水鳥
水鳥!水面の乱反射する西陽!
何か確信めいたことを得られそうな時にこそ慎重さが必要だ、美しい乾燥と心地いい寒さに騙されるな!
だが!そういうものに騙されてしまうのが人間というのもまた事実!
その!弱さ!
認めざるを得ない!
我々は!皆!愚か!
分からないことは、分からない!
何を知らないかも知らない!
夜の暗黒に吸い込まれていく列車!
今はそんな話してない!
水鳥がいて!かわいかった!
それだけ!
教訓などない!
記録!
冬!
冬はそれだけ!
貝や陶器のブローチのような!
小さな楕円に包まれたなだらかな思い出のような!
そういう季節!
ふざけるな!
寝るな!
寝るための椅子はまだ無い!
なんなんだお前は!
追いつかれるな!
二律背反!
してる暇があるなら!
こんな文章書いてないで!
ネットフリックスでも観なさい!
何が見たいんだ!
決めなさい!
思い出し続けなさい!
渋味苦味が口の中に広がる!
恥の価値を高く見積り過ぎている!
山頂で虹を見るような神秘体験!
その山陰に息を潜めている!
ものが!
水鳥!
痩せ細った!
水鳥が!
擦り切れそうな細い天糸の上に命を乗せた飢えた水鳥が!
今日の命を繋ぐため!
こちらを睨んでいるだろう!
金色の枯れ草!
その!
水鳥!
乱反射する西陽!
水鳥は!
そう!