24-25WEリーグ 9節試合後取材 セレッソ大阪ヤンマーレディースvsAC長野パルセイロレディース
2024-25 SOMPO WEリーグ 第9節
セレッソ大阪ヤンマーレディース vs AC長野パルセイロレディース
1-3
・得点者
セレッソ 31分 田中 智子
長野 43分 川船 暁海
50分 菊池 まりあ
66分 川船 暁海
■所感
立ち上がりからセレッソは試合の主導権を握り、先制点を挙げる。31分、筒井梨香のロングボールから高和芹夏の胸トラップで落としてパス、田中智子のダイレクトボレーがゴール右に突き刺さる。これが田中の今季初ゴールとなった。
長野は17分に稲村雪乃が負傷交代。その後耐える時間が続くも、37分の菊池まりあがプレッシャーをかけ奪ったボールをそのままシュート。この一本のシュートを皮切りに攻撃に転じる。続く39分のCKからの大内梨央のヘディングシュートはセレッソ矢形海優の好守で惜しくも得点にならず。
長野ペースで試合が進み43分。川船暁海がシュート、一度は相手キーパーに弾かれるもDFにあたりこぼれ球に。拾った川船がDFをかわしつつシュート。同点に追いつき1ー1で前半を終える。
後半はスタートから長野が積極的な攻撃を見せる。50分、髙橋雛がこぼれ球を拾い一気に前へ推進力を見せる。右に開いた大内へとつなぎ、中央に走りこんだ菊池の今季初ゴールで逆転。更に66分に高橋のマイナスのパスを川船が決めて3点目を挙げた。
このままでは終われないセレッソは72分、後半途中出場の浅山のクロスに百濃はスルー、左から来た矢形が合わせてシュートを放つもゴール左。続けて荻久保の浮かせたパスに高和のヘディングシュート。荻久保・浅山の連続シュートとゴールに迫るが得点は生まれず。1-3で長野が勝利を収めた。
長野は連敗ストップ、WEリーグ戦カップ戦では廣瀬監督体制初の逆転勝利となった。
■セレッソ所感
セレッソ試合の入りは良く、失点するまでは試合巧者のまま進める。4-4-2でスタート、攻撃時には右SBで出場した中西がサイドで上がり起点を作ることもあった。
後半、勢いが落ちてしまった感が否めない。ただ、前半後半共に追加点のチャンスはあった。2点目を取れば流れを引き戻し勝ち点に繋げられる可能性はある。実際に今シーズン複数得点を取った4試合(1節ノジマ戦3点・3節大宮戦4点・カップ4節千葉戦5点・8節仙台戦3点)はいずれも勝利。今後どう追加点を挙げるかもポイントになりそうだ。
19分に矢形が飛び出してくるもオフサイド。31分の先制点は筒井ロングボールから高和が胸トラップで落として田中の見事なボレーシュートだった。
前半終了を目前に相手のペースに呑まれだし失点。同点で折り返す。
後半は47分田中智子に矢形が並走するもパスが合わず。その後は攻め込むもチャンスをいかせない場面が続く。62分、アタッキングサードでのFKでニアを狙うもブロックにあう。カウンターになりかけるも米田が睨みを利かせけん制した。
交代で入った浅山はそのまま2トップの一角に。チャンスメイクの場面も多くあった。
74分には百濃のくさびから浅山、百濃に戻し逆サイドの高和へ。残したボールを荻久保がシュート・更に浅山シュートとセレッソが流れを掴みかける時間もあったが得点には結びつかなかった。
■長野所感
17分に稲村の負傷交代。この出来事が一つの契機と試合後に廣瀬監督も伊藤めぐみも語った。
伊藤めぐみが前節よりも下がった位置、おおよそアンカーの位置でプレーしているように見えた。全体のバランスを整えつつ精度の高いプレーを続けた。
川船はこの日2得点。今季2度目の1試合複数得点となった。(カップ6節大宮戦)今季はここまで5得点と好調さが伺え、今後どこまで得点数を伸ばせるか期待がかかる。
髙橋と大内は2得点に絡む活躍を見せ、FW陣3名の関係性の良さも伺えた。
高身長の選手が多い長野はセットプレーでチャンスメイクも。39分の大内のヘディングシュートや同点シーンも菊地のFKを始まりとした攻撃だった。
試合終盤は3バックで守りきる。
WEリーグ・カップ戦通しての逆転勝利は2022-23シーズン20節2023/05/27のホーム浦和戦以来となった。
■セレッソインタビュー
・矢形海優選手
Q.39分CKからのピンチを凌ぎ守備でも貢献したが
あの時は自分のところに来てよかったなというのがあったんですけど、いつも練習の時からファーに行ったらゴールカバーというのは意識していたので練習していたことができたので良かったなと思います。
・田中智子選手
Q.昨シーズンはウィンターブレイク後、今シーズンは年内と早い段階で点が取れたことについて
余り去年からどうこうというのは考えていなかったので、そうだったんだぁと言うくらいでした(笑)
■長野インタビュー
・伊藤めぐみ選手
Q.前半の流れについて
守備が嵌っていなくて、負傷交代もあって、途中交代してくれた三谷選手は中盤の選手だったので菊地選手が1.5列目に入った方が良いんじゃないかと菊地まりあ選手と試合の中で3人で話し合いました。そうしたら少し嵌るようになったので、結果的に前半のうちに同点にできたのが大きかったかなと思います。
Q.後半の攻めについて
試合の中で守備の時にパルセイロの右サイドに誘導してボールを取るというのが狙いでした。そこからしっかり奪って相手の左サイドを攻略して攻め込めたので、自分たちが準備してきたことをちゃんと出せたので良かったかなと思います。
Q.後半の入り
負傷した稲村選手への思いを皆で確認して、これは絶対に負けられないなというのをチーム皆で確認して(後半に)入ったので後半に追加点2点できたのも大きかったかなと思います。
Q.逆転での連敗ストップ、3得点と大きな勝利になったが
昨シーズンは苦しいシーズンで後半戦は12試合勝ちなしが続いてしまったんですが、今シーズンは新加入選手も入ってチームの雰囲気もガラリと変わりました。2連敗した中でも練習での声掛けは宥めるのではなく厳しい声掛けができ、長距離移動で皆大変だったと思うんですけど、昨年と違い2連敗で抑えれたのは今年のひとつチームの強さかなと思うので今日の勝利は嬉しかったです。