はじめての大学病院
人生で大きな病気、怪我一切せずに生きてきたから、
大学病院なんぞ縁がなく。
とりあえずすごい待つ……というくらいの認識しかなかった。
電話で予約を取ったときも「お時間かかりますので、ご了承ください」といったことを言われたし、覚悟はしていた。
うん、大丈夫。わたし一生youtube見てられるから。
病院についてまず受付。
受付をするのに、待つ。番号が呼ばれるまでyoutube。
15分ほどの待ち時間で受付。
受付では前の病院でもらった紹介状とCTのデータが入ったCD-Rを渡す。
「紹介状の封筒……開けました?」
受付のおねえさんの顔怖い。え?だめだった?わたしのもんだと思ってたから開けちゃったんだけど……。
紹介状は開けてしまうと本来無効になることもあるらしく、
初犯だったので厳重注意で済んだ。
フゥ……いきなりドキドキした。
次に消化器内科の受付に行くよう指示される。
また受付…。でも、大丈夫わたし一生youtube見てられるから。
受付の近くにはすごい人。人。人。
ほんと老人ばっかだな。わたしより生きてるんだ、おまえらもういいよ。
はあ……。
ここにいると、わたしちょっと嫌な奴になるなあ……。
と、ここで
受付に呼び出されるも、先に採血とレントゲンに行くよう指示される。
広い大学病院の中をえっちらほっちら歩いてタスクをこなし、
また消化器内科の受付に戻る。
待っててといわれたドアの前でyoutubeを見ていたら、
受付の方が来て、ドア番号を間違えたとあわててやってきた。
もうすでに呼ばれていたようですぐに診察室に入る。
どんな風に話したかな。ハッキリと思い出せない。
とりあえずCTでやばそうなので、検査入院しましょう。今すぐ。
検査入院は1週間ほど。
先生はなんていうか、頭のよさそうな若い人でハツラツとしてて、
患者と話すのうまいなあと思った。
そりゃそうだよな、この人は消化器腫瘍の先生。
相手にしてる全員がんだよなア。
つらいことも全部きちんと聞きたいか確認してくれて、
その覚悟はある、全部教えてほしいと言った。
わたしはこの先生、いまのところすごく信頼してる。
病院の診察室で泣いた。それもはじめてのこと。
先生も看護師さんもやさしくて、それがすごく救われたし、泣けた。
仕事だろうけど、すごい仕事だよ。ほんと。
いきなり1週間の検査入院が決まり、各所に連絡を一斉に送った。
そんなことをしながら検査入院に向けての準備が始まる。
PCR検査陰性。心電図を取ったりバタバタ。
一緒に診察室にいた看護師さんがついていてくれて、
不安なことや聞きたいことなんでも聞いてとやさしく言ってくれた。
メ「あの……喫煙所ってありますか?」
看「ないです。病院内、外にもありません」
メ「みなさんどうしてらっしゃるんですか?」
看「入院中は難しいかと……」
メ「え…じゃあ入院中って外出できたりするんですか?そういうときに吸ってるんですかねえ…」
看「外出は本来認められていません。もしもそういった行為が見つかった場合は入院する意思がないということで離院していただきます」
ヒィッ!!!!!こわい。りいんって!!!
看護師さんとわたしの間に距離があいたね、確実に。しくしく。
まあ…実際のところ入院中はずっと体調微妙で吸いたいという気持ちにはならなかった……。
入院する部屋が見つかるまで処置センターのベッドでごろごろ。
入院の申込書を書いたりして過ごしていた。
部屋見つかりましたよ~とのことでいざ!いくよ!となったところで
なぜか車椅子に乗るよう案内される。
そういうものなの?と思って乗ったけど、わたし歩ける…。
病院内を車椅子でおされていると、なんだかすごく自分が重症患者のように思えた。
入院の受付を済ませると、「お大事に」と声を掛けられて泣きそうになる。
情緒やべ~…。
部屋に案内されるとラッキーなことに個室!!!
コロナの影響でなぜか緊急入院の場合は1日は追加料金なしで個室らしい。
PCRで陰性ってわかってるのにへんなの!って感じだけど、ラッキーだからよし。
コロナということで…面会は一切禁止。
荷物の受け渡しも受付で。面会はできない。
荷物を届けてもらっても会えないなんて…!コロナのばか!
コロナのおかげで個室だけど、コロナのせいで面会できない。
1週間くらいの入院だから、まあいっか…。
2022年11月下旬。
はじめての大学病院。
いきなり検査入院決定。
これはわたしの健忘録。楽しくやっていこ。
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