タモンズ「詩芸」47都道府県ツアー 栃木県編
タモンズの全国ツアーが始まるにあたって、各地の友人を訪ねながら行ける所に行きたいなと考えていた。
蓋を開けてみると、友人は新潟県新潟市在住なのに開催は長岡市だったり、群馬県前橋市在住なのに高崎市開催だったり、茨城県土浦市在住なのに水戸市開催だったりで、そりゃ都合良く市町村まで一致するものではなかった。
最近良く仕事で石川県の地図とにらめっこをしている。輪島市や珠洲市の遠いこと遠いこと。ウルトラセンスで金沢市(と小松市)に行ったけれども、そこから途轍もない距離を走らなければ能登半島には辿り着かない。
さておき、行きやすさと会場の建築物としての魅力で、詩芸ツアー初参戦は栃木県と決めた。
『ちょっ蔵ホール』というお茶目な名前の会場の最寄り駅は宝積寺駅、宇都宮駅から二駅だった。
会場は駅前30秒の広場にあるとのことだったが、まず駅前に灯りがほとんどない。人気(ひとけ)がない以前の問題として真っ暗だ。
でも建物の前に人が並んでいたのできっとこれが詩芸の入口だろうと、そっと後に続いた。建物自体も灯りゼロでやってるかやってないかわからない感じだったので、最初に並んだ方は勇気があるなあ。
外壁の大谷石が内装でも剥き出しで無茶苦茶いい雰囲気。サンパチマイクが映える。無骨な筋交いが粋で、コンプラSM倶楽部の漫才をやってくれたら大波さんをここに括り付けられるのになと思った(やらなかった)。
一度室内で席を確保し、広場の別棟となっているトイレへ行くと、外の暗がりでタモンズの二人がネタ合わせをしていた。人気(ひとけ)が全くない場所で男二人が同じ方向を向いてこそこそ何か話しているというのは、何も知らない人が見たら怪しさ満点だろう。
客入れにはTAKAHIROさんの歌声が流れ続けていた。出囃子は幕張の囲碁将棋日などに良く使われるピコピコした曲(情熱スリーでかつて誕生日コーナーに使われていた曲)。
そしていよいよ60分漫才が始まった。
寄席でお馴染みの定番ネタから、過去の単独くらいでしか見た記憶のないちょっとレアめのネタまで、怒涛の掛け合いがシームレスに続く。
もちろん、(新しいくだり)→「もうこれ昨日の車中からずっと言ってるんですよ〜」みたいなアドリブ部分も盛り込まれていた。
大宮より明るく、有楽町より開放感のある舞台に二人のエネルギーが弾けていた。
客席の雰囲気も良く、とても楽しかった。
帰りの時間が気になっていたので、漫才だけで帰る予定だったが、あまりにも素敵な空間だったので、当日券で次のトークライブも見ることにした。
再びトイレに行ったら、今度は安部さんが堂々と屋外でシャツを着替えていらっしゃった。「あ、どうぞ気にせず通ってください」じゃないのよ。
トークライブでは、前日のいちご狩りにおける大波さんのミスを安部さんが「ポンコツ」と糾弾する流れに笑った。そうなんだよな、安部さんて結構地に足が着いている人だよな、と思った(しょうもない詐欺にあったりもするけど)。採れたての旅先失敗談は良いものです。
岩下の新生姜は栃木県とのことで、宇都宮駅の新幹線改札内には岩下の新生姜コーナーがあった。多数の商品の中から、自分用にはこの2品をセレクト。写真左のおつまみ用新生姜が、酸味と水分ですっきりさっぱりしている上に、個包装で手も汚れずに最高だった。
とても充実していて、またどこかの地の詩芸に行きたいと思った。
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