に悩んでいる人は、認知行動療法などの精神科治療を自分に試してみても良いかもしれない。

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