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会話はサッカー 会話の天才から学ぶ会話術。
自分の尊敬している友人がこんな事を言っていた。
「会話ってな、サッカーと同じやねん。」
「サッカーにはゴールがあって、味方にパスしたり、時には自分でドリブルしたりして、最後に誰かがシュートして得点を目指すっていう流れがあるやろ。会話も同じやねん。
会話にもオチというゴールがあって、誰かに話振ったり、時には自分で話したりして、最後に誰かがオモロい話やボケに繋げてオチを作んねん。」
「ほんでサッカーにポジションがあるのと同じで、会話にも色々役割があんねん。ボケやエピソードがオモロい奴。話を回すのが上手い奴。暴走してる奴を止める奴。そんな味方で協力して最後に笑いを生み出すというチームプレーやねん。」
「ボケやエピソードがオモロい奴はサッカーで言うところのFWやな。シュートを決められる、つまりオチまで無理やり持ってく攻撃力がある奴や。
暴走してる奴を止める奴はDFやな。つまり変な方向のお笑いに行こうとしてる奴や滑ってる奴をフォローしたる役割や。
ほんで1人は絶対に必要なのが、話を回す奴。これがMF、チームの心臓や。こいつが味方をコントロールして、時には自分が攻めたり守ったりせんと会話は絶対に面白くならへん。」
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ちなみにMFは攻撃的MFと守備的MFに分かれる。
「弱いチーム、つまり会話が面白くない集団は2パターンあんねん。そもそもチーム全体のマンパワーが低いか、味方のバランスが乱れてるかのどちらかや。チームのマンパワーが低いのはそもそも面白くなくてどうしようもないから置いといて、問題は味方のバランスが乱れてる時やねん。」
「例えば明らかにボケに特化してて話が上手い訳ではないのに、話を回そうとする奴おるやろ。サッカー日本代表に例えたらFWの前田大然がMFするみたいなもんや。」
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ボール回しはあまり上手くない
「他にも、面白くもないのに会話の流れを断ち切ってまで自分の話ばっかする奴とかおるやろ。サッカーに例えたら自分達のボールでゴールまでの流れ出来てんのに、味方やのにいきなりコート外にクリアするようなもんや。そんな奴らが1人でもおったら会話は面白くならへん。」
「そういう奴らを適材適所の役割に導いてやるのが、MFの腕の見せ所やねん。ゴール、つまりオチまでの道筋をMFが立ててやって、味方をその道筋通りに進ませるようコントロールしてやる。つまりFWに話を振ったりボケる場をお膳立てしてやったり、時には暴走してる奴をDFと一緒に止める。この役割がおらんと綺麗なサッカーができんように面白い会話は絶対に出来へん。バラバラなるから。だからMFが1人は絶対に必要やねん。」
「あと、サッカーと同じでめっちゃ大事なのが、与えられる役割が場面場面で変わるところやな。例えばFWやのにパス回しや守りをせなあかん時とか、DFやのにシュート打たなあかん時あるやろ?それと同じで、本業はボケキャラやのに話を回さなあかん時や、暴走してる奴を止める役割にならなあかん時はあんねん。」
「だから会話で有用な存在は、どのポジションをしてもある程度こなせる人間やねん。ほんで、自分は今このポジションに徹するべきや!って判断が出来る人間やねん。」
「明らかに1番話回すの上手い奴がおる状況で、自分がMFの役割を担う必要はないやろ?それを判断して、今回は自分はボケに徹しようと思える奴、ほんでそれに徹する能力が備わってるやつが有用やねん。」
「やからな、自分の実力と周りの実力を正しく見極めて、まずは自分の役割を決めるのが1番大事やねん。ほんでさらに出来るようになれば、相手の役割を決める事も出来る。そこまで出来て初めてMFになれんねん。」
自分はこの話を聞いた時、目から鱗が落ちた。
彼は非常に話を回すのが上手い。絶対的MF、チームのエースと言える存在だ。「彼のいる飲み会にハズレはない」としばしば言われるほどの評判である。
その彼の面白さの根底には、「会話=サッカー理論」があるのだろう。
彼は「会話における役割」という枠組みをそれぞれサッカーのポジションに例えて脳内にあらかじめ用意してあるというのだ。そして彼は場面ごとに自分や周りの人間の能力を鑑みて、既に用意してある枠組みに放り込む事で役割を決めている。
だからこそ「周りの人間を瞬時にかつ適材適所に役割分担すること」と、「自分自身も場面に沿った立ち回りをすること」が可能なのだ。だからこそ絶対的MFであり絶対的エースたり得るのだろう。
自分もこの話を聞いた日以降、聞いた通りに枠組みを用意して会話を行うようにしている。すると確かに自分の立ち回り能力や会話を回す能力が目に見えて向上したように思う。
彼の言うように、会話はサッカーだ。会話を楽しむ秘訣はそこにあるだろう。
※文章構成の都合上、多少実際の彼の発言を脚色してます。