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24-25WEリーグ 11節試合後取材 セレッソ大阪ヤンマーレディースvsINAC神戸レオネッサ

2024-25 SOMPO WEリーグ 第11節
セレッソ大阪ヤンマーレディースvsINAC神戸レオネッサ 2-1
得点者:
セレッソ 12分百濃実結香 16分矢形海優
INAC   4分成宮唯 

思いが勝利を手繰り寄せたセレッソ。
INACは攻め続けるも単調ぎみに。あと1点が遠かった。


■所感

前半立ち上がりから攻めたのはINAC。勢いそのまま開始4分で成宮唯が先制。カップ戦で見せた開幕ゴールを彷彿とさせる時間帯だった。山本摩也のダイレクトパスを受けた成宮がDFをかわしシュート。鮮やかな先制点となった。
ただ、この日のセレッソは失点で崩れない。
セレッソの同点弾は02年組二人での得点。右サイド、高和芹夏が残したボールを百濃実結香がダイレクトで流し込む。得点後は百濃と高和二人で手をつなぎベンチへ。待ち構えていた松本奈己・善積わらいと抱き合い喜びを分かち合った。
セレッソの追加点は脇阪麗奈から矢形海優へ。現WEリーグアシストランキング1位から得点ランキング1位へのどんぴしゃクロスだった。
コーナーキックのキッカー脇阪はショートコーナーを選択。田中智子から脇阪へ戻ってきたボールを左足で上げる。ファーにいた矢形が頭で合わせサポーターの待つゴール裏へむけ目標の二桁得点となる10点目を挙げてみせた。
セレッソが挙げた2得点はこの日、初の解放となったゴール裏サイドでの得点。いつもより近くにいたサポーターの後押しもあっての得点となった。
これで矢形は今季リーグ戦10得点、リーグ得点ランキングを首位をキープ。また脇阪のアシスト数も6とこちらも同じくリーグトップのアシスト数をキープした。

前半24分、少し痛めた様子のあった井手ひなたに代わりカルラ・モレラが入る。今節はここまでDFで出場していたヴィアン・サンプソンが代表活動で不在。そのためパオラ・ソルデヴィラがDFの位置へ。

セレッソゴールキーパーの山下莉奈の再三の好セーブも光った。45+1分、山本が右からのクロスでカルロタを狙うも山下がキャッチ。後半に入ってもハイボール処理の上手さをみせた。

後半に入りセレッソは田中に代わって北原朱夏。そのまま2トップの位置に入った。対してINACは髙瀬愛実と水野蕗奈の2人を投入。左の水野からのクロス供給、髙瀬を前線に入れることで厚みをもたせ攻撃の活性化を狙う。
後半はINACが攻め続ける展開に。
50分、水野からのクロスは受け手がおらず流れる。54分、再び水野がクロスを上げゴール前のカルロタを狙うもセレッソGK山下がキャッチ。
セレッソの攻撃は59分、後半から入った北原が成宮をかわし矢形へパスを送る。矢形がヘディングシュートを放つもゴール横を過ぎた。
70分成宮から守屋、こぼれ球をカルロタがシュート。これで得たCKは山下のパンチングで防がれる。
72分、髙瀬とのチェイスに浅山が懸命の守備。足を伸ばしクリアした際に足がつる様子をみせるも90分間戦い抜いた。前線から最終ラインまでオールラウンダーの浅山だがこの日CBで出場。長身をいかし迫力ある守備で存在感を発揮。コンビを組んだ米田と相手の強力FWカルロタ・スアレスをしっかりと抑え込んだ。
74分山本のロングシュート、続くCKでカルロタがヘディングシュートもクロスバー。垂直気味に落ちたボール押し込めるか、というところで掻き出されてしまう。
試合時間残り5分を切り更にINACは猛攻をしかける。87分に波状攻撃。水野のクロスから髙瀬のヘディングシュート、これを山下が右足で止めこぼれ球をカルロタがシュート。幾度となくチャンスを作るもゴールネットを揺らすことはできなかった。
4,754人が見守る中でのバトルオブカンサイはWEリーグで初めてセレッソに軍配が上がることとなった。公式戦としては2020/11/15なでしこリーグでの試合以来4年ぶりの勝利。

セレッソとしてはここ最近と同様に1失点目から立て続けに崩れなかったこと。全員が集中して個で負けないシーンが多かったこと。よく走りプレスに行っていたこと。流れを読み交代を切らなかったこと。良かった点は様々ある。
ただあえて、
善積わらいの引退式。WE初のゴール裏席の開放など、選手たちを後押しする大きな力があったこの日。選手の、スタッフの、サポーターの思いで勝ち取った勝利と言いたい。

INACは嚙み合わない部分や、クロスの長短、ターゲットなど単調に見える場面もあった。
ただ、ここからカップ戦準決勝、皇后杯とタイトルのかかった試合が続く。国内3冠へ向けて再度舵を切りなおせるかに期待したい。

■セレッソ大阪インタビュー

・百濃選手
Q.事前取材で話されていた対面の守屋選手を今日の試合ではよく抑えていました。
怖い選手なので、右足でボールを上がられる方が怖いのでどちらかと言うと右足で良い状態で上げられないように意識はしていました。左足で入れられることもありましたが、右足で上げられるよりかは。でも守屋選手もとても上手いのでとても苦しんだんですけど、なんとかって感じです。

・北原朱夏選手
Q.今日は前線での出場となりました。
昔からずっとFWをやっていて。SBになってSHになったので。FWが好きなので嬉しかったです。

Q.後半を振り返って
守備の時間が長くなることは分かっていたので。体力には自信があったので、皆のために誰よりも走ろうと思って入りました。

Q.矢形選手のヘディングに繋がったクロスボールのシーンは
まず相手が後ろから来ていたので、体を使ってターンした時にシュートか正直悩んだんですけど矢形さんが抜けているのが見えてファーに左足で流そうと思いました。

Q.善積選手について
そこまで一緒に試合に出るということはなかったんですけど、練習とかでもいつも明るく経験の高さだったり学ぶところが多いです。

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