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24-25SOMPO WEリーグ1節 INAC神戸レオネッサvsサンフレッチェ広島レジーナ 試合後取材
2024-25 SOMPO WEリーグ 第1節
INAC神戸レオネッサ VS サンフレッチェ広島レジーナ
INAC 1分 カルロタ スアレス
レジーナ 90+1分 髙橋 美夕紀
■所感
2024-25シーズンが口火を切られた途端、開幕ゴールが生まれた。
先制はINAC。ゴールキーパーへのバックパスを狙ったカルロタが来日初ゴールを挙げる。試合開始10秒、あっという間の先制弾だった。
この日INACが採用したのは4バック。
カップ戦2節では試合中にフォーメーションを変更し、後ろに4人並べることはあったが、今季スタートからは初めて。やはりこの試合でも人を入れ替え、ポジションを入れ替えつつ、終盤は最終ラインを5人並ぶ形へ変更しながら戦いを続ける。
守りINAC、攻めるレジーナ。
レジーナは後半は交代を使いながら勢いを落とさず戦い抜いた。82分に前線の髙橋美夕紀、カップ戦2節で1年4か月ぶりに公式戦復帰となった塩田満彩を投入し更に攻撃の勢いを強める。
85分には今季10番を背負う瀧澤千聖がドリブルで一気に仕掛けFKのチャンスを得る。続く88分、上野真美が離れた位置からシュートを放つもクロスバーに嫌われた。
攻めの姿勢が功を奏し、遂に同点ゴールが生まれたのは90+1分。
上野が粘りを見せFKを得る。それを瀧澤が蹴り、飛び出した髙橋がヘディングシュートで決めアウェーの地で勝ち点1を手にした。
シュート本数はINACが3本、広島が9本
試合後会見でジョルディ・フェロン監督が話すようにINACは「ゴールチャンスが少なかった」
攻撃をどう繋いでいくか。人を前にかけるのか後ろにかけるのか。次節はアウェイ浦和戦。リーグ序盤の山場となる。
■INAC神戸レオネッサインタビュー
・成宮唯選手
Q.今日の試合について
ポジティブに捉えるなら負けてない。ポジティブに捉えたい気持ちはありますが、勝てる試合を逃してしまった。後に響くのかな。ポジティブに捉えるしかないとは思っています。
Q.監督からもチャンスメイクが少なかったという話があったが、レジーナ相手にどの部分が手こずったのか
センターバックがアグレッシブにくるので、中につけるパスを狙われてたのかなと思います。
自分としては前半はあまり試合に入れずにボールを受ける回数も少なかった。後半はチャンスメイクの部分を凄く意識していました。結局自分がボールを受けないと攻撃のベクトルが(前に)向かないと感じているので、自分自身責任を感じています。
Q.攻撃の繋ぎ、前線の選手と後方の選手の連携部分で意識していたところ
三宅選手や土光選手はボールを持てる選手ですし、良いパスを中で通してくれます。後は中のコミュニケーション。動き出してあったり、一人ひとりのポジショニング。受ける選手だけでなく周りにいる複数人の選手が良いポジショニングを取るといった連携も大事になってきます。そういった意味では後半は自分たちがボールを持てる時間はあったのかなと思うんですけど、チャンスに繋がったかどうかといわれたら……。本当に今日のチャンスは得点シーンだけだったと思うので。こういう展開では最後守り切りたかったです。
攻撃の選手としては、チャンスメイクが出来なかったというところで、妥当な結果、ではないですけど。最後持ちこたえたかったです。
Q.チャンスメイクをする、増やすために大切な部分
カップ戦2節もそうですけど、簡単なボールロストが多い。ポゼッションサッカーを目指している私たちのサッカーではボールロストが鍵になってきます。今日はグラウンドコンディションもあまり良くなかったですし、監督もダイナミックなサッカーをしようと言っていました。その中でもやっぱりキックの質だったり、ボールロストも目立った。簡単なミスが多かったのが前に行けない原因なのかなと思います。
Q.外国籍選手が増えたことによる連携面について
言い訳にはしたくないですけれど、まだシーズンは始まったばっかりですし。「左右」や「ちょっと右」などポジショニングの
難しい部分はありますが、場数を踏んでいくしかないのかなと思います。ずっとやっていれば連携が良くなることも少なからずあると思います。
自分としては今日は2ボランチとFWに外国籍選手がいて、その真ん中にいました。なのでその3人の動きを見ながら、以前よりもっと味方を見るようになりました。
■サンフレッチェ広島レジーナ監督会見
吉田恵監督
Q.総括
カップ戦から1勝1分ですけど、チームとしていい準備をして臨んだ試合でした。INACさんのフォーメーションが今までと違う形で入りをしてきたのでそこに苦労しました。それを抜きにして、試合開始から失点をしてしまったのはチームとしてアドバンテージでした。
ただそこからグラウンドコンディションが厳しい中、徐々に自分たちのペースに持っていこうと選手は努力してくれました。ハーフタイムを通じて自分たちの攻守においてのやり方を確認しました。守備のところでは体を張ってINACさんの最初の失点以外は大きなチャンスは作らせなかったのかなと。その強い守備が功を奏して、そこから出て行ってファウルを受けて、疲れた中でも交代した選手が役割を果たしてくれました。勝てはしませんでしたが、アウェイの地での勝ち点1はポジティブに捉えています。
INACさんはここまでの試合の映像をみていると昨年と同じことをしたいように見えたました。勝ててはいましたけど厳しい状況。だからこそ、リーグ開幕戦でものすごいパワーで割り切ってくると思っていました。それがフォーメーションの変更に繋がっていて、自分たちとしては少し困った部分ではあったんですが、形を変えてくれたおかげで相手の去年までのいい攻撃いい守備が少し出なかったと思います。それに対して自分たちはメンバーを変えずにいたのが勝機に繋がったのかなと思います。
ミスが起こるのがサッカーなので、開幕戦で失点するミスが出たのが今考えるとよかったのかなと思います。後は立ち直ってメンタルを回復させ自分たちのサッカーを追求する。すごく緊張しましたけど勝ち点1を取れてよかったです。
Q.スタメンを大きく変更しながら戦われてますが、今日のメンバーに求めたものは
今回はベストでしたけど、今後はコンディションがいい選手悪い選手が出てくると思うので、できるだけコンディションがいい選手を使っていきたいです。その中でやるサッカーはまだ意思統一しきれていない。誰が出ても自分たちの戦い方ができるようにしていく作業は必要になるかなと思います。まずは、今日先発で出てくれた選手、サブに入ってくれた選手、残って練習してくれている選手、チーム全体でつかんだ勝利だと思います。